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Dear Saiyans 12話・サイヤ人との因縁

致命傷を感電したアバランだったが、まだ微かに息があった。しかし、アバランは呼吸ができず、いつ逝ってもおかしくなかった。
「アバラン、どうして!?」
クリスは涙を浮かべて言った。
「…言ったろ……。ク…、クリスみたいに…、フリーザ様に…、どやされん…、ように…、チップを、入れて…、もらった…んだ…」
アバランは苦しそうに途切れ途切れに言った。
「アバラン、喋らないで!今助けるから!」
クリスはアバランを助けようとするが、アバランは拒否した。
「い、いや…。もう、ダメだ…。なにも、しなくて…いいさ…」
電気チップによって、呼吸など命を機能する延髄(えんずい)に強い電流が流れた為、もう治る見込みはなかった。
「アバラン、安心して!ドラゴンボールで生き返らせてあげるからね!」
クリスはアバランに言った。
しかし、アバランは首を横に振った。
「い、いいん、だ…。オレ、は…。親、父…、と、おふ…、く、ろ…、の、とこ、ろに…、帰…、る…」
アバランの声は小さくなり、意識が遠のいていった。
そして、ラディッツとクリスに抱かれながら、静かに息を引き取った。
その顔は、本当に眠っているような顔だった。
「アバラン…。アバラぁーーーン!!」
クリスは大声で泣き叫んだ。
「本当に…。本当にごめんな、アバラン…」
ラディッツも泣き叫んだ。
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