ふたりについて

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〈一文で表すと〉
互いを唯一のひかりとして、心地よい停滞を享受しているふたり。

〈るあ→さよ〉
いつも通り窓際で本を読んでいたら突然さよちゃんに話しかけられたのでとてもびっくりした。何せ幼稚園から壁を極めてきた人生だったので、最初の頃は(なんでわたしに話しかけてくれるんだろう…)という恐怖が上回っていた。

しかしさよちゃんのあかるさやいつでも元気なところ、るあちゃんの唯一の取り柄である大量の知識を素直に「すごいね!」と褒めてくれるところに絆され、対人経験も少ないことからさよちゃんに信仰に近い好意を向けるようになる。同時に自分なんかのところにさよちゃんを縛りつけていてはいけない…という思いを持っているため目立って行動を起こしたりはせず、現状を維持しようと努めている。しかしるあちゃんは本質的に進む人間なので、不意のアプローチがさよちゃんを動揺させている時もある。

〈さよ→るあ〉
取り敢えず全員と仲良くなっておくのは彼女の新学期のルーティンである。るあちゃんに話しかけたのだってそれがきっかけだったのに、さよちゃんの世界に存在しなかった真の純粋のシルエットを視て、どうしようもないほど惹き付けられてしまった。

るあちゃんに対する感情は守護欲、信仰であり、間違いなく恋情ではなく、きっとさよちゃんはそれをるあちゃんにぶつけることさえ罪だと思っている。
穢れ多き社会からこの純粋無垢な存在を護りたくて、でもそうやって近づこうとする自分は最も汚れていて…そんな自分の感情に上手く整理がつかないままるあちゃんに触れて、その反動で自傷ダメージを食らっている。

さよちゃんはるあちゃんと対照的に圧倒的停滞の人間故、るあちゃんの進みたい意思をすごくすごく苦しみながら拒絶してしまい、それでまた傷つけていないかと悩んでいる。

〈思想ゾーン〉
るあちゃんはさよちゃんのひかりに常に照らされているものだと思っているが、さよちゃんのひかりは虚構。しかしるあちゃんは名前に違わず月でもあるので、その虚構の光を自分の本当のひかりと合わせてよりひかっている面もある。