第一二章「和解」
「ラリイ・・・大丈夫か?」
「うん。心配かけてごめんね・・・ネイル。」
ネイルが無事にドラゴスから解放されて、すぐに、今度はラリイの方が
安心と疲労から倒れ込んでしまった。
睡眠不足もあり、ラリイはあの後、数時間寝てしまったが、今は無事に
目を覚まして、自分の寝室でネイルに見守られていた。
朝の心地良い風が2人にそっと流れ込む。
「謝るなよ、ラリイ。あの夜から、ずっと俺の側に居てくれて、
俺に話しかけてくれてたんだろう?
俺も薄っすらとだけど、ラリイの声聞こえてたよ。
負けるなとか、ずっと一緒だとか、すげー嬉しかった・・・」
ネイルはそう言うと、寝ているラリイに優しくキスをした。
そして、愛しそうにラリイを見つめて、頬を撫でる。
今は2人きりなので、ネイルも躊躇することなく、ラリイに触れる。
ミミ達は、空気を読んで、ネイルにラリイの世話を任せたのだ。
「あのドラゴスが俺に憑依してる時に聞こえたんだ。あの男の声も・・・」
「そうだったんだ。」
「あの男は、かなり孤独だったみたいだ。国の発展を願うあまりに、
家族を殺されたりして、ほとんどを失い、そこにフェニ様が現れたから、
あの噂を信じて、それで嫁に欲しがったみたいだ。」
「そう・・・」
その話を聞いて、ラリイはやっぱりドラゴスは好きになれないと思った。
本当は今でも、正直言えば憎んでいる。大好きなフェニの幸せを
壊した人物なのだから。
でも、ラリイがそんな気持ちでずっと居たら、フェニは
悲しむんじゃないかと思い、ラリイはもう、ドラゴスの事は
考えないことにした。
それよりも、愛するネイルと今後の事を考えた方がいい。
「でも、ラリイには驚いたよ。ラリイがあの男に感謝したから、
あの男は一気に気持ちを変えて・・・成仏しようと思ったみたいだ。」
「本当?」
「うん。あの男は言ってたんだ・・・自分は何を残せたんだろう?って。
それは多分、自分の生きた証みたいなのを求めてたんじゃないかな?」
「で、ネイルって言う存在に気づいて、成仏したの?」
「はっきりは言えないけど、俺はそんな感じする・・・」
「そうなんだ・・・でも、私はただ本当の気持ちを言っただけだよ?」
ラリイは素直にネイルにそう告げた。
ネイルは顔を真っ赤にし、気持ちが我慢出来ずにラリイを抱き起していた。
「お前のそういうとこ・・・たまらなく好きだ・・・」
「ネイルってば・・・もう・・・」
気持ち良く寝ていたのに、ラリイはネイルに抱きしめられ、
無理矢理に起こされてしまった。
「それからさ・・・多分だけど、フェニ様と弟のネルシオネ殿下が
迎えに来たような感じするんだ。」
「え?本当?」
「ああ、俺から離れる瞬間に、あの男が言ったんだ。
死んでも尚、世話焼きな奴らめ・・・って。あれはきっと、
お2人の事を言ってるんじゃないかってな・・・」
「フェニおばちゃまが・・・やっぱり守ってくれたんだ・・・」
ラリイはネイルにそれを聞いて、泣かずにはいられなかった。
あの時、心を強くして居られたのも、フェニが実は側に居たから
だったのだと、ラリイは思った。
「フェニ様には感謝しかないな・・・俺達が出逢うきっかけに
なったのだって、このウサちゃんのおかげだもんな。」
「うん・・・」
ラリイは、すぐ側にあった、あのウサちゃんを抱っこして、ネイルとまた会話をした。
ネイルも、ラリイが抱っこしているウサちゃんを優しく撫でる。
「なんか・・・今じゃ俺達の子供みたいだな・・・」
「そうだね。女の子だったら、こんな可愛い子がいいな。」
「なら・・・今からでも・・・するか?」
「え?」
ネイルはスーッと目を細める。ラリイは静かにベッドに押し戻された。
ネイルがラリイに覆いかぶさる。
「ネイル・・・?」
ラリイはウサちゃんを抱っこしたまま、固まる。
嘘だよね?と言わんばかりの顔でネイルを見る。
「ラリイにあの夜から、嬉しい事ばっかりされて、もう無理だ。
俺は今すぐ、ラリイと愛を確かめたい。いや、今度は俺から、
ラリイに愛を伝えたい・・・ラリイ・・・」
「あわわわ!ネイル!そんな・・・こんな時間からぁああ?!」
ラリイが叫びそうになった時にはネイルから、深いキスをされ、
口を塞がれてしまった。
寝起きに近いのもあってか、ラリイはネイルの熱烈な愛に
押し負け、結局、されてしまった。
ラリイがネイルに解放されたのは、お昼も近い時間であった。
ミミ達はニヤニヤしながら、ラリイ達を見つめていた。
「うん。心配かけてごめんね・・・ネイル。」
ネイルが無事にドラゴスから解放されて、すぐに、今度はラリイの方が
安心と疲労から倒れ込んでしまった。
睡眠不足もあり、ラリイはあの後、数時間寝てしまったが、今は無事に
目を覚まして、自分の寝室でネイルに見守られていた。
朝の心地良い風が2人にそっと流れ込む。
「謝るなよ、ラリイ。あの夜から、ずっと俺の側に居てくれて、
俺に話しかけてくれてたんだろう?
俺も薄っすらとだけど、ラリイの声聞こえてたよ。
負けるなとか、ずっと一緒だとか、すげー嬉しかった・・・」
ネイルはそう言うと、寝ているラリイに優しくキスをした。
そして、愛しそうにラリイを見つめて、頬を撫でる。
今は2人きりなので、ネイルも躊躇することなく、ラリイに触れる。
ミミ達は、空気を読んで、ネイルにラリイの世話を任せたのだ。
「あのドラゴスが俺に憑依してる時に聞こえたんだ。あの男の声も・・・」
「そうだったんだ。」
「あの男は、かなり孤独だったみたいだ。国の発展を願うあまりに、
家族を殺されたりして、ほとんどを失い、そこにフェニ様が現れたから、
あの噂を信じて、それで嫁に欲しがったみたいだ。」
「そう・・・」
その話を聞いて、ラリイはやっぱりドラゴスは好きになれないと思った。
本当は今でも、正直言えば憎んでいる。大好きなフェニの幸せを
壊した人物なのだから。
でも、ラリイがそんな気持ちでずっと居たら、フェニは
悲しむんじゃないかと思い、ラリイはもう、ドラゴスの事は
考えないことにした。
それよりも、愛するネイルと今後の事を考えた方がいい。
「でも、ラリイには驚いたよ。ラリイがあの男に感謝したから、
あの男は一気に気持ちを変えて・・・成仏しようと思ったみたいだ。」
「本当?」
「うん。あの男は言ってたんだ・・・自分は何を残せたんだろう?って。
それは多分、自分の生きた証みたいなのを求めてたんじゃないかな?」
「で、ネイルって言う存在に気づいて、成仏したの?」
「はっきりは言えないけど、俺はそんな感じする・・・」
「そうなんだ・・・でも、私はただ本当の気持ちを言っただけだよ?」
ラリイは素直にネイルにそう告げた。
ネイルは顔を真っ赤にし、気持ちが我慢出来ずにラリイを抱き起していた。
「お前のそういうとこ・・・たまらなく好きだ・・・」
「ネイルってば・・・もう・・・」
気持ち良く寝ていたのに、ラリイはネイルに抱きしめられ、
無理矢理に起こされてしまった。
「それからさ・・・多分だけど、フェニ様と弟のネルシオネ殿下が
迎えに来たような感じするんだ。」
「え?本当?」
「ああ、俺から離れる瞬間に、あの男が言ったんだ。
死んでも尚、世話焼きな奴らめ・・・って。あれはきっと、
お2人の事を言ってるんじゃないかってな・・・」
「フェニおばちゃまが・・・やっぱり守ってくれたんだ・・・」
ラリイはネイルにそれを聞いて、泣かずにはいられなかった。
あの時、心を強くして居られたのも、フェニが実は側に居たから
だったのだと、ラリイは思った。
「フェニ様には感謝しかないな・・・俺達が出逢うきっかけに
なったのだって、このウサちゃんのおかげだもんな。」
「うん・・・」
ラリイは、すぐ側にあった、あのウサちゃんを抱っこして、ネイルとまた会話をした。
ネイルも、ラリイが抱っこしているウサちゃんを優しく撫でる。
「なんか・・・今じゃ俺達の子供みたいだな・・・」
「そうだね。女の子だったら、こんな可愛い子がいいな。」
「なら・・・今からでも・・・するか?」
「え?」
ネイルはスーッと目を細める。ラリイは静かにベッドに押し戻された。
ネイルがラリイに覆いかぶさる。
「ネイル・・・?」
ラリイはウサちゃんを抱っこしたまま、固まる。
嘘だよね?と言わんばかりの顔でネイルを見る。
「ラリイにあの夜から、嬉しい事ばっかりされて、もう無理だ。
俺は今すぐ、ラリイと愛を確かめたい。いや、今度は俺から、
ラリイに愛を伝えたい・・・ラリイ・・・」
「あわわわ!ネイル!そんな・・・こんな時間からぁああ?!」
ラリイが叫びそうになった時にはネイルから、深いキスをされ、
口を塞がれてしまった。
寝起きに近いのもあってか、ラリイはネイルの熱烈な愛に
押し負け、結局、されてしまった。
ラリイがネイルに解放されたのは、お昼も近い時間であった。
ミミ達はニヤニヤしながら、ラリイ達を見つめていた。