エピローグ
ラリイが息子のネラを産んでから、早くも3か月は過ぎようとしていた。
ラリイが子供の世話をしようとしても、ミミ達が我先にと、世話を
済ませてしまう。
ネラは、すっかりとミミ達に懐いている。
「いやーん♪可愛い♪外見はネイル様に似てるけど、この笑顔は、
ラリイちゃん似よね?♪」
「この間の玩具で遊ぶ時の元気さと言ったら、男の子って感じで!
またそれも可愛いかったわよ♪」
「えーいいなー私も見たかったー」
ミミ達はこんな会話でワイワイと賑わっている。
最近はラリイのことなど、少し放置気味である。
「もう!ミミちゃん達は酷い!私の子なんだよ!!」
流石に自分だけ置き去りにされて、ラリイも少しは怒る。
ミミ達はそんなラリイに笑って、すぐに謝罪する。
「ごめん!ラリイちゃん!でも、許してよぉーこんなにも
ネラ王子は可愛いんだもん♪」
「ネラ王子は人見知りもしないしねぇ♪」
ミミ達はすっかりと、べた惚れである。だが、そのおかげで、
ネラは無事にすくすくと育っている。
何か異変があれば、すぐにミミ達が気づいてくれるおかげで、
今の所、ネラが酷い病気にかかるとか、大きな事故に遭うと言う事もない。
「むーミミちゃん達には感謝してるけどさ・・・」
それでも、ラリイも息子を抱きたい時もある。
だが、ミミ達は、まだ出産後のラリイの体調を気遣っているのもあるのだ。
ラリイは元々、子供の頃から丈夫だとは言えなかった。
それを今回は出産と言う、大きな仕事をしたのだから、ミミ達が、
本当は心配してても無理はないのだ。
けど、それはあえてラリイには言わない。
言えば、逆に気を使わせてしまうから。
「あはは。ラリイも分かったんじゃないか?俺が時には、ラリイを
ネラに取られて、ネラに嫉妬する気持ちがさ。」
いつもの2人のお茶会に、ネイルはネラを抱いてるラリイに向かってそう言って笑う。
ラリイはミミ達の事をネイルに言ってのだが、ネイルは笑うだけだった。
当のネイルは相変わらず、嫉妬深く息子にまで、やや嫉妬する程だった。
「ネイルは嫉妬しすぎなの!ねぇ?ネラちゃん?困った、パパだね?」
ラリイは少し怒った振りをして、ネイルに言い、その後で息子のネラを見て、困ったように言う。
ネイルの方は、はいはいと、ラリイの態度に苦笑いして、いつもの紅茶を啜る。
逆にラリイの機嫌を損ねたのだとわかったようだ。
「でも、ラリイは幸せ者だぞ?そこまで、息子の面倒見てくれる存在が
3人もいるんだから。それに、何より世話を安心して任せられる
なんて存在は早々に居ないからな。」
ネイルは少し真面目な顔でラリイに言う。
ラリイがネラを産んでからは、もうドラゴネス国でラリイを、
どうこうしようなんて貴族は、ほぼいなくなった。
始祖の生まれ変わりを産んだと言う実績は、それほどまでに
大きかったのだ。
散々、ラリイを陰で虐めて来た貴族達でさえ、今は掌を返したような態度で、
今度は、逆に気に入られなければ、損をすると言った感じだ。
だが、そうであっても仕方がない。ネラが次期王になった際に、
母であるラリイに酷い事をし続ければ、どうなるのかは、
誰にでもわかることだ。
しかし、ドラゴネス国内では、良い感じなったが、他国ではどうかと
言うと、そう上手くはいかない。
ドラゴネス国の更なる発展は、他国にとっては脅威だからだ。
ネイルはラリイには、極力言わないようにしてはいるが、すでに
ネラを暗殺しようとしてくる存在がいるのは確認していた。
特にラリイを一度誘拐した、あのセルディアスは、今でもラリイを
狙っていると言う噂が有るほどだ。
もし、息子に近づいたら、それこそ何をするかわかったものではない。
「俺は絶対に自分の家族を守らなきゃな。」
ネイルは自分も父になったのだと、ネラを見る度に自覚する。
ネラはますます外見は自分に似てきている。
薄緑の髪に瞳をし、顔も子供の頃の自分にそっくりだと、
ネフィリートやベアード達によく言われていた。
どう見ても、ネイルの子であると。
ネイルは、そう言われる程に、内心は嬉しかった。
ラリイが自分の子を産んだと、ますます実感出来るから。
しかし、それでも時々、どうしても、そんな可愛いはずの息子に
嫉妬してしまう。
ラリイが夜も息子の世話をするのは仕方がないのに・・・
「ラリイに怒られない程度にしなきゃな・・・」
「うん?どうしたの?」
ボソッと反省してネイルが言った言葉に、ラリイは聞き取れずに反応する。
ネイルは、笑顔で「いや、何でもない」と返した。
親子のお茶会は、いつもの様に穏やかに過ぎていく。
ラリイが子供の世話をしようとしても、ミミ達が我先にと、世話を
済ませてしまう。
ネラは、すっかりとミミ達に懐いている。
「いやーん♪可愛い♪外見はネイル様に似てるけど、この笑顔は、
ラリイちゃん似よね?♪」
「この間の玩具で遊ぶ時の元気さと言ったら、男の子って感じで!
