序章
名前変換 Who save his life is...
主人公について記憶喪失からスタートするので、
Lに突然呼ばれる名前です。
平凡な人物
これといった特技はない
Lと同じく甘いものが好き
本名は番外編等で登場する予定です
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◆取引
「おいしい!」
びっくりするほど甘かったが、なぜかとても美味しく感じた。
「あ、助けてくれて、ありがとうございます。」
私はワンテンポ遅れて、あわててそう言った。するとLは、銀紙に包んだままのチョコレートをパキっとかみちぎった。
「・・・先ほどの質問。あなたの以前の話が本当だとすればショッキングなものでした。気配りできず、すみませんでした。」
「そんな・・」
私は、急にLが申し訳なさそうにするのをみて、なんて返したらいいのか分からなかった。「気にしないで」でもないし「気にしてないから」でもない。
どちらにせよ、何も言える身分じゃない、と口をつぐんだ。
「先ほどの話には続きがあります。このまま聞いていてください。」
「はい」
私はLが話しだすのに合わせて相槌をうった。
「例の調査結果により、あなたが何らかの組織に属していたという線はほぼナシになりました。つまり潔白です。」
「それに、あなたが丸腰だと言いましたが、道具、金銭、武器にしても、言語やその他のスキル的にも、あなたには持つものがない。部屋にパソコンを置かせていただきましたが、とくになにも細工などしていないようですし、英語が苦手だというさっきの様子も演技ではありませんね。」
パキっと、チョコレートを食べる。
「しかし、あなたはこの先どうしますか?私としても、Lのデータを脅かす者ではないにしても、あの部屋にあなたがいた経緯や、私の知らない「データ未記載」の人物がいることは放っておける問題ではありません。しかも、あなたは、少なくともLの顔をしる人物です。」
最後の言葉の時、私にはぴっと指が向けられていた、
たしかに、それは全部私のことだ・・と私は話を聞きながら思った。なんて謎だらけなんだろう。
「ごめんなさい・・」と小さく言った。
「いまは謝ることに何の意味もありません。・・それより、取引がしたい。」
Lはにやりと笑った。
「あなたは行くところがない。当分の間、私の監視のもとにいていただきます。」
「・・・えっ」
「またそれですか。二回は言いませんよ。」
「いや、あの・・・」
予想外だった。わずらわしい人物が現れたと、自分に実害がない以上、どこかの施設に預けられるのではと思っていた。
「もちろん、限りなく自由とはいえ、居場所を限定させることは一人の人間の自由を奪うことになります。監視のレベルは最低限に引き下げましょう。生活も保障します。ただし、あなたはこちらからの質問には随時答えていただきます。」
「断った場合、私は追いかけませんが追跡調査をします。あなたには泊る場所もお金もありませんが、援助はしません。」
つらつらと二重の条件を述べた後、Lは「どうしますか」と言った。私自身、断ることなんて考えていなかった。
それに、そんな条件で断る人は私じゃなくてもいないよ。そう思ったとたん、すこしだけ頬が緩んだ。