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君に出逢って恋をして

プルルル… プルルル… プルッ

「光希、昨日は何月何日だ?」
『8月19日』
「何の日か知ってるよな?」
『初代ローマ皇帝アウグストゥスの命日』
「へ…?いや…じゃなくて、もっとめでたい日で…」
『アフガニスタン独立記念日』
「……光希?何か怒ってる?」
『……日曜日、一緒に居た女の人って…誰?』
「あああ、あれは!道を聞かれただけで…」
『あの人に見覚えあるよ。前にジンに告白した女子大生だよね?』
「ととと、取り敢えず、詳細は会って話すから!」
『僕、これから出かけるから無理』
「いや!あ、あの…今、光希の家の前まで来てる…んだけど」
『何で?』
「だって…昨日は俺の誕生日なのに何の連絡も無いし…」
『夏休み中だからね』
「誕生日に欲しいモノ…くれるって言ったじゃん」
『条件、あったよね?』
「俺には…光希だけだぞ?」

途切れる会話。通話OFFにされたスマートフォン。
暫くして開いた玄関のドア
夏の暑さとは違う熱を秘めた瞳
誘うように、誘われるがまま、抱き締める…

「光希の部屋、上がっても?」
「ダメ。ジンの家に行く」
「俺ん家、誰も居ないけど?」
「………尚更ジンの部屋が良い」


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