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和食というのはとても身体に合っている感じがして、とても好きだ。煮物や煮つけ、お新香に味噌汁。そしてお米。これ以上幸せなことはない。寒い季節は鍋やおでんも外せない。お出汁の味が好きなのだ。最近、流行りのだし茶漬け屋さんが三門にも出来た。一人のお昼は、サラリーマンに紛れてよく通っている。カウンター席しかないお店は、それでも繁盛していた。いつも注文するのは鯛茶漬け。ゴマだれと鯛の刺身が乗ったご飯に、好きなだけお出汁をかけていただく。出汁をおかわりして、大盛りの鯛茶漬けを頬張って、自然と緩んだ表情になる。
「ふーっ……ごちそうさま!」
大満足で両手を合わせたら。
「いい食べっぷりだな」
と横から声がかかりびっくりする。びくっと身体を揺らし、恐る恐る左隣を見ると高身長の知り合いが微笑んでいた。
「蔵内くん!? いつから!?」
「いや、実は早乙女が席についた時からいたんだがな」
話しかけるタイミングを逃していた、とお冷を飲みながら言われた。気付かずに夢中で食べていたのが恥ずかしくて、言葉に詰まる。
「……好きなのか、お茶漬け」
「うん、和食が好きなの。美味しいよね」
「そうだな。身体に合ってる感じするよな」
「そうなの!」
同じ感覚を持っているというのが嬉しくて、思わず大きな声を出してしまう。また恥ずかしくて縮こまる私を、蔵内くんは声に出さずに笑う。
「恥ずかしいな、そんな笑われたら」
「悪い。可愛いなと思って」
さらっと出てきた言葉に体温が上がる。その場を立ち去りたいような、まだお話していたいような、ムズムズとした感覚に陥る。
「こ、ここのお茶漬け美味しいよね! いつも来ちゃうの」
「俺もよく来る。会ったのは初めてだが」
「お出汁も売ってるんだよね。お家でも食べたいかも!」
「料理するのか、早乙女。でも確かに美味そうだな」
「うん、今度蔵内くんにも作ったげようか!?」
きょとんとした蔵内くんの顔。なにを言っているんだ、私は!? 話題を逸らすためにとんでもない事を言ってしまった。ちら、と蔵内くんを見れば、柔らかく微笑んでいて。
「楽しみにしてる」
なんて言うもんだから、恥ずかしさに負けてしまって、
「じ、じゃあ! そういうことだから! またね!」
と逃げ出すようにお店を出てしまった。そういうことって、どういうこと。パニックになりながら、いつまた一緒にご飯食べれるかな、なんて考えていた。しばらく、あのお店に通う気がする。
「ふーっ……ごちそうさま!」
大満足で両手を合わせたら。
「いい食べっぷりだな」
と横から声がかかりびっくりする。びくっと身体を揺らし、恐る恐る左隣を見ると高身長の知り合いが微笑んでいた。
「蔵内くん!? いつから!?」
「いや、実は早乙女が席についた時からいたんだがな」
話しかけるタイミングを逃していた、とお冷を飲みながら言われた。気付かずに夢中で食べていたのが恥ずかしくて、言葉に詰まる。
「……好きなのか、お茶漬け」
「うん、和食が好きなの。美味しいよね」
「そうだな。身体に合ってる感じするよな」
「そうなの!」
同じ感覚を持っているというのが嬉しくて、思わず大きな声を出してしまう。また恥ずかしくて縮こまる私を、蔵内くんは声に出さずに笑う。
「恥ずかしいな、そんな笑われたら」
「悪い。可愛いなと思って」
さらっと出てきた言葉に体温が上がる。その場を立ち去りたいような、まだお話していたいような、ムズムズとした感覚に陥る。
「こ、ここのお茶漬け美味しいよね! いつも来ちゃうの」
「俺もよく来る。会ったのは初めてだが」
「お出汁も売ってるんだよね。お家でも食べたいかも!」
「料理するのか、早乙女。でも確かに美味そうだな」
「うん、今度蔵内くんにも作ったげようか!?」
きょとんとした蔵内くんの顔。なにを言っているんだ、私は!? 話題を逸らすためにとんでもない事を言ってしまった。ちら、と蔵内くんを見れば、柔らかく微笑んでいて。
「楽しみにしてる」
なんて言うもんだから、恥ずかしさに負けてしまって、
「じ、じゃあ! そういうことだから! またね!」
と逃げ出すようにお店を出てしまった。そういうことって、どういうこと。パニックになりながら、いつまた一緒にご飯食べれるかな、なんて考えていた。しばらく、あのお店に通う気がする。