第一章「ドラゴネスでの日々」
晩餐会が無事に終わり、次の日を迎えていた。
朝食時に食堂に案内された際に、ネイルと廊下ですれ違ったので、
ラリイは頭を下げて、失礼のないように挨拶をしたのだが、
軽く無視されて終わった。
どうやら、とことん関わる気がないらしい。
昨日の晩餐会でも、ネイルから、ラリイに声を掛けるのが筋なのに、
ネイルは晩餐会に居なかったのである。
形式にうるさい国であったのなら、国際問題にもなりそうな事態だが、
ドラゴネスが大国なだけに、どうにか出来るかと言えば、
どうにもならないのが現状であろう。
それに、ラリイが我慢すればいいだけの話で終わる。
そんなくだらないことで、フェニキアに、父上に迷惑なんて、
ラリイは掛けたくなかったのだ。
「では、本日はこちらのメイドを付けますので、
何か用事がありましたら、このメイドに言って下さい。では。」
朝食を済ませた後で、カミーラは一人のメイドをラリイに紹介して、さっさと居なくなった。
カミーラもネイル王のもう一人の片腕と言われる男らしく、ベアードが戦いや防衛が担当なら、カミーラは政治などに関わる仕事が担当らしい。
忙しい身なのは、わかるにしても、ラリイに対する態度は雑な扱いすぎる。
「あのう・・・」
「はい?」
ラリイは紹介されたメイドに声を掛けられて、返事をする。
「私は何をすれば、いいですか?」
メイドはオロオロとしながら、ラリイに用事を聞いてくる。
多分、気まずいのだろう。
ラリイは申し訳ないなぁーと思ってしまった。
嫌々ながら、自分の世話をするように上から言われたのだろう。
仕事なら逆らうことなど許されるわけもない。
「別に、特には今して欲しいことはないんだけど・・・
あ、そうだ!ドラゴネスには教会はありますか?」
「教会ですか?」
「はい、一番近い場所で!でなければ、祈りの間みたいな場所でも、いいんですが・・・」
「なら・・・」
メイドはラリイに城の敷地内の外れに教会があることを伝えた。
城から歩いて行ける程の距離らしい。
メイドに簡単な地図を描いてもらい、ラリイは今日はそこに行くことに決めた。
どうせ、ラリイに予定など何もない。このドラゴネス国にいる間は。
「あのう・・・私は付いていかなくて、本当にいいんですか?」
メイドは心配そうにラリイに聞いてくる。
ラリイは笑顔で、安心させるように答える。
「ええ、大丈夫です。地図を描いて貰いましたし、徒歩で行けるなら、
近い場所みたいですし、だから、貴女は他に仕事があるなら、
そちらに行って貰って大丈夫です。」
「はぁ・・・」
メイドはまさかこんなことになるとは、思っていなかったのだろう。
ラリイの指示ならと、素直に聞いて、部屋から、おずおずと出ていく。
「じゃー早速、教会探しに探検だ!」
ラリイは久しぶりにウキウキしていた。
異国の地で、教会探しをこの歳になってするなんて、思いもしてなかった。
色々と今は不安はなくもないが、教会でいつも当たり前に行っている、
日課の祈りの儀式をすれば、気持ちも落ち着くのではないかとラリイは考えたのだ。
朝食時に食堂に案内された際に、ネイルと廊下ですれ違ったので、
ラリイは頭を下げて、失礼のないように挨拶をしたのだが、
軽く無視されて終わった。
どうやら、とことん関わる気がないらしい。
昨日の晩餐会でも、ネイルから、ラリイに声を掛けるのが筋なのに、
ネイルは晩餐会に居なかったのである。
形式にうるさい国であったのなら、国際問題にもなりそうな事態だが、
ドラゴネスが大国なだけに、どうにか出来るかと言えば、
どうにもならないのが現状であろう。
それに、ラリイが我慢すればいいだけの話で終わる。
そんなくだらないことで、フェニキアに、父上に迷惑なんて、
ラリイは掛けたくなかったのだ。
「では、本日はこちらのメイドを付けますので、
何か用事がありましたら、このメイドに言って下さい。では。」
朝食を済ませた後で、カミーラは一人のメイドをラリイに紹介して、さっさと居なくなった。
カミーラもネイル王のもう一人の片腕と言われる男らしく、ベアードが戦いや防衛が担当なら、カミーラは政治などに関わる仕事が担当らしい。
忙しい身なのは、わかるにしても、ラリイに対する態度は雑な扱いすぎる。
「あのう・・・」
「はい?」
ラリイは紹介されたメイドに声を掛けられて、返事をする。
「私は何をすれば、いいですか?」
メイドはオロオロとしながら、ラリイに用事を聞いてくる。
多分、気まずいのだろう。
ラリイは申し訳ないなぁーと思ってしまった。
嫌々ながら、自分の世話をするように上から言われたのだろう。
仕事なら逆らうことなど許されるわけもない。
「別に、特には今して欲しいことはないんだけど・・・
あ、そうだ!ドラゴネスには教会はありますか?」
「教会ですか?」
「はい、一番近い場所で!でなければ、祈りの間みたいな場所でも、いいんですが・・・」
「なら・・・」
メイドはラリイに城の敷地内の外れに教会があることを伝えた。
城から歩いて行ける程の距離らしい。
メイドに簡単な地図を描いてもらい、ラリイは今日はそこに行くことに決めた。
どうせ、ラリイに予定など何もない。このドラゴネス国にいる間は。
「あのう・・・私は付いていかなくて、本当にいいんですか?」
メイドは心配そうにラリイに聞いてくる。
ラリイは笑顔で、安心させるように答える。
「ええ、大丈夫です。地図を描いて貰いましたし、徒歩で行けるなら、
近い場所みたいですし、だから、貴女は他に仕事があるなら、
そちらに行って貰って大丈夫です。」
「はぁ・・・」
メイドはまさかこんなことになるとは、思っていなかったのだろう。
ラリイの指示ならと、素直に聞いて、部屋から、おずおずと出ていく。
「じゃー早速、教会探しに探検だ!」
ラリイは久しぶりにウキウキしていた。
異国の地で、教会探しをこの歳になってするなんて、思いもしてなかった。
色々と今は不安はなくもないが、教会でいつも当たり前に行っている、
日課の祈りの儀式をすれば、気持ちも落ち着くのではないかとラリイは考えたのだ。