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ライバル登場?

学校からの帰り道、いつものようにジンと並んで歩きながら進路について話をしていたら、不意に声を掛けられた。

「ミッキーだろ!」
「…マシュー?…マシュー兄さん!?」
「あぁ!やっぱりミッキーだ!」
「マシュー兄さん!!」
「久しぶりだな、ミッキー!」

昔のままの笑顔が懐かしくて嬉しくて……思わず駆け寄って抱き着いた。

「うわぁ…久しぶり!まさかこんな所で会えるなんて!会いたかったよ!!」
「俺もだよ…しかし、相変わらずだなぁミッキーは」
「それどういう意味?最後に会ったのって、もう10年近く前だよ?」
「相変わらず可愛いって事だよ」
「マシュー兄さんも相変わらずカッコイイね」



とりあえず入った近場のカフェ
向かい合って座ったマシュー兄さんの昔と何ら変わらない優しい眼差しに、思い出話は尽きる事がなくて。

「そうだ!マシュー兄さん、僕ね、大学進学を考えてるんだけど、成績がイマイチでさ…兄さん、勉強教えてよ」
「可愛いミッキーの頼みとあれば断るワケにもいかないな。いいよ、俺で分かる事なら。にしても、ミッキーももうそんな歳か〜」
「オッサンみたいな言い方しないでよ〜」
「どうせオッサンだよ。じゃあ、俺そろそろ行くわ。いつでも連絡してくれ」
「うん。ありがとう、マシュー兄さん」

さり気なく伝票を持って席を立つマシュー兄さん
カフェを出て、姿が見えなくなるまで手を振った。

ふと、カフェに入ってから一言も発しないままの隣に目を遣った…


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