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Dear Saiyans 8話・孤独のサイヤ人

翌朝、先に起きたのはクリスだった。どうもサイヤ人が気になって、早く目が覚めたのだ。
「…ん、んん…」
サイヤ人は背伸びをして目を覚ますと、不思議そうに辺りをキョロキョロと見渡した。
「…ここは、どこだ?」
サイヤ人が言った。
「よかった!気がついたんだね」
クリスはサイヤ人に声をかけた。
すると、サイヤ人はクリスを見てびっくりした。
「うわぁ?!あ、あんた、フリーザか!?」
「あ、ち、違うよ!ぼくはクリスっていうの」
クリスはとっさに自己紹介した。
「な、なんだ違うのか…」
サイヤ人は少し冷静になった。
「お、気がついたか」
ラディッツは大きなあくびをしながら言った。
「オレの他にサイヤ人がまだ生き残っていたのか…」
サイヤ人は目をこすりながら言った。
「君、名前はなんて言うの?」
クリスが言った。
「オレはターレス。宇宙をさすらうクラッシャー軍団のリーダーだ」
それを聞いてラディッツは首を傾げた。
「クラッシャー軍団だと?フリーザ軍以外に軍を率いる連中がいたのか」
「そうなの?ラディー」
「ああ、しかも中にはフリーザ軍に反抗した軍団がいたって噂もあったんだ」
ラディッツが言うと、ターレスが言った。
「あぁ、一回だけフリーザの奴と戦ったことがあるぜ。負けちまったけどな」
「す、すごい…。でも、どうやって?」
クリスが驚くと、ターレスはある写真を見せた。
それは、きれいな星のような形をした、不思議な果物の写真だった。
「これは、何?」
「神精樹の実だ。こいつを食べれば、強大な力を発揮できるすげぇものだ」
「聞いたことない名前だな」
ラディッツとクリスが神精樹の実の写真を見ていると、ターレスは神精樹について話した。
「神精樹は星をまるごと枯らして育つんだ。生命力が強い星であればあるほど、強力な神精樹の実が実るんだ」
クリスはびっくりした。
「ど、どうしてそんな危ないものを持ってるの?」
「…オレはカカロットと同じ下級戦士だ。だが、オレは全宇宙を支配できる戦士になりたくて、宇宙を荒らし回っていたんだ」
ターレスが言った。
「カカロットを知ってるのか?!っていうか会ってたのか?!」
ラディッツはさらにびっくりした。
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