Dear Saiyans 9話・ベジータ襲来

「…気のせいか…」
幸いベジータに見つからなかった。
「はぁ…、危なく見つかる所だった…」
ラディッツは汗を拭って言った。
「それにしても、戦闘力5000って…、まさかカカロットさん?!」
「…いや、まさかな…」
ラディッツとクリスが、互いに苦笑いしたその時。
「カ、カカロットだ!!」
ターレスが叫んだ。
「はぁ?!」
「えぇ?!」
二人はびっくりして立ち上がった。
「立つんじゃねぇ!見つかるぞ!」
ターレスの言葉に、二人はあわてて伏せた。
そして見ると、そこにはカカロット・孫悟空の姿があった。
悟空は、ラディッツが最初に戦った頃よりも体つきが大きく変わり、力強さを感じた。
「カカロットさん、ドラゴンボールで生き返ったんだ!」
「あ、あれがカカロットなのか…?!」
「ま、前に会った時とは比べ物にならんほどの戦闘力だ…!」
三人は、悟空の成長っぷりに目を丸くした。
悟空は、倒された仲間達を悲しげに見つめ、そして怒りを爆発させた。
「許さんぞ…!キサマらぁーーー!!!」
悟空の怒りのエネルギーは、遠く離れたラディッツ達にも届いた。
ラディッツ達は危うく吹き飛ばされそうになったが、なんとか岩にしがみつき耐えた。
「す、すごい気だ…」
クリスが言葉を発した直後、悟空はナッパと戦い始めた。
とても下級戦士とは思えない圧倒的なパワーで、ナッパを追い詰めた。
「くそぉーーー!!!」
ナッパは怒り狂った。すると。
「もう良いナッパ!降りて来い!オレが片付けてやる!」
なんとベジータが動き出した。
「まずい!ベジータさんがカカロットさんと戦うつもりだ!」
クリスはビクビクして言った。
「ベジータはサイヤ人の王子だ…。カカロットが敵う相手じゃないぞ…」
ラディッツも震えていた。
「神精樹の実を食べ続けたオレでも、あいつを前にしちゃさすがにおっかねぇな…」
ターレスも震えていた。
その時、ナッパが悟飯とクリリンに飛びかかった。
「あ、危ない!!」
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