Dear Saiyans 10話・新たなる戦いへ
ラディッツ達が現場を去った後、悟空とベジータは遥か遠い岩山だらけの荒野で戦い始めていた。
その為、クリス達が避難させた人々や動物は、全員無事だった。
落ち込んで帰ってきたラディッツ達を見て、人々は心配していた。
「クリス君、どうしたんだい?」
聞き覚えのある声の正体は、農家のおじさんだった。
「…ベジータさん、すごく怖くなって…」
クリスは震えながら泣き出した。
「…オレの仲間のリーダーは変わってしまった…。傷付いた仲間を助けるどころか、殺しやがった…」
ラディッツは、ショックのあまり取り憑かれたかのような表情で言った。
「すまなかった…。オレ達では、どうする事もできなかった…」
ターレスはみんなに謝罪した。
しかし、誰一人ラディッツ達を責めたり非難する人はいなかった。
それどころか、よく無事で戻ってきてくれたと、温かく迎えられたのだった。
「他の街の人々が犠牲になってしまったのは残念だが、いつまでも落ち込んでいたら、その人達に申し訳ないよ」
みんなに慰められ、少しだけ前向きになれた三人。そして、とぼとぼと宇宙船に戻った。
ラディッツは、奥にある担架に寝そべって落ち込んでいた。
ベジータがナッパを殺した事が、相当ショックだったのだ。
ラディッツを『弱虫ラディッツ』と呼びつつも、結局はラディッツの事を心配し、かわいがってくれた存在だったナッパ。
そして、小さい頃から共に過ごし、よく遊んでいた幼なじみベジータ。
だが、今のベジータには、かつての優しい面影もなくなっていた。
ラディッツは、完全にベジータが怖くなった。
クリスも同じだ。
あんなに優しかったサイヤ人の王子様が、今では血も涙もない悪魔へと変わってしまった。
その為、クリス達が避難させた人々や動物は、全員無事だった。
落ち込んで帰ってきたラディッツ達を見て、人々は心配していた。
「クリス君、どうしたんだい?」
聞き覚えのある声の正体は、農家のおじさんだった。
「…ベジータさん、すごく怖くなって…」
クリスは震えながら泣き出した。
「…オレの仲間のリーダーは変わってしまった…。傷付いた仲間を助けるどころか、殺しやがった…」
ラディッツは、ショックのあまり取り憑かれたかのような表情で言った。
「すまなかった…。オレ達では、どうする事もできなかった…」
ターレスはみんなに謝罪した。
しかし、誰一人ラディッツ達を責めたり非難する人はいなかった。
それどころか、よく無事で戻ってきてくれたと、温かく迎えられたのだった。
「他の街の人々が犠牲になってしまったのは残念だが、いつまでも落ち込んでいたら、その人達に申し訳ないよ」
みんなに慰められ、少しだけ前向きになれた三人。そして、とぼとぼと宇宙船に戻った。
ラディッツは、奥にある担架に寝そべって落ち込んでいた。
ベジータがナッパを殺した事が、相当ショックだったのだ。
ラディッツを『弱虫ラディッツ』と呼びつつも、結局はラディッツの事を心配し、かわいがってくれた存在だったナッパ。
そして、小さい頃から共に過ごし、よく遊んでいた幼なじみベジータ。
だが、今のベジータには、かつての優しい面影もなくなっていた。
ラディッツは、完全にベジータが怖くなった。
クリスも同じだ。
あんなに優しかったサイヤ人の王子様が、今では血も涙もない悪魔へと変わってしまった。
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