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「あきちゃん、みかんも食べへん?」
「あっいただきます~」
1月1日は訪問しない、なんてしきたりも無視して俺の家に来たあきは、すっかり母と打ち解けて我が家のおせちを貪り食っている。ちょっと食べ過ぎちゃうか? 細い体のどこにそないな量入っていくねん。思っても口に出来ないのは、頬張っているあきが幸せそうだから好きなのと、おなごにそんなこと言うのは失礼な気がするからだ。
「みかん甘いです~」
「せやろ? 親戚にな、送ってもらってん!」
しかし、母のせいで全くあきと喋られへん。父さんもニヨニヨした顔で見よるし、照れ臭くて敵わない。居心地悪くて、席を立ち1度部屋に戻ろうとすると、
「あ、さとくんどこ行くの?」
とあきは無邪気に腰にひっついてきた。
「あら! あら~! さとくんなんて呼ばれてるん?」
「かわええ子彼女にしたな、敏志」
「っ……だぁーー!! あき! ちょっとこっち来い!」
「?? うん」
あきはなんも分かってないようで、嬉しそうに俺の後をついてくる。恥ずかしくて敵わん。自分の部屋に入り、母が入ってこないよう鍵をかける。
「?? さとくん、真っ赤」
「真っ赤にもなるわそりゃ……お前恥ずかしいとかないんか!?」
「なんで? さとくんの家族でしょ?」
こてっと首を傾げる姿にキュンとしてしまい押し黙る。俯いて頭を抱えた。
「だってさとくん、さとくんの家族と私家族になるかもしれないじゃん。だから仲良くしようと思って」
「あーあー、もう馬鹿、分かったからトドメ刺すなや!」
「トドメ?」
当然のような物言いに、脳内はパニック状態やし、こみ上げる気持ちをどこにやったらいいか分からずに腕が彷徨う。それを不思議そうにあきは眺めている。
「さとくん、抱っこして!」
「このタイミングかい……」
こいつ本当は全部計算してやってんのちゃうのか。ちっこい体を膝の上に収めて、キューンと胸が甘く鳴く。今年も、あきを手放せそうにない。
「今年も、次の年も、その次も、ずーっとよろしくね!」
「気ぃ早いんちゃうの」
そんなの照れ隠しで、そんなん俺からもお願いしたい。
「あっいただきます~」
1月1日は訪問しない、なんてしきたりも無視して俺の家に来たあきは、すっかり母と打ち解けて我が家のおせちを貪り食っている。ちょっと食べ過ぎちゃうか? 細い体のどこにそないな量入っていくねん。思っても口に出来ないのは、頬張っているあきが幸せそうだから好きなのと、おなごにそんなこと言うのは失礼な気がするからだ。
「みかん甘いです~」
「せやろ? 親戚にな、送ってもらってん!」
しかし、母のせいで全くあきと喋られへん。父さんもニヨニヨした顔で見よるし、照れ臭くて敵わない。居心地悪くて、席を立ち1度部屋に戻ろうとすると、
「あ、さとくんどこ行くの?」
とあきは無邪気に腰にひっついてきた。
「あら! あら~! さとくんなんて呼ばれてるん?」
「かわええ子彼女にしたな、敏志」
「っ……だぁーー!! あき! ちょっとこっち来い!」
「?? うん」
あきはなんも分かってないようで、嬉しそうに俺の後をついてくる。恥ずかしくて敵わん。自分の部屋に入り、母が入ってこないよう鍵をかける。
「?? さとくん、真っ赤」
「真っ赤にもなるわそりゃ……お前恥ずかしいとかないんか!?」
「なんで? さとくんの家族でしょ?」
こてっと首を傾げる姿にキュンとしてしまい押し黙る。俯いて頭を抱えた。
「だってさとくん、さとくんの家族と私家族になるかもしれないじゃん。だから仲良くしようと思って」
「あーあー、もう馬鹿、分かったからトドメ刺すなや!」
「トドメ?」
当然のような物言いに、脳内はパニック状態やし、こみ上げる気持ちをどこにやったらいいか分からずに腕が彷徨う。それを不思議そうにあきは眺めている。
「さとくん、抱っこして!」
「このタイミングかい……」
こいつ本当は全部計算してやってんのちゃうのか。ちっこい体を膝の上に収めて、キューンと胸が甘く鳴く。今年も、あきを手放せそうにない。
「今年も、次の年も、その次も、ずーっとよろしくね!」
「気ぃ早いんちゃうの」
そんなの照れ隠しで、そんなん俺からもお願いしたい。