またそれも可愛いかったわよ♪」
「えーいいなー私も見たかったー」
ミミ達はこんな会話でワイワイと賑わっている。
最近はラリイのことなど、少し放置気味である。
「もう!ミミちゃん達は酷い!私の子なんだよ!!」
流石に自分だけ置き去りにされて、ラリイも少しは怒る。
ミミ達はそんなラリイに笑って、すぐに謝罪する。
「ごめん!ラリイちゃん!でも、許してよぉーこんなにも
ネラ王子は可愛いんだもん♪」
「ネラ王子は人見知りもしないしねぇ♪」
ミミ達はすっかりと、べた惚れである。だが、そのおかげで、
ネラは無事にすくすくと育っている。
何か異変があれば、すぐにミミ達が気づいてくれるおかげで、
今の所、ネラが酷い病気にかかるとか、大きな事故に遭うと言う事もない。
「むーミミちゃん達には感謝してるけどさ・・・」
それでも、ラリイも息子を抱きたい時もある。
だが、ミミ達は、まだ出産後のラリイの体調を気遣っているのもあるのだ。
ラリイは元々、子供の頃から丈夫だとは言えなかった。
それを今回は出産と言う、大きな仕事をしたのだから、ミミ達が、
本当は心配してても無理はないのだ。
けど、それはあえてラリイには言わない。
言えば、逆に気を使わせてしまうから。
「あはは。ラリイも分かったんじゃないか?俺が時には、ラリイを
ネラに取られて、ネラに嫉妬する気持ちがさ。」
いつもの2人のお茶会に、ネイルはネラを抱いてるラリイに向かってそう言って笑う。
ラリイはミミ達の事をネイルに言ってのだが、ネイルは笑うだけだった。
当のネイルは相変わらず、嫉妬深く息子にまで、やや嫉妬する程だった。
「ネイルは嫉妬しすぎなの!ねぇ?ネラちゃん?困った、パパだね?」
ラリイは少し怒った振りをして、ネイルに言い、その後で息子のネラを見て、困ったように言う。
ネイルの方は、はいはいと、ラリイの態度に苦笑いして、いつもの紅茶を啜る。
逆にラリイの機嫌を損ねたのだとわかったようだ。
「でも、ラリイは幸せ者だぞ?そこまで、息子の面倒見てくれる存在が
3人もいるんだから。それに、何より世話を安心して任せられる
なんて存在は早々に居ないからな。」
ネイルは少し真面目な顔でラリイに言う。
ラリイがネラを産んでからは、もうドラゴネス国でラリイを、
どうこうしようなんて貴族は、ほぼいなくなった。
始祖の生まれ変わりを産んだと言う実績は、それほどまでに
大きかったのだ。
散々、ラリイを陰で虐めて来た貴族達でさえ、今は掌を返したような態度で、
今度は、逆に気に入られなければ、損をすると言った感じだ。
だが、そうであっても仕方がない。ネラが次期王になった際に、
母であるラリイに酷い事をし続ければ、どうなるのかは、
誰にでもわかることだ。
しかし、ドラゴネス国内では、良い感じなったが、他国ではどうかと
言うと、そう上手くはいかない。
ドラゴネス国の更なる発展は、他国にとっては脅威だからだ。
ネイルはラリイには、極力言わないようにしてはいるが、すでに
ネラを暗殺しようとしてくる存在がいるのは確認していた。
特にラリイを一度誘拐した、あのセルディアスは、今でもラリイを
狙っていると言う噂が有るほどだ。
もし、息子に近づいたら、それこそ何をするかわかったものではない。
「俺は絶対に自分の家族を守らなきゃな。」
ネイルは自分も父になったのだと、ネラを見る度に自覚する。
ネラはますます外見は自分に似てきている。
薄緑の髪に瞳をし、顔も子供の頃の自分にそっくりだと、
ネフィリートやベアード達によく言われていた。
どう見ても、ネイルの子であると。
ネイルは、そう言われる程に、内心は嬉しかった。
ラリイが自分の子を産んだと、ますます実感出来るから。
しかし、それでも時々、どうしても、そんな可愛いはずの息子に
嫉妬してしまう。
ラリイが夜も息子の世話をするのは仕方がないのに・・・
「ラリイに怒られない程度にしなきゃな・・・」
「うん?どうしたの?」
ボソッと反省してネイルが言った言葉に、ラリイは聞き取れずに反応する。
ネイルは、笑顔で「いや、何でもない」と返した。
親子のお茶会は、いつもの様に穏やかに過ぎていく。