禁じられた恋 ~ Forbidden Lover ~
「勉強を教えてもらったり遊ぶだけなら泊まる必要なんか無いだろ?泊まりでノブさんの家に行って、ノブさんに抱か」
「ちょっとやめてよ!!義父さんや母さんに聞こえたらどうするの!?」
兄さんの言葉に血の気が引く思いがした。
『今度の連休、うちに来ないか?……その、泊りがけで』
今日先輩とクレープを食べて帰る途中、先輩が頬を染めてそう言った。
繋いだ手からもジワリと伝わる熱に、その言葉の意味を理解した。
『悠宇がまだ早いとかそういうのは無理とか思うなら断ってくれて構わない。無理強いは…したくないから』
そう言ってくれた先輩の手を強く握り返し、僕は小さな声で「行くね」と答えた。
「…何でそんな事を言われなくちゃならないの」
「悠宇、俺は…」
「兄さんだって彼女いるでしょ?付き合ってるんでしょ?連休中に会うんじゃないの?」
「………」
「…好きな人がいればそういう事するの普通でしょ。兄さんも……呼べば良いじゃん…」
「………」
「…出てって。僕……勉強したいから…」
兄さんから視線を逸らし再び机に向かう。
暫くして、背後でドアが開いて閉まる音がした。
僕以外誰の気配も無くなった部屋で、急に込み上げてきた叫び出しそうな声と続く嘔吐感に、必死に手で口を覆って耐えた。
「ちょっとやめてよ!!義父さんや母さんに聞こえたらどうするの!?」
兄さんの言葉に血の気が引く思いがした。
『今度の連休、うちに来ないか?……その、泊りがけで』
今日先輩とクレープを食べて帰る途中、先輩が頬を染めてそう言った。
繋いだ手からもジワリと伝わる熱に、その言葉の意味を理解した。
『悠宇がまだ早いとかそういうのは無理とか思うなら断ってくれて構わない。無理強いは…したくないから』
そう言ってくれた先輩の手を強く握り返し、僕は小さな声で「行くね」と答えた。
「…何でそんな事を言われなくちゃならないの」
「悠宇、俺は…」
「兄さんだって彼女いるでしょ?付き合ってるんでしょ?連休中に会うんじゃないの?」
「………」
「…好きな人がいればそういう事するの普通でしょ。兄さんも……呼べば良いじゃん…」
「………」
「…出てって。僕……勉強したいから…」
兄さんから視線を逸らし再び机に向かう。
暫くして、背後でドアが開いて閉まる音がした。
僕以外誰の気配も無くなった部屋で、急に込み上げてきた叫び出しそうな声と続く嘔吐感に、必死に手で口を覆って耐えた。