Dear Saiyans 11話・迫りくる黒い影

地球から悟空が駆けつけた。
さらにクリリンや悟飯、ブルマまで地球から来ていたことが後に分かった。
「あいつら、なぜここに来たんだ?」
ターレスが言った。
「チラッと聞いたけど、ここのドラゴンボールでみんなを生き返らせるって言ってたよ」
クリスが言った。
「だがよ、ここにはフリーザがいるんだぞ?大丈夫なのか?」
ナッパは心配だった。
しばらくすると、新たに子どものナメック星人を連れて来たラディッツが、慌てた様子で駆け込んできた。
「た、大変だ!き、聞いてくれ!」
「どうしたの!?」
「ベ、ベジータが…。ベジータがキュイを、ぶっ飛ばしやがった!」
「ええ!?ベジータさんもいるの!?」
「しかも、あのキュイを倒しただと!?」
なんと、ベジータもこのナメック星に来ていたのだ。
しかも彼は、フリーザと同じ永遠の命の願いを叶える為にフリーザ軍を裏切り、フリーザ軍兵やナメック星人を襲っているというのだ。
さらに、スカウターがなくても、気配を探ることができるようになっていた。
下手に動けば、フリーザだけでなく、ベジータにも気づかれる恐れがある。
クリスとサイヤ人、そしてナメック星人の背筋が一気に凍った。
「チィッ!このままじゃ動けねぇじゃねぇか!」
ラディッツが言った。
「焦っていても仕方ない…。誰にも見つからないことを願うしか…」
ターレスが言った、その時だった。
突然、ターレスのスカウターが複数の強い反応を捉えた。
スカウターの数値を見たクリスはギョッとした。
「これは、ギニュー特戦隊の戦闘力だよ!」
ーギニュー特戦隊…。一見暑苦しい連中だが、とてつもない戦闘力を持つエリート戦士である。
ラディッツやナッパはもちろん、ベジータや、帝王フリーザの弟であるクリスでさえも恐れる存在だ。
それだけに、ギニュー特戦隊は恐ろしく強力な戦士である。
「カカロットの息子や地球人じゃ、どう考えても勝ち目はないぞ」
ナッパが言った。
「それに、あいつらは特殊な技や能力を持ってるから、いくらぼく達でも無理だよ…」
クリスは怯えながら言った。
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