ものすごい雄叫びと共に、大きな影がアバランを吹き飛ばした。
ラディッツだ。クリスの悲鳴を聞き、駆けつけてきたのだ。
「きさま！よくもクリスを！！」
ラディッツは鬼の形相で、アバランを睨み付けた。
「猿野郎が！根絶やしにしてやる！！」
ラディッツとアバランは激しくぶつかり合った。
ラディッツは、ピッコロの魔貫光殺砲によって生死をさまよったことにより、以前よりも戦闘力が増していた。
強くなったラディッツに、さすがのアバランも焦り始めた。
「どうなってやがる！？今まではオレの方が、戦闘力が遥かに上だったのに！」
悔しがるアバランを見て、ラディッツはニヤリと笑った。
「残念だな。きさまがオレ達より強いという時代は終わったのだ！それにあの時、オレがチップを何個も入れられて痛かったのに、ゲラゲラ笑いやがって！許せん！！」
ラディッツは怒りに任せてアバランを攻撃した。
アバランもラディッツに立ち向かった。
アバランは必死にラディッツに攻撃を仕掛けたが、パワーアップしたラディッツに敵わず、完全に敗北した。
「ち、ちくしょう…！このオレが、こんな猿野郎に、やられるとはな…」
アバランが言ったその時、ラディッツがアバランに飛びかかった。
「アバラン！オレ達をコケにした事を、地獄で後悔しやがれ！」
ラディッツはアバランにとどめを刺そうとした。
「やめて！ラディー！」
クリスが叫んだ。
「なぜだクリス！なぜ止めるんだ！」
ラディッツはクリスに言った。
クリスは泣きながらラディッツに言った。
「いくらなんでも、命を奪うのはやめて！それにさっきのラディー、すごく怖かったよ…」
ラディッツはハッとした。
クリスを守るために戦ったつもりが、怒りで我を忘れてしまい、つい熱くなってしまったのだ。