Dear Saiyans 12話・サイヤ人との因縁

そして二人は、冷たくなったアバランを連れて、ナッパ達が隠れている洞窟に戻った。
「ラディッツにクリス!そいつはアバランじゃねぇか!」
ナッパはびっくりした。
異変に気づいたターレスは、アバランの手首を優しく触った。
「……死んでる」
「なんだと!?アバランが死んだ!?一体何があったんだ?」
クリスは泣いていて話せなかった。
そこでラディッツはみんなに、これまでのことを話した。




「まさか、アバランがそんな奴だったなんて…」
ナッパはアバランの本当の姿に涙を流した。
「フリーザ軍幹部に、優しい人がいたんだね…」
ジングルはすすり泣きをして言った。
悲しい空気が、洞窟の中に広まったその時…。
突然悲鳴が聞こえた。
「この声…。ベジータさん?!」
クリスは我に返った。そして…。
「ラディー、みんな!アバランをよろしくね!」
クリスはアバランをラディッツに抱かせると、そのまま走り去った。
「お、おい!どこ行くんだ!」
「外は危険だぞ!クリス!」
ラディッツとベルはクリスを止めようとしたが、クリスはあっという間に走り去って行った。
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