Dear Saiyans 7話・愛する友のために

クリスは必死になって、ピッコロの拘束から逃れようともがいていた。
だが、そうこうしている間にピッコロのエネルギーがどんどん貯まっていった。
「こ、このままじゃやられちゃう!なんとか脱出しなきゃ!」
しかし、どうもがいても、ピッコロの強力なエネルギー波から逃れることができない。
その時、スカウターが反応した。戦闘力は1480。ラディッツが最後に見た最大数値だった。
とうとうピッコロのエネルギーチャージが完了したのだ。
「待たせたな…、覚悟はいいか…?」
ピッコロは不敵な笑みを浮かべて言った。
「ラ、ラディーを…!ぼくの大切な友達を…!守るんだぁーーーーーー!!!」
クリスは涙を流しながら、最後の力を振り絞った。
「この勝負はもらったぁ!食らえ!!」
ー魔貫光殺砲!!
ピッコロの指先から、鋭利なエネルギー波がクリス目掛けて放たれた。
そして、クリスがいた岩山が粉々に砕かれてしまった。

ところがなんと、クリスは間一髪のところでピッコロの拘束から逃れ、脱出できた。
しかし、先ほどの魔貫光殺砲がクリスの右肩に当たり、掠り傷を負った。
ピッコロはびっくりした。
「な、なんて奴だ…。オレの拘束技から逃れるとは…」
切り札である魔貫光殺砲でピッコロは大きく体力を消耗していた。今が反撃のチャンスだ。
「魔貫光殺砲、敗れたり!!」
クリスは勢い良くピッコロに体当たりをし、地面に叩き落とした。
そして、初めての必殺技をピッコロにおみまいした。
ーダイヤモンドビーム!!
クリスの手から放たれた眩い青い光が、ピッコロを大きく吹き飛ばした。
攻撃を食らったピッコロは、大きく宙に舞い上がり、そのまま地面に叩きつけられた。
クリスは見事、勝利をもぎ取ったのだ。
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