禁じられた恋 ~ Forbidden Lover ~
ベッドの上で何度も何度も寝返りをうつ。
今頃2人は…なんて事を考えると、腹立たしいような悲しいような切ないような気持ちになって、消化しきれない思いで頭の中がぐちゃぐちゃだった。
ノブ先輩は悠宇のあの顔を見たんだろうか?
俺だけが知っている悠宇の顔…
悠宇はあの声でノブ先輩を呼んだだろうか?
俺だけが聴く事のできる悠宇の声…
俺の下で、感じているのに悟られまいと必死に堪えようとして、俺を見上げる視線、零れる吐息と漏れる声、震える身体と縋るような指先……そんな悠宇の姿を思い出して反応しかけた自分自身に、訳の分からない怒りを覚える。
「ああっ!!くそ!」
怒りに任せて体を起こした時、ポケットの中で携帯電話が震えた。
「誰だよっ、こんな時間に…」
乱暴に取り出した携帯電話には、今悠宇と一緒に居るはずの人からの着信が表示されていた。
「……も、もしもし…?」
驚きと焦りで声が裏返る。
『あ、和真~?』
「ノ、ノブさん?どうしたの?」
『俺さ~、和真に謝らなくちゃいけないんだよな~』
「え?…あ、謝るって…」
『俺あんなに “悠宇を大事にする。絶対に泣かせない” て約束したのに……泣かせちまった…』
「…え?」
『ゴメンな、和真……本当に…ご免…』
「ちょっ、え?!ノブさん!?」
唐突に切れた通話に、呆然と携帯電話を見る。
…悠宇が泣いた?…どういう事だ?!
何が何だか分からなかったけど、 “悠宇が泣いている” というノブ先輩の言葉に居ても立ってもいられなくて、上着を引っ掴むと部屋を飛び出した。
今の俺は悠宇にとって酷い兄貴かもしれない……けど、せめて今この時だけでも昔のように頼れる兄貴でいてやりたい!!
階段を駆け下りようとして、上がってくる悠宇と鉢合わせした。
今頃2人は…なんて事を考えると、腹立たしいような悲しいような切ないような気持ちになって、消化しきれない思いで頭の中がぐちゃぐちゃだった。
ノブ先輩は悠宇のあの顔を見たんだろうか?
俺だけが知っている悠宇の顔…
悠宇はあの声でノブ先輩を呼んだだろうか?
俺だけが聴く事のできる悠宇の声…
俺の下で、感じているのに悟られまいと必死に堪えようとして、俺を見上げる視線、零れる吐息と漏れる声、震える身体と縋るような指先……そんな悠宇の姿を思い出して反応しかけた自分自身に、訳の分からない怒りを覚える。
「ああっ!!くそ!」
怒りに任せて体を起こした時、ポケットの中で携帯電話が震えた。
「誰だよっ、こんな時間に…」
乱暴に取り出した携帯電話には、今悠宇と一緒に居るはずの人からの着信が表示されていた。
「……も、もしもし…?」
驚きと焦りで声が裏返る。
『あ、和真~?』
「ノ、ノブさん?どうしたの?」
『俺さ~、和真に謝らなくちゃいけないんだよな~』
「え?…あ、謝るって…」
『俺あんなに “悠宇を大事にする。絶対に泣かせない” て約束したのに……泣かせちまった…』
「…え?」
『ゴメンな、和真……本当に…ご免…』
「ちょっ、え?!ノブさん!?」
唐突に切れた通話に、呆然と携帯電話を見る。
…悠宇が泣いた?…どういう事だ?!
何が何だか分からなかったけど、 “悠宇が泣いている” というノブ先輩の言葉に居ても立ってもいられなくて、上着を引っ掴むと部屋を飛び出した。
今の俺は悠宇にとって酷い兄貴かもしれない……けど、せめて今この時だけでも昔のように頼れる兄貴でいてやりたい!!
階段を駆け下りようとして、上がってくる悠宇と鉢合わせした。