お付き合い編
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「あー…涼しー…」
目を閉じてしまえばすぐにでも眠れそうな昼下がり。猛暑を記録する外とは違い、エアコンが効いた天国のような部屋で俺は大の字でリラックスしている。
まるで自宅であるかのような寛ぎように、家主はちらりと俺を見ておかしくなったのかクスクスと笑っている。
「銀さん、声をかけなかったらそのまま寝ちゃいそうですね」
「その自信しかねえ…」
すっかり通い慣れたぽん子の家で、しかも仕事しているそばで寛ぐ俺は傍から見れば何に見えるのだろうか。
彼氏に見えるという人はぽん子の他にいてくれるだろうか。いやきっと居ないだろうな。
外に吊るした風鈴から時折聞こえる涼やかな音と、ぽん子が鳴らすキーボードの音、時折聞こえる筆を走らせるサラサラという音、あと紙をめくるような音が眠気を誘う心地よいBGMになっていて、彼氏がどうとかなんて事はすぐにどうでもよくなった。
「ぽん子ちゃーん、まだお仕事ですかー?」
「んー、もう少しですかねぇ」
「もう少しかー」
勝手に拝借していたベッドからよっこいせと体を起こして、ぽん子の肩越しにパソコンを覗き込めば、主人公がヒロインらしき人と仲睦まじくしているシーンを書いているようだった。
「なー、ぽん子ちゃぁん」
「何ですか?」
ぽん子がキーボードから手を離した瞬間、後ろからそっと細っこい体をすっぽり包み込むように抱きしめてみた。
無造作に結われた長い髪が跳ねて鼻先をくすぐって、ふわりと花のような甘い香りがする。
「ぎっ銀さん、いきなりそんな…」
俺のハグに慌てたぽん子は少し身をよじったが、首筋に唇で触れた途端ビクッと小さく跳ね、それからゆるゆると俺の腕に細い指をそっと添えた。
少し前のめりになって視線を落とせばゆったりとしたTシャツを押し上げるふたつの膨らみと、その少し先にはハーフパンツからすらりと伸びた白い足が晒されている。
まだ一度も触れたことがないそれが、今日はやけに扇情的に見えて仕方がない。
「ぽん子」
細い肩が揺れて、ぽん子の耳は酷く紅潮している。
どうしよう、少しぐらいお触りしてもいい?なんて邪なことを考えながら、ぽん子の肩を抱く腕をほんのちょっとだけ下にずらすと、それに合わせるようにぽん子の手が被せられた。
そのままするりと指を絡ませるぽん子が何を思っているかは分からないが、遠慮がちな指先に俺は動きをとめた。
「ぽん子ちゃん」
「…はい」
「大好き」
「…私も、大好き…です」
擽ったそうに笑ったぽん子が俺の方に顔だけ振り向いたから、すかさずその唇を塞いでぎゅうっと抱きしめる。
あーもう大好き、なんて思っていることはきっと伝わっているはずだ。
「仕事終わったらさ、遊びに行こうぜ」
「暑いですよ?」
「いーんだよ。プールとか、海とか、花火とか、祭りとか、ぽん子ちゃんと夏にしかできない思い出作りを俺はしてェの」
「うーん、そんなに沢山のことができますかね…」
クスクスと笑うぽん子に釣られて俺も笑って、柔らかな頬を撫でる。
「できるさ。夏は毎年くるだろ」
少しだけ間をあけて、頬を染めながら「そうですね」と答えたぽん子に合わせたように、風鈴がまたチリンと小さく鳴った。
目を閉じてしまえばすぐにでも眠れそうな昼下がり。猛暑を記録する外とは違い、エアコンが効いた天国のような部屋で俺は大の字でリラックスしている。
まるで自宅であるかのような寛ぎように、家主はちらりと俺を見ておかしくなったのかクスクスと笑っている。
「銀さん、声をかけなかったらそのまま寝ちゃいそうですね」
「その自信しかねえ…」
すっかり通い慣れたぽん子の家で、しかも仕事しているそばで寛ぐ俺は傍から見れば何に見えるのだろうか。
彼氏に見えるという人はぽん子の他にいてくれるだろうか。いやきっと居ないだろうな。
外に吊るした風鈴から時折聞こえる涼やかな音と、ぽん子が鳴らすキーボードの音、時折聞こえる筆を走らせるサラサラという音、あと紙をめくるような音が眠気を誘う心地よいBGMになっていて、彼氏がどうとかなんて事はすぐにどうでもよくなった。
「ぽん子ちゃーん、まだお仕事ですかー?」
「んー、もう少しですかねぇ」
「もう少しかー」
勝手に拝借していたベッドからよっこいせと体を起こして、ぽん子の肩越しにパソコンを覗き込めば、主人公がヒロインらしき人と仲睦まじくしているシーンを書いているようだった。
「なー、ぽん子ちゃぁん」
「何ですか?」
ぽん子がキーボードから手を離した瞬間、後ろからそっと細っこい体をすっぽり包み込むように抱きしめてみた。
無造作に結われた長い髪が跳ねて鼻先をくすぐって、ふわりと花のような甘い香りがする。
「ぎっ銀さん、いきなりそんな…」
俺のハグに慌てたぽん子は少し身をよじったが、首筋に唇で触れた途端ビクッと小さく跳ね、それからゆるゆると俺の腕に細い指をそっと添えた。
少し前のめりになって視線を落とせばゆったりとしたTシャツを押し上げるふたつの膨らみと、その少し先にはハーフパンツからすらりと伸びた白い足が晒されている。
まだ一度も触れたことがないそれが、今日はやけに扇情的に見えて仕方がない。
「ぽん子」
細い肩が揺れて、ぽん子の耳は酷く紅潮している。
どうしよう、少しぐらいお触りしてもいい?なんて邪なことを考えながら、ぽん子の肩を抱く腕をほんのちょっとだけ下にずらすと、それに合わせるようにぽん子の手が被せられた。
そのままするりと指を絡ませるぽん子が何を思っているかは分からないが、遠慮がちな指先に俺は動きをとめた。
「ぽん子ちゃん」
「…はい」
「大好き」
「…私も、大好き…です」
擽ったそうに笑ったぽん子が俺の方に顔だけ振り向いたから、すかさずその唇を塞いでぎゅうっと抱きしめる。
あーもう大好き、なんて思っていることはきっと伝わっているはずだ。
「仕事終わったらさ、遊びに行こうぜ」
「暑いですよ?」
「いーんだよ。プールとか、海とか、花火とか、祭りとか、ぽん子ちゃんと夏にしかできない思い出作りを俺はしてェの」
「うーん、そんなに沢山のことができますかね…」
クスクスと笑うぽん子に釣られて俺も笑って、柔らかな頬を撫でる。
「できるさ。夏は毎年くるだろ」
少しだけ間をあけて、頬を染めながら「そうですね」と答えたぽん子に合わせたように、風鈴がまたチリンと小さく鳴った。