第一章「ドラゴネスでの日々」
「さて、そろそろ二人に要件を言おうかのぉ。」
ネイルがラリイに感謝したのを見て、ネフィリートは
またさっきの穏やかな雰囲気に戻る。
ネイルもほっと胸を撫で下ろしている。
「お主達に婚姻の試練の儀を行う事を命じる。」
「え?」
「え?」
ネフィリートの言葉に、ネイルもラリイも綺麗に声を重ねて、え?と驚く。
「おばあ様それは・・・」
「婚姻の試練の儀?」
ネイルは凄い困惑した顔で、ラリイは聞いたことがない言葉に、
不思議そうな顔をする。
「ネイル、お前の意見は今は聞かん。
とりあえず、話を進めるが、ラリイ。わしはのぉ、お前が気に入っておる。
共通の知り合いがおることもあるし、お前の性格も、ネイルとの相性も含めて、文句のつけどころがない。」
「え、そう、なんでしょうか?」
「・・・・・」
ネフィリートにそう言われて、ラリイも困惑する。
ネイルは今は意見を言う資格がないと思ってるらしく、大人しく黙っている。
「だが、このネイルを含め、他の竜人族はこんな有様じゃ。
わしはのぉ、ラリイにドラゴネスの未来を掛けたいのじゃ。」
「え?そんな重大なことを・・・私になんかですか?」
「そうじゃ、だから、わしの我が儘だとわかっているが、
二人には婚姻の試練の儀を行って欲しい。
もし、それで本当に二人に縁がないのであれば、
わしは素直にラリイのことは諦める。
ラリイも自分の国へ帰れるが良い。」
少し寂しそうな笑顔で、ラリイにそう言う。
「ネフィリート様・・・
そんなにも、私の事を買って下さって、有り難うございます。
身に余る光栄でございます。」
ラリイは再度、深々とネフィリートに頭を下げた。
まさか、こんなにも自分が買われていたとは、ラリイは知らなかった。
ドラゴネス国に来たのは、無駄ではなかったんだと、
ラリイは今日のこのネフィリートに貰った言葉でそう思った。
「さて、ラリイはこれで良い。ネイルはこのまま残れ。
お前には話しておかなければ、ならぬことがあるでの。」
「はい・・・」
苦虫を嚙み潰したような顔でネイルは返事をした。
ラリイは丁寧にネフィリートに別れの挨拶をして、借りてる客室に戻った。
「な、なんか、凄いことになっちゃった・・・」
ラリイはドラゴネス城の客室に戻って来て、改めて、さっきの話を思い出す。
婚姻の試練の儀とは、何なのだろうか?
普通に婚姻の儀なら、わかるのだが、間に試練と言う言葉が
あると言う事は、二人で何かをしなきゃならないと言う事だろうか?
それが、何なのか、ラリイにはさっぱりわからなかった。
「どうしてもと言うなら、ネフィリート様の為に参加しても
いいんだけど、でもネイル様の方は絶対に嫌がるよね・・・」
さっき会った時でさえ、あの態度なのだ。
とても、二人で何か共同作業が出来るとは思えない。
「私は、本当は仲良く出来たらいいなと思うけど・・・」
意味も分からずに嫌われてるのは、正直嫌だった。
嫌いなら嫌いで、その理由が知りたい。
その時はショックを受けるかもしれないが、その方が気持ち的にはスッキリする。
ラリイは、あれこれ考えてるうちに疲れてしまい、
そのままベッドに寝てしまった。
ネイルがラリイに感謝したのを見て、ネフィリートは
またさっきの穏やかな雰囲気に戻る。
ネイルもほっと胸を撫で下ろしている。
「お主達に婚姻の試練の儀を行う事を命じる。」
「え?」
「え?」
ネフィリートの言葉に、ネイルもラリイも綺麗に声を重ねて、え?と驚く。
「おばあ様それは・・・」
「婚姻の試練の儀?」
ネイルは凄い困惑した顔で、ラリイは聞いたことがない言葉に、
不思議そうな顔をする。
「ネイル、お前の意見は今は聞かん。
とりあえず、話を進めるが、ラリイ。わしはのぉ、お前が気に入っておる。
共通の知り合いがおることもあるし、お前の性格も、ネイルとの相性も含めて、文句のつけどころがない。」
「え、そう、なんでしょうか?」
「・・・・・」
ネフィリートにそう言われて、ラリイも困惑する。
ネイルは今は意見を言う資格がないと思ってるらしく、大人しく黙っている。
「だが、このネイルを含め、他の竜人族はこんな有様じゃ。
わしはのぉ、ラリイにドラゴネスの未来を掛けたいのじゃ。」
「え?そんな重大なことを・・・私になんかですか?」
「そうじゃ、だから、わしの我が儘だとわかっているが、
二人には婚姻の試練の儀を行って欲しい。
もし、それで本当に二人に縁がないのであれば、
わしは素直にラリイのことは諦める。
ラリイも自分の国へ帰れるが良い。」
少し寂しそうな笑顔で、ラリイにそう言う。
「ネフィリート様・・・
そんなにも、私の事を買って下さって、有り難うございます。
身に余る光栄でございます。」
ラリイは再度、深々とネフィリートに頭を下げた。
まさか、こんなにも自分が買われていたとは、ラリイは知らなかった。
ドラゴネス国に来たのは、無駄ではなかったんだと、
ラリイは今日のこのネフィリートに貰った言葉でそう思った。
「さて、ラリイはこれで良い。ネイルはこのまま残れ。
お前には話しておかなければ、ならぬことがあるでの。」
「はい・・・」
苦虫を嚙み潰したような顔でネイルは返事をした。
ラリイは丁寧にネフィリートに別れの挨拶をして、借りてる客室に戻った。
「な、なんか、凄いことになっちゃった・・・」
ラリイはドラゴネス城の客室に戻って来て、改めて、さっきの話を思い出す。
婚姻の試練の儀とは、何なのだろうか?
普通に婚姻の儀なら、わかるのだが、間に試練と言う言葉が
あると言う事は、二人で何かをしなきゃならないと言う事だろうか?
それが、何なのか、ラリイにはさっぱりわからなかった。
「どうしてもと言うなら、ネフィリート様の為に参加しても
いいんだけど、でもネイル様の方は絶対に嫌がるよね・・・」
さっき会った時でさえ、あの態度なのだ。
とても、二人で何か共同作業が出来るとは思えない。
「私は、本当は仲良く出来たらいいなと思うけど・・・」
意味も分からずに嫌われてるのは、正直嫌だった。
嫌いなら嫌いで、その理由が知りたい。
その時はショックを受けるかもしれないが、その方が気持ち的にはスッキリする。
ラリイは、あれこれ考えてるうちに疲れてしまい、
そのままベッドに寝てしまった。