新しくルームメイトになったターレス。
そのおかげもあってか、以前よりも明るくなった。
ターレスはラディッツとクリスから、この地球にベジータ達がやってくる事を聞いたターレスは、こんな提案を浮かんだ。
「戦うのも良いが、できれば地球人や動物達を守る役割をしたいんだ」
「地球人と動物を？」
「あぁ、オレは今までに多くの命を滅ぼしてしまった。だから、その罪滅ぼしとして、この星の人間や生き物を守りたいんだ」
ターレスはラディッツと同じように、これまでに犯した罪を償う為に、この星の生きとし生ける者を守りたいと思っていた。
クリスは、そんなターレスのまっすぐな志しに心を打たれた。
『やっぱり、サイヤ人は心優しい種族だ。様々な理由で悪いことをしてしまう事もあるけど、本当は家族や仲間、弱い者を守る戦士なんだ』

早速クリス達は、周囲の人々にサイヤ人の事を話した。
最初こそは信じてはくれなかったが、ラディッツとターレス、そしてクリスは宇宙人だと言う事や、2か月前にラディッツがやって来て大暴れしたというニュースがあったというだけあって、すぐに理解してくれた。
そして、ラディッツとターレス、クリスが悪役を演じて、サイヤ人襲来を想定した避難訓練まで行う事もできた。
ラディッツ達が上空に現れると、サイレンが鳴り出し、人々が避難するという仕組みになっている。
これなら、万が一ベジータがこの地域に現れても対処できる。

ターレスが加わってから1週間後、この日は牛乳配達のアルバイトにトレーニング、そして避難訓練とかなり忙しかった。
さすがの三人も、もうヘトヘトに疲れていた。
「ふぅ…、今日は忙しかったね…」
クリスはタオルで汗を拭いて言った。
「はぁ、今日のハードスケジュールでオレの体はボロボロだぜ…。早く温泉に入りてぇな…」
ラディッツはため息をついて言った。
「ふぅ、さすがにくたびれたな…」
ターレスは水筒のお茶を飲んで言った。
そこで、三人はノーマン一家に教えてもらった温泉で、疲れを癒すことにした。