Dear Saiyans 7話・愛する友のために

そこへようやく、クリリンとブルマがやって来た。
「ちょっとラディッツ、飛ばし過ぎだよ…。ついて行くの大変だったぞ…」
クリリンは汗を拭って言った。
「あんた、まだケガが完璧に治ってないんだから、無理しちゃダメじゃない」
ブルマが言った。
「へっ、オレは一流の戦士だ。この程度で参る訳なかろう!」
ラディッツは威張った。
「ラディー、ブルマさんの言う通りだよ。元気になっても無理はダメだよ」
クリスはラディッツの手を握って言った。
「あはは、ラディッツさんって悪い奴の手下だったって聞いたけど、案外面白い人なんだね」
ノーマンは笑った。
「そ、そうか?」
ラディッツは照れた。

「わぁ!すごくカッコいい人がいるよ!」
「本当だ!もしかして、この人がラディッツさん?」
家から出てきたポールとミーモが、ラディッツを見てはしゃいだ。
「そうだ。このオレは戦闘民族サイヤ人、そしてクリスの友達・ラディッツだ!」
ラディッツはビシッと決めて言った。
「わぁ!すごいカッコいい!戦闘民族サイヤ人だって!」
「見てお兄ちゃん!猫みたいな尻尾が生えてるよ!」
その瞬間、ラディッツは慌てた。
「ま、待て!尻尾は…」
ラディッツが言葉を発するまもなく、ポールとミーモはラディッツの尻尾をギュッと握った。
「どわぁ!尻尾はダメ!尻尾は…!」
ラディッツは力が抜けて倒れ込んでしまった。
ポールとミーモは、そんなラディッツを見て大笑いした。
「これ!ラディッツさんはまだケガが治ってないから、いたずらしちゃダメよ」
イブはポールとミーモを叱った。
「あ、ごめんね…」
「ごめんなさい、ラディッツさん」
二人はあわてて謝った。
「ハハハ、気にするな。なんてったってオレは、一流の戦士なのだからな…あぐっ!!」
無理をしたラディッツは、魔貫光殺砲の傷痕に響いてしまった。
「ラディー、大丈夫?!絶対無理はダメだよ」
「す、すまん…。ついな…」
ラディッツが頭を掻きながら笑うと、みんなは一斉に笑った。
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