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Dear Saiyans 12話・サイヤ人との因縁

サイヤ人が大嫌い。
アバランはラディッツとクリスにそう言っていた。
彼はなぜ、サイヤ人を嫌いになったのか。
彼とサイヤ人との間に何があったのか、クリスは気になって仕方なかった。
アバランは、鋭い目を潤わせて言った。
「…親父とお袋が…、サイヤ人に殺されたんだ…」
「なんだと?!どういう事だ?」
「一体どうして!?」
ラディッツとクリスに衝撃が走った。
サイヤ人がフリーザの一族を手にかけたという話は、今まで聞いたことがなかった。
当時はサイヤ人よりも、フリーザの一族の方が力や権力が上だった為、戦って勝てる相手ではなかったのだ。
「アバラン、詳しく話して。誰がお父さんとお母さんを手にかけたの?」
クリスはアバランに言った。
アバランは、激しい怒りに満ちた顔で、ラディッツを睨み付け、こう言った。
「…そいつだ。そいつが両親を殺ったんだ!まだガキだったそいつにな!」
「何!?オレが!?」
「ラ、ラディーが!?」
ラディッツとクリスはびっくりして、心臓が止まりそうになった。
「オレが、何をしたっていうんだ?」
ラディッツは恐る恐る言った。
すると突然、アバランがラディッツを殴ろうと突然立ち上がった。クリスはあわててアバランを抑えた。
「野郎!!貴様のせいで両親が死んだんだ!貴様が大猿になりやがったから、両親が踏み潰されたんだぞ!!」
「落ち着いて!そんなの何かの間違いだよ!ラディーがそんな事するわけないよ!」
クリスはアバランを抱きしめて落ち着かせた。
「アバラン、ラディーはびっくりしてるんだよ、君の話を聞いて。ラディーが何かしたの?」
クリスはなるべく、アバランを刺激しないようにそっと話しかけた。
アバランは舌打ちをすると、過去を打ち明けた。
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