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エピローグ

ラリイは目を覚まし、横で寝ているネイルの顔を見る。
あの夢で見た男の子は、間違いなくネイルだったと、再確認する。

「どうして、今になって、あの事を思い出すんだろう?うふふ。
でも、あの頃のネイルはネラちゃんに、似てたなぁ♪」

ラリイはネイルの寝顔を見て、そう思った。
最近はずっとネラを見ていたから、夢で思い出したのだろうか?
ネラは、もうすっかり成長し、もうすぐで2歳になろうとしていた。
今では、少し離れた部屋で1人で寝れるようになっていた。

「んんん?ラリイ?起きてるのか?」

ラリイの小さい声に気づいてしまったのか、ネイルも起きてしまった。

「あ、ごめん。ネイル、起きちゃった?」
「ん、あ、いや。普通に目が覚めただけだよ。ラリイ。」

謝るラリイに、ネイルは優しく答える。
2人は互いに見つめ合ったまま、また横になる。

「今さっきまでさ、ラリイと初めて会った頃の夢見てた。」
「え?ネイルも?」

ネイルの話を聞き、ラリイは驚く。自分も同じ夢を見ていたからだ。

「なんだ?ラリイもか?」
「うん。2人で同じ夢見てたんだね・・・」
「そうだな・・・俺達は夫婦になって、それだけ波長も合うように
なったのかもな。」

ネイルは嬉しそうな顔をして、ラリイを抱きしめる。
ラリイもすっかり慣れた、愛しい夫の胸に顔を沈める。

「不思議だね・・・あの出会いが無かったら、こうして、
今2人でいないもんね・・・?」
「そうだな・・・でも、俺はあの時、ラリイに逢えて良かったって、
今でもすげー思ってる。」
「ネイル・・・私もだよ・・・」

2人は互いをしっかりと抱きしめ、今の幸せを確認する。

「思えば、ラリイの方が最初に、俺に告白してくれたんだよな?」
「え?」
「言ってくれただろう?貴方は1人じゃないって、一緒にいるよって・・・」
「あ、あれは、泣いてるネイルを慰めてあげたくて、
それで言ったんだよ?!」

ネイルにニヤリとした顔で言われて、ラリイは慌てて否定する。
当時のラリイとしては、告白のつもりはもちろんない。
いや、ネイルも気付いてるのに、わざと言って、からかっているのだ。

「そんな否定しなくてもいいだろう。今じゃ、一緒みたいなもんだろう?
こうして、夫婦になって・・・ラリイは俺の子まで、産んでくれたんだから・・・」
「そ、そうだけど・・・んん」

ラリイはネイルにすぐに深いキスをされてしまった。
ネイルは昨日の夜、あんなにラリイと愛し合ったのに、まだ
物足りないらしい・・・

「ラリイ・・・今度は女の子が・・・欲しい・・・」
「え?!」
「息子は俺似だから・・・今度はラリイ似の・・・」
「そ、そんな、都合良くいかないよ!」
「そうだな・・・でも、そろそろ、いいだろう?」
「あう・・・」

慌てるラリイに、ネイルは、どんどんラリイの身体を触る。

「もう!昨日したでしょ!!」

ラリイは恥ずかしがるが、ネイルは容赦なく、ラリイを触り続ける。
でも、決して乱暴にではない。優しく、愛しそうに。

「あぅ・・・だめぇ・・・」

ラリイも怒った振りはするが、徐々にネイルの動きに我慢が出来なくなる。
ネイルからの愛を否定なんて出来るわけがないのだ。

「ラリイ・・・素直になれよ・・・」

ネイルは、ラリイの耳元で熱く囁く。
こうすれば、ラリイがどうなるのか、わかった上で。

「ネイルの・・・いじわるぅ・・・」

ラリイは結局、ネイルに毎回、押し負けてしまう。
年を重ねるごとに、2人の愛は深まる。
その後に、ネイルが望んだ通りに、ドラゴネス国には、
女の子が誕生する。
ネラと一緒で、始祖と同じ耳をした娘が。
ドラゴネス国の国民は再度、始祖の生まれ変わりに喜び、
ネイル達夫婦は、もっと多くの国民に慕われるようになる。
2人の子を持ったネイルは、ますます王として頑張り、
ラリイはそんなネイルをいつまでも影で支え続けた。
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