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Dear Saiyans 13話・超サイヤ人爆誕

悟空とフリーザの戦いが始まった。
クリスは、冷たくなったベジータを抱き抱え歩いていた。
ベジータの顔は、悲しみに満ちた表情のまま、眠っているような顔だった。
「ぼくが…、ぼくがもっと早く、ベジータさん達、助けていれば…。ごめんなさい…、ベジータさん…」
クリスは何度も自分を責め、冷たくなったベジータに謝った。
最初の頃は性格が悪そうに見えたが、本当は優しかった幼なじみと、小さい頃からずっと一緒だった、大好きなサイヤ人の王子。
二人の死を一度に目の当たりにしたクリスの心は、ボロボロになっていた。

「…クリス」
声に気づき振り返ると、そこにはラディッツ達がいた。
彼らも、ベジータの死を目の当たりにし、涙を流していた。
サイヤ人の王子だけあって、プライドが高く怖いリーダーだった。
さらに、戦いで動けなくなったラディッツやナッパを見捨てた非情さもあった。
しかし、ラディッツとナッパにとっては、長年共に過ごした大切な仲間だ。
さらに、宇宙をさすらい、ベジータとほとんど面識のなかったターレスでさえも、王子がフリーザの道具として生き、しまいには命を奪われたことにショックを隠せなかった。
「フリーザめ…、絶対に許さねぇ…。よくも、よくもベジータを…」
ナッパはカンカンになって怒った。
「オレ達サイヤ人を良いように使って、しまいには星ごと滅ぼした…。ちくしょう!今まで何をやってきたんだ!オレ達はぁ!!」
ラディッツも悔やんでいた。
今までフリーザと同じように、星を制圧し、多くの異星人の命を奪ったことを。
ナメック星を訪れるまで、ドラゴンボールで異星人を生き返らせれば良いと思っていたラディッツ達だったが、フリーザの非情さと残忍さを目の当たりにし、自分達がいかに酷いことをしたかと悔やんでいた。
「う、うぅ…。うわああああ!!」
「す、すまねぇー!!みんなぁーーー!!」
「なんて…。なんてことをしたんだ、オレはぁーーー!!」
ラディッツ達は一斉に泣き叫んだ。
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