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「……は?」
「あら。見つかっちゃった」
今日の任務は比較的楽な方で早めに帰宅できた
オリオンが見た光景……それは自分の上着を彼シャツの
ように着ていた若葉の姿だった
「え、何?何してんのお前」
「良いじゃない。少し借りただけよ」
「いや、良い。すげぇ良い」
任務終わりにこれは何という眼福か。しかし
オリオンのそんな邪な気持ちを察知した若葉は
上着を脱ごうとする
「待て待て待て。そのままでいい」
「嫌よ。だって貴方がそんな目で見るんだもの」
オリオンは若葉を追いかけた
「部屋の中で走っちゃ駄目じゃない」
「若葉が逃げるのが悪いんだろうが」
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「で、何で俺の上着なんか着てたんだよ」
「気になるの?」
呆気なく捕まった若葉はオリオンの膝の上に
座っている
突拍子もない事をしがちな若葉だがこれに関しては
流石のオリオンも理由が分からなかったようだ
「男は彼シャツとかそう言うのに憧れるって
聞いたから試そうと思ったのよ」
「憧れるっつーか、ロマンだな。
どっちかって言うと」
「それで何となく着てみたんだけど……
正直、よく分からないわ。これの何がいいのか」
「お前、女トップアサシンの癖に男心が
分かってねぇな」
理由については色々あるかもしれない。その中には
独占欲というのも含まれるのだろう
「男は好きな女を自分の物だって囲いたい訳よ」
「へぇそうなの」
「ましてや若葉みたいな女だったら尚更だ」
「あら。奔放だって言いたいの?」
「違ぇよ。飢えた野郎がこんな良い女を
放って置く訳ねぇだろ」
もし仮に襲われたとて返り討ちに遭うのが
目に見えているが……それとこれは話が別
若葉はどうも自分の価値が分かっていない
ようでオリオンはいつもモヤモヤしているという
「はぁ……にしても良いよなぁ……好きな女が
自分の服着てるってよぉ」
「ちょっと?そんなに強く抱きしめないで。
シワが付くわよ」
「そんなの後でアイロンかければ幾らでも綺麗に
なるっての。いい匂いもするしよ……」
「同じ洗剤使ってるじゃない。一緒よ、一緒」
「いーや、若葉特有の甘い香りがする」
「そういう変態みたいな事言わないで」
「男はこんなもんさ」
しかしこんなに反応してくれたのならやってみた
甲斐がある
とは言え、任務で実践するのは止めておこう
「……もし任務で他の男にこんな事したら許さねぇぞ」
その瞳の奥に潜むトップアサシンの実力と恐ろしさを
若葉は誰よりも知っている
「それは約束出来ないわ。ごめんね」
「ここは素直に分かったって言う所だぞ?」
「だって、ヤキモチ妬いてるオリオンって
とても可愛いのよ?」
「可愛いって……そんなの嬉しかねぇよ」
「実はね、今日新しい服を着てるんだけど見たい?」
「おう」
「じゃあオリオン……貴方が上着を脱がせて?」
「!!」
これも作戦のうちなのか。いや、きっとそうだ
上着の下にオリオン好みの服を着ている若葉はやはり
女トップアサシンに相応しい
「(他の男が喜ぶかどうかなんてどうでもいいのよ。
オリオン。貴方が喜んでくれたら……)」
「どうした?若葉」
「何でもないわ」
その心は誰よりも女であった