夢の歌を紡ぎながら、未来の海賊たちを慈しむ音楽家見習いの話
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※マルコが白ひげ海賊団に入った年齢捏造
どこかの島にたどり着き、大人たちが船から降りる。まだ7歳のマルコは、モビー・ディック号の中で、ポツンと留守番をしていた。
皆は降りたのに、なぜ自分はダメなのか。「ガキは危ないから待ってろ」と言われたけど、危なくないところなら行ってもいいのでは。
退屈で仕方なく、マルコは1人でこっそり船から降りた。向こうでは大人たちが剣を振り回して戦っていたため、反対の方向へ歩いていく。自然の中を探検するのは久しぶりで、足取りも軽い。
そのとき、森の奥から歌声が聞こえた。
少女らしい高い歌声が気になって、木の根を跨いだり、木々の隙間を通り抜けたりしながら、どんどん進んでいく。やがて開けた場所に出ると、そこには1人の少女が座っていた。
降り注ぐ木漏れ日を浴びて、目を閉じて、マルコが知らない歌を歌っている。船乗りの制服のような襟と、細い青色のリボンがついた白い上着を着ていて、スカートのように広がった形のズボンを履いていた。
文字を教わるときに読んだ、絵本に出てくる妖精みたいで、思わず息をのむ。やがて少女の方が、マルコに気づいた。
「どうしたの? 迷子?」
「迷子じゃないよい。マルコだよい」
歳上らしく、背が高い。マルコと目線を合わせるように、少女が少しかがむ。
「私はキャロル。今はね、大人の人たちがケンカしてるから、ほんとは出てきちゃダメなんだ。ナイショだよ」
「おれといっしょ」
「マルコも?」
「うん。1人はつまんないから出てきた」
「そっか。マルコ、歌は好き?」
「好きだよい!」
「じゃあ、今は君だけに歌っちゃおうかな」
木漏れ日の下で、彼女が歌い出す。口笛を吹き鳴らすような、明るく楽しいメロディに、マルコはわくわくしてくる。繰り返される言葉が言いやすくて、彼女の歌に合わせてマルコも真似した。
「ハーイ・ホー♪」
「ハーイ・ホー!」
2人で声をそろえ、朗らかな歌を紡ぐ。小鳥たちも集まってきたのか、ちちち……と可愛らしい鳴き声が周りから聞こえてきた。
好きなだけ歌った後、2人で手を繋いで船まで戻った。お互いにこっそり帰ったつもりだったが、マルコは様子を見に来た船員の1人に、キャロルはシャンクスを抱っこしながら彼女を探していた父にお叱りを受けたのだった。
どこかの島にたどり着き、大人たちが船から降りる。まだ7歳のマルコは、モビー・ディック号の中で、ポツンと留守番をしていた。
皆は降りたのに、なぜ自分はダメなのか。「ガキは危ないから待ってろ」と言われたけど、危なくないところなら行ってもいいのでは。
退屈で仕方なく、マルコは1人でこっそり船から降りた。向こうでは大人たちが剣を振り回して戦っていたため、反対の方向へ歩いていく。自然の中を探検するのは久しぶりで、足取りも軽い。
そのとき、森の奥から歌声が聞こえた。
少女らしい高い歌声が気になって、木の根を跨いだり、木々の隙間を通り抜けたりしながら、どんどん進んでいく。やがて開けた場所に出ると、そこには1人の少女が座っていた。
降り注ぐ木漏れ日を浴びて、目を閉じて、マルコが知らない歌を歌っている。船乗りの制服のような襟と、細い青色のリボンがついた白い上着を着ていて、スカートのように広がった形のズボンを履いていた。
文字を教わるときに読んだ、絵本に出てくる妖精みたいで、思わず息をのむ。やがて少女の方が、マルコに気づいた。
「どうしたの? 迷子?」
「迷子じゃないよい。マルコだよい」
歳上らしく、背が高い。マルコと目線を合わせるように、少女が少しかがむ。
「私はキャロル。今はね、大人の人たちがケンカしてるから、ほんとは出てきちゃダメなんだ。ナイショだよ」
「おれといっしょ」
「マルコも?」
「うん。1人はつまんないから出てきた」
「そっか。マルコ、歌は好き?」
「好きだよい!」
「じゃあ、今は君だけに歌っちゃおうかな」
木漏れ日の下で、彼女が歌い出す。口笛を吹き鳴らすような、明るく楽しいメロディに、マルコはわくわくしてくる。繰り返される言葉が言いやすくて、彼女の歌に合わせてマルコも真似した。
「ハーイ・ホー♪」
「ハーイ・ホー!」
2人で声をそろえ、朗らかな歌を紡ぐ。小鳥たちも集まってきたのか、ちちち……と可愛らしい鳴き声が周りから聞こえてきた。
好きなだけ歌った後、2人で手を繋いで船まで戻った。お互いにこっそり帰ったつもりだったが、マルコは様子を見に来た船員の1人に、キャロルはシャンクスを抱っこしながら彼女を探していた父にお叱りを受けたのだった。