第一章
名前変換 Who save his life is...
主人公について記憶喪失からスタートするので、
Lに突然呼ばれる名前です。
平凡な人物
これといった特技はない
Lと同じく甘いものが好き
本名は番外編等で登場する予定です
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◆FBI
2003.12.28
期が熟すのを待とう、そんな結論を得てから「私」にとっては比較的平穏な日々が続いた。
決まった時間に起床し、決まった手順でスイーツの準備をする。
気まぐれで手造りをし、自分でも一食はスイーツを食べたりした。空いた時間には、竜崎の右端のスペースでレシピを仕入れたり「からかわれ役」であったりした。
そういえば、リムジンの運転手のお姉さんとも、以前より親しげに話すようになった。クリスマス用のフルーツケーキを自作したりもした。
しかし竜崎のほうはと言えば、相変わらず苛立ちを露わにする場面がたびたびあった。とくに、例の「L」のパソコンのある部屋に1人でいるときは、歯を食いしばったり、こぶしを握ったり、相当感情をため込んでいるように見えた。
私にとっては、彼が頭を悩ませる資料や、会話の端はしも、そのほとんどが把握するところであったのが反対に苦しくもあった。
2003.12.27
12人のFBI捜査官、デスノートの力で全員死亡
「FBIのほうに注目するべきだったというのか・・・」
隣の竜崎がぼそりと呟いた。言葉の後にがりっと爪を噛む音が続く。
ついに、FBIの捜査員については、私からはなすすべもなく知った通りの未来となってしまった。いや、正確にはそれとなく竜崎に「偽のFBIの証明書を作ってみては」との提案をし、それも実施された。
未来は少しは変わるはずだった。しかし、レイ・ペンバーはバスジャックに際して、とっさに本物のほうを夜神月に見せてしまった。
一瞬、不安が揺らいだ。
未来って、変えられないもの?と。
助けられない命がある
自分のことでさえ何もわからない、私が、唯一知っているのはこの人たちの未来だけだというのに。
レイ・ペンバーというひとつの名前が消えたことは、「分かっていた」では済まされない恐怖をもたらした。つい先日、ノートに向かってキラ対策を練っていた自分の行動が御遊びにさえ感じた。彼の死は、「未来」というものは、決して逆らうことのできない、決められた物語の一部なのではないかと、そんな無力感を私に与えた。
__「変えるために未来を教えたわけじゃないよ」
頭の中でありもしない台詞がこだました。
未来なのか、夢なのか、妄想なのか、
私の知るストーリーはどんどん現実になって行く。
「竜崎・・・」
「大丈夫です。」
不安げになを呼ぶと、きっぱりとそう言い切る。白い肩は微動だにしない。
まぁでも、と私は気持ちを落ち着けようと試みた。
私の今の不安は竜崎にとっては知る由もないものだ。未来に関することであり、ましてやそれを「変えられないのではないか?」というのは、彼の戦うものや目的とはかけ離れている。それはきっと、彼の正義の中にもないだろう。だから、彼が大丈夫といえば大丈夫なのだ。
私のおせっかいな不安など、胸にとどめておけばいいのだ。ただ順調に、期が熟すまで、わたしは未来が進んでいくのを見守るしかないのだから・・・。