禁じられた恋 ~ Forbidden Lover ~
「いらっしゃい、悠宇」
「お邪魔します…」
伸樹先輩の家は、温かくてアットホームな雰囲気に包まれていた。
「こっちが俺の部屋な」
先輩に案内されて部屋に入ると、中は綺麗に整理されていた。
「へえ~、綺麗に片付いているんですね」
「悠宇が来る前にめっちゃ急いで掃除したんだ。あ、適当に座ってろよ」
そう言うと伸樹先輩は部屋を出て行った。
持って来た荷物を邪魔にならない位置に置くと、部屋をぐるりと見渡す。
本棚には参考書に雑じって音楽やスポーツ関連の雑誌があった。
壁にはポスターが貼ってある。
「へえ、先輩らしいや」
ふと、ベッドサイドのボードに貼られた写真に気づく。
僕と撮った写真や友人と撮った写真が数枚。
その中に兄さんと一緒に撮った写真があった。
日付けを見ると兄さんが高校に入学して間もない頃だ。
きっと2人は直ぐに打ち解けたのだろう、本当に楽しそうな笑顔で写っている。
不意に、写真の中の兄さんの笑顔に今日家を出る直前の兄さんの顔が重なった。
心臓がドキドキと鼓動する。
どうして今更…
「お待たせ、悠宇。…あれ?どうかした?」
お茶を淹れたカップを載せたトレイを持って戻って来た伸樹先輩が、僕を見て少し心配そうな声を出した。
「ううん、先輩って写真撮るの好きなんだね」
気づかれないように小さく息を吐いてから、笑顔で振り返った。
「お邪魔します…」
伸樹先輩の家は、温かくてアットホームな雰囲気に包まれていた。
「こっちが俺の部屋な」
先輩に案内されて部屋に入ると、中は綺麗に整理されていた。
「へえ~、綺麗に片付いているんですね」
「悠宇が来る前にめっちゃ急いで掃除したんだ。あ、適当に座ってろよ」
そう言うと伸樹先輩は部屋を出て行った。
持って来た荷物を邪魔にならない位置に置くと、部屋をぐるりと見渡す。
本棚には参考書に雑じって音楽やスポーツ関連の雑誌があった。
壁にはポスターが貼ってある。
「へえ、先輩らしいや」
ふと、ベッドサイドのボードに貼られた写真に気づく。
僕と撮った写真や友人と撮った写真が数枚。
その中に兄さんと一緒に撮った写真があった。
日付けを見ると兄さんが高校に入学して間もない頃だ。
きっと2人は直ぐに打ち解けたのだろう、本当に楽しそうな笑顔で写っている。
不意に、写真の中の兄さんの笑顔に今日家を出る直前の兄さんの顔が重なった。
心臓がドキドキと鼓動する。
どうして今更…
「お待たせ、悠宇。…あれ?どうかした?」
お茶を淹れたカップを載せたトレイを持って戻って来た伸樹先輩が、僕を見て少し心配そうな声を出した。
「ううん、先輩って写真撮るの好きなんだね」
気づかれないように小さく息を吐いてから、笑顔で振り返った。