地上
name change
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
靴を履いてない為、リヴァイに抱き抱えられながら自宅へ帰れば、そこには茶色いジャケット着た同じ格好の人達が沢山いた。
家の中には手錠をされたイザベルとファーランが泣きそうな顔で近寄ってくるので、何もされてないから大丈夫。と無理に笑えば更に痛々しい表情になってしまった。
確かにこの格好で何もなかったという言葉には信憑性が無いだろう…。
リヴァイが大柄で金髪の人に「まず、こいつを着替えをさせ、状況を説明させろ。」
と言うと金髪の人は私を観察するように下から上まで見る。その視線に先程の出来事が重なってしまい体が跳ね、リヴァイのシャツを握ってしまう。
「名前は?」
言っていいのか、少し迷いリヴァイを見ると頷かれる。
「あやか…です。」
「そうか、あまり時間はやれないが急がなくていい。着替えてきなさい。」
お風呂に入ることは出来ないみたいなので、水を張った桶とタオルを持って部屋に行き、汚い男達に触られた場所を入念に拭く。よく見れば両手首、足、背中等に傷ができていた。
大丈夫。大丈夫よ。最後までヤられなかった。キスもしなかったし、リヴァイの腕の中で散々泣いたし。
大丈夫。大丈夫。
なるべく傷が見えない服装を選び、着替えを済ませる。
部屋を出るとリヴァイが後ろ手に手枷をした状態で待っていてくれて、小声で今の状況を説明してくれる。
調査兵団へ行かなければ皆が捕まること。
だけれど、先程の金髪のエルヴィンという男からある書類を盗み出し、ある貴族に届ければ地上の居住権が得られることを聞かされる。
「私も、リヴァイ達と一緒に、行けるの?」
立体起動の力を買われて調査兵団とやらにスカウトされたのならば、その力が無い私を連れてく必要は無いのだ。
私だけ置いていかれてしまうのだろうか…
「誓っただろ。置いてかないと。」
射貫くような目で私を見る彼。
グッと喉の奥が苦しくなり、込み上げる涙を飲み込む。
やっぱり彼は私のほしい言葉ばかりくれる。
「エルヴィンとはもう話がついてる。
お前は調査兵団の宿舎で雑用や調理を担当することになる。」
「…それなら…少しはお役にたてるかも」
「もう、ここには戻れない。必要なものをまとめて奴等と一緒に地上へ行く。お前も支度をしろ。」
「わかった」
再び部屋に戻ろうと背を向ければ、首筋にリヴァイの顔が埋まり背中に熱を感じる。
ドキリと胸が高鳴るのを抑えて、どうしたの?と聞けば
「こんな時に、休ませてやれなくて悪い」と言った。
ああ、もう、だからこの人は…
すきよ。貴方がすき。
息を吸って自分の気持ちを落ち着かせる。
「謝ってばかりだね。私を助けてくれたナイトでしょ?感謝しかない。本当にありがとう。」
そのままの体制で肩にある頭を柔らかく撫でれば、舌打ちされる。きっと手枷が邪魔だとでも思っているのだろう。
「さっ!支度しなくっちゃ!」
高鳴る心臓の音が聞こえてしまう前に部屋に入り、気を取り直して支度をする。
余った食材はご近所さんへ配り、
意外と大荷物になってしまった荷物は、調査兵団の方々が持ってくれた。
地上へと続く長い階段を、ひぃひぃ言いながら登っていく。
普段全然動かないから、きつい。しかもこの階段落ちそうで恐い!
壁も手すりもない階段の端を見てゾッとする。
「それ、持ちましょうか?」
後ろの男の調査兵団の方が声をかけてくれる。
「ありがとうございます。でも…これは私の一番大切な宝物だから」
と背に担いだギターを撫でれば嬉しそうに笑うイザベルとファーランと目があった。
眼下に広がる薄暗い町並みを見つめる。
サヨナラ、陽の届かない私達の過ごした小さな幸せな場所。
きっとこの先の光の中にも私達の幸せはあるはず。
期待を込めて足に力を入れる。
家の中には手錠をされたイザベルとファーランが泣きそうな顔で近寄ってくるので、何もされてないから大丈夫。と無理に笑えば更に痛々しい表情になってしまった。
確かにこの格好で何もなかったという言葉には信憑性が無いだろう…。
リヴァイが大柄で金髪の人に「まず、こいつを着替えをさせ、状況を説明させろ。」
と言うと金髪の人は私を観察するように下から上まで見る。その視線に先程の出来事が重なってしまい体が跳ね、リヴァイのシャツを握ってしまう。
「名前は?」
言っていいのか、少し迷いリヴァイを見ると頷かれる。
「あやか…です。」
「そうか、あまり時間はやれないが急がなくていい。着替えてきなさい。」
お風呂に入ることは出来ないみたいなので、水を張った桶とタオルを持って部屋に行き、汚い男達に触られた場所を入念に拭く。よく見れば両手首、足、背中等に傷ができていた。
大丈夫。大丈夫よ。最後までヤられなかった。キスもしなかったし、リヴァイの腕の中で散々泣いたし。
大丈夫。大丈夫。
なるべく傷が見えない服装を選び、着替えを済ませる。
部屋を出るとリヴァイが後ろ手に手枷をした状態で待っていてくれて、小声で今の状況を説明してくれる。
調査兵団へ行かなければ皆が捕まること。
だけれど、先程の金髪のエルヴィンという男からある書類を盗み出し、ある貴族に届ければ地上の居住権が得られることを聞かされる。
「私も、リヴァイ達と一緒に、行けるの?」
立体起動の力を買われて調査兵団とやらにスカウトされたのならば、その力が無い私を連れてく必要は無いのだ。
私だけ置いていかれてしまうのだろうか…
「誓っただろ。置いてかないと。」
射貫くような目で私を見る彼。
グッと喉の奥が苦しくなり、込み上げる涙を飲み込む。
やっぱり彼は私のほしい言葉ばかりくれる。
「エルヴィンとはもう話がついてる。
お前は調査兵団の宿舎で雑用や調理を担当することになる。」
「…それなら…少しはお役にたてるかも」
「もう、ここには戻れない。必要なものをまとめて奴等と一緒に地上へ行く。お前も支度をしろ。」
「わかった」
再び部屋に戻ろうと背を向ければ、首筋にリヴァイの顔が埋まり背中に熱を感じる。
ドキリと胸が高鳴るのを抑えて、どうしたの?と聞けば
「こんな時に、休ませてやれなくて悪い」と言った。
ああ、もう、だからこの人は…
すきよ。貴方がすき。
息を吸って自分の気持ちを落ち着かせる。
「謝ってばかりだね。私を助けてくれたナイトでしょ?感謝しかない。本当にありがとう。」
そのままの体制で肩にある頭を柔らかく撫でれば、舌打ちされる。きっと手枷が邪魔だとでも思っているのだろう。
「さっ!支度しなくっちゃ!」
高鳴る心臓の音が聞こえてしまう前に部屋に入り、気を取り直して支度をする。
余った食材はご近所さんへ配り、
意外と大荷物になってしまった荷物は、調査兵団の方々が持ってくれた。
地上へと続く長い階段を、ひぃひぃ言いながら登っていく。
普段全然動かないから、きつい。しかもこの階段落ちそうで恐い!
壁も手すりもない階段の端を見てゾッとする。
「それ、持ちましょうか?」
後ろの男の調査兵団の方が声をかけてくれる。
「ありがとうございます。でも…これは私の一番大切な宝物だから」
と背に担いだギターを撫でれば嬉しそうに笑うイザベルとファーランと目があった。
眼下に広がる薄暗い町並みを見つめる。
サヨナラ、陽の届かない私達の過ごした小さな幸せな場所。
きっとこの先の光の中にも私達の幸せはあるはず。
期待を込めて足に力を入れる。