第1章「津雲百の陰謀」
「へぇーそんなことがあったんだな・・・」
「まぁ・・・な・・・」
俺は陽一の家に着いて、少し違う話で軽く雑談してから、昨日自分が体験した話をした。
自分の体験した話ではあるが、俺自身も半信半疑な気持ちで陽一に話してる。
俺が話している間は、陽一は変に俺を茶化すことはなく、真面目な顔で聞いていた。
陽一は普段はふざけた態度で俺の話を聞くことが多いが、
仕事モードの祖父ちゃんと祖母ちゃんが話に絡んでくると、急に真面目な態度になったりする。
まぁ、陽一はある意味では経験者とも言えなくないからな。
この手の話を頭ごなしに否定したりはしない。
っつか、当人が聞きたがってるんだから、否定してたら話にならないとも言えるが。
「にしてもさ、今まではそんな経験なかったんだろ?幽体離脱してまで、
お前の祖父ちゃんが仕事中なのに、仕事部屋に行くなんてさ。」
「ああ。それに関しては今回は初めてだな。」
「と言う事は、お前の祖父ちゃんはお前に何か理由があって、
そんな事をしたかもしれないって感じか?」
「まぁ・・・そうかもしれないし、そうじゃないかもしれないって感じだな。
肝心の祖父ちゃんから何も聞いてないからなぁ。
今の現状だとはっきりしたことは言えんわ。」
俺は陽一にそう言って、買って来たチョコ菓子をつまんだ。
陽一も俺からの話を聞いて、何かを悩む。
はっきりしたことがわからないのであれば、今はただ考察するしかないんだよな。
そのうち、祖父ちゃんは昨日のことを俺に話してくれるとは
思いたいとこだが。
「んーどんなに悩んでも、他人の俺じゃわかりっこないよな。
一、何かまたわかったら俺に教えてくれよ。」
「ああ。話して大丈夫そうなら、また話すよ。」
陽一も変に難しく考えるのを止めて、俺が食べてるチョコ菓子に手を伸ばして、
一緒に食べ始めた。
それから黙って食べていたかと思うと、俺の携帯が鳴った。
「ん?家の人から電話か?」
「そうみたいだ・・・妹の番号じゃないな・・・家からか・・・
悪い、ちょっと出るな。」
「ああ、気にせず電話しろよ。俺は漫画でも読むわ。」
陽一は俺から少し離れて、自分のベットに行くと漫画を取って、ごろりと寝そべり、
漫画を読み始めた。
俺は家から掛かってきた電話を取る。
「あ!お兄ちゃん?今どこにいんの?」
「え?清香か?何で自分の携帯使わないんだよ?」
俺は電話の相手が妹で驚きつつも、内心はホッとした。
祖父ちゃんだったら、凄く気まずいと思ったのだ。
陽一に昨日の話をしたばっかりだったから。
「ちょっと携