第五章「決意」
「あ、いや、その、だな・・・・」
ネイルは何とか、言葉を繋げようと、しどろもどろになる。
ラリイはぽかーんとして、ネイルを見守る。
「自国に戻る前にだな、ドラゴネス国でやりたいことを
やって、それから帰ればいい!
その為に、まずは婚姻の試練の儀をするってことにして・・・
で・・・うん、そうだ、国石を持ち帰らなければいいんだ。
な?それなら、ラリイも俺と結婚しないで済むし、国に無事に帰れるし、悪い話じゃないだろ?」
ネイルは、なんとか、いい言い訳が出来たと思い、汗だくに
なりながら、ラリイを見る。
ラリイは物凄く心配そうな顔をしてネイルに言う。
「で、でも、それじゃーあんまりにもネイルに迷惑かけてない?
そんなの私だけが得するみたいになってるし・・・」
「いや、ラリイは俺の大事な友人だろ?
なら、困ってる友人を助けてやるくらい、どうってことないだろ。」
「で、でも・・・」
「それくらいして貰ってもいいはずだぞ?
ラリイはこのドラゴネス国を助けてくれたんだから。」
「うーん・・・」
ラリイとしても、そこまで言って貰えるなら、悪い話ではない。
ただ、お互いの関係者がこの話を聞いたら、卒倒するだろう。
ネイルも、こんな展開の話にしてしまって、自分自身も
どうしたものかと後悔していた。
だけど、ラリイを助けてやりたいと言う気持ちは本当だった。
「本当にいいの?ネイルはそれで?」
ラリイは不安そうに、ネイルに再度確認した。
ネイルは笑顔で、頷く。内心はドキドキしていたが。
「なら、もう少しだけ、ドラゴネス国に居させて下さい。
お願いします。」
ラリイはネイルに向かって、深々と頭を下げた。
とりあえず、良かった!とネイルは安堵した。
ラリイも凄いことになったと、本当は内心ドキドキしていた。
そして、この事は2人だけの絶対の秘密になった。
次の日の朝、ネフィートは誰よりも2人の報告に喜んだ。
「おおーおおーやっと、決めたのかえ?
返事がすぐに来ないから、断る理由を探してるんだろうと
思っておったがーよしよしー」
「お待たせしてしまい、すいませんでした。おばあ様。」
「す、すいませんでした!」
ネイルとラリイは2人でネフィリートに頭を下げた。
まず2人の計画には、絶対にネフィリートの力が必要だった。
婚姻の試練の儀をするとしておけば、ラリイが今後、滞在する
名目はしっかり定まるし、何かの事情でラリイが国に戻るよう
言われたとしても、ネフィリートがどうにかするだろう。
「心苦しいけど、しょうがないな・・・」
「うん・・・」
ネフィリートに挨拶した後、ラリイとネイルは互いに苦笑いしてしまった。
「ほ、本気なんですか?ネイル?」
「やっぱりなーそうなると思ってたんだよーお2人さん!」
政務室で、ネイルとラリイは、次にカミーラとベアードに報告した。
カミーラは怪し気にネイルを見、ベアードはただ嬉しそうに二人を見ている。
婚姻の試練の儀は、色々と話し合いをした結果、1か月後となった。
それは、試練には命の危険を伴うこともあり、それなりの準備が
必要だと、ネイルが言い張ったからだ。
ネイルは、どうにかラリイの滞在日数を伸ばせるだけ、
伸ばそうとしていた。
「その間に・・・俺の気持ちも伝えられるだろうか・・・」
時々、ラリイを見て、ネイルはそう考えていた。
メディーナの方は、その報告を聞いて、さっさと帰ってしまった。
「私が居たら、邪魔になりそうだから、帰るわ。
じゃね!ラリイ王女様!ネイルもしっかりね。」
凄く嬉しそうにして、2人に別れを告げて言った。
ネイルもラリイも心苦しかったが、それを隠して笑顔で見送った。
ネイルは何とか、言葉を繋げようと、しどろもどろになる。
ラリイはぽかーんとして、ネイルを見守る。
「自国に戻る前にだな、ドラゴネス国でやりたいことを
やって、それから帰ればいい!
その為に、まずは婚姻の試練の儀をするってことにして・・・
で・・・うん、そうだ、国石を持ち帰らなければいいんだ。
な?それなら、ラリイも俺と結婚しないで済むし、国に無事に帰れるし、悪い話じゃないだろ?」
ネイルは、なんとか、いい言い訳が出来たと思い、汗だくに
なりながら、ラリイを見る。
ラリイは物凄く心配そうな顔をしてネイルに言う。
「で、でも、それじゃーあんまりにもネイルに迷惑かけてない?
そんなの私だけが得するみたいになってるし・・・」
「いや、ラリイは俺の大事な友人だろ?
なら、困ってる友人を助けてやるくらい、どうってことないだろ。」
「で、でも・・・」
「それくらいして貰ってもいいはずだぞ?
ラリイはこのドラゴネス国を助けてくれたんだから。」
「うーん・・・」
ラリイとしても、そこまで言って貰えるなら、悪い話ではない。
ただ、お互いの関係者がこの話を聞いたら、卒倒するだろう。
ネイルも、こんな展開の話にしてしまって、自分自身も
どうしたものかと後悔していた。
だけど、ラリイを助けてやりたいと言う気持ちは本当だった。
「本当にいいの?ネイルはそれで?」
ラリイは不安そうに、ネイルに再度確認した。
ネイルは笑顔で、頷く。内心はドキドキしていたが。
「なら、もう少しだけ、ドラゴネス国に居させて下さい。
お願いします。」
ラリイはネイルに向かって、深々と頭を下げた。
とりあえず、良かった!とネイルは安堵した。
ラリイも凄いことになったと、本当は内心ドキドキしていた。
そして、この事は2人だけの絶対の秘密になった。
次の日の朝、ネフィートは誰よりも2人の報告に喜んだ。
「おおーおおーやっと、決めたのかえ?
返事がすぐに来ないから、断る理由を探してるんだろうと
思っておったがーよしよしー」
「お待たせしてしまい、すいませんでした。おばあ様。」
「す、すいませんでした!」
ネイルとラリイは2人でネフィリートに頭を下げた。
まず2人の計画には、絶対にネフィリートの力が必要だった。
婚姻の試練の儀をするとしておけば、ラリイが今後、滞在する
名目はしっかり定まるし、何かの事情でラリイが国に戻るよう
言われたとしても、ネフィリートがどうにかするだろう。
「心苦しいけど、しょうがないな・・・」
「うん・・・」
ネフィリートに挨拶した後、ラリイとネイルは互いに苦笑いしてしまった。
「ほ、本気なんですか?ネイル?」
「やっぱりなーそうなると思ってたんだよーお2人さん!」
政務室で、ネイルとラリイは、次にカミーラとベアードに報告した。
カミーラは怪し気にネイルを見、ベアードはただ嬉しそうに二人を見ている。
婚姻の試練の儀は、色々と話し合いをした結果、1か月後となった。
それは、試練には命の危険を伴うこともあり、それなりの準備が
必要だと、ネイルが言い張ったからだ。
ネイルは、どうにかラリイの滞在日数を伸ばせるだけ、
伸ばそうとしていた。
「その間に・・・俺の気持ちも伝えられるだろうか・・・」
時々、ラリイを見て、ネイルはそう考えていた。
メディーナの方は、その報告を聞いて、さっさと帰ってしまった。
「私が居たら、邪魔になりそうだから、帰るわ。
じゃね!ラリイ王女様!ネイルもしっかりね。」
凄く嬉しそうにして、2人に別れを告げて言った。
ネイルもラリイも心苦しかったが、それを隠して笑顔で見送った。