漫画家とラッパーたち
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「……なぁ、花嫁さんよ」
「なんでしょう花婿さん」
「今俺たちは披露宴真っ只中な訳だ」
「式も素敵でしたね。銃兎さんと理鶯さんのスピーチ、まさに笑いあり涙あり左馬刻さんのツッコミありでした」
「あいつら俺様たちの馴れ初めだの赤裸々に暴露しやがって……後でシメる……」
「大切な人たちだけ呼んだシンプルな結婚式で良かったですねー」
「……そのことなんだけどよ」
「はい」
┈┈┈┈向こうのテーブル┈┈┈┈
「はっはっは! しばらく見ない間に随分ジジイになったな退紅よう」
「ガハハハッ! 歳取ってんのはおめぇもだろうが! 変わったのはシワの数と白髪くれぇか?」
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「何でうちの
「し、知り合いだったんですかね……? おじいちゃんの昔の話、一度も聞いたことないですけど……」
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「にしてもウチの若頭とお前の孫娘が挙式とはなぁ。よくおめぇが許したもんだ。筋モンとカタギだぞ?」
「何があるか分からんのが人生ってもんだ。それにお前んとこのあのボウズなら、うちの大事な孫を絶対に離さねえと思っただけだ」
「ハハッ! 随分気を許してるみてぇじゃねぇか」
「俺も昔はそっち側の人間だったからなぁ。自分と似た部類の人間の匂いってのは分かるもんだぜ」
「おめぇも惚れた女にはこれでもかってぐらい入れ込む奴だったなぁ」
「俺は正直肩書きに興味はねぇ。うちの孫の、人を見る目は1級品だからな。……相手の男が、うちのバカ娘みたいに杏花を捨てないなら、俺はいつでもあいつを嫁に出す気だったさ」
「なら安心しろ。ウチの左馬刻は、ちょっとガキくせーところはあるが義理堅い男だからよ」
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
「そういえば私、家族で温泉行ったことないですね」
「急にどうした」
「昔のことを思い出してました。あとおじいちゃんの左肩には桜の模様があったような……。幼き日の私が『しょうぐんさまみたい! かっこいい!』と言った時、おじいちゃんは泣きそうな顔で笑って私の頭を撫でました」
「……おいそれ完全に刺青だろ。お前のじいさん裏の人間だったのかよ。だから挨拶に行った時一筋縄じゃいかねえ殺し屋みてぇな目をしてたのかよ」
「優しくて笑える冗談が好きで、不審者もBダッシュで逃げるような目を光らせて地域の安全を守ってて、皆に慕われてるのが私のおじいちゃんなんですけども。あとすごくおばあちゃんのこと大事にしてますね」
「……まぁひでぇ人じゃねえのは分かるわ。俺が、杏花を嫁にくれって頭を下げたら、今までの試すような目が嘘みてえに満足そうに笑ってたしな」
「左馬刻さんの珍しく丁寧な言葉遣いが好感度大だったと思いますね」
「珍しくは余計だ」
「あたっ。でもデコピンを手加減してくれるところ優しくて好きです」
「大事な嫁に手上げる訳ねーだろ」
「ふふ。不束者ですが、末永くお願いします。旦那さん」
「……おう。今だけは、神なんてもんを信じて誓ってやんよ。ぜってえ幸せにしてやっからな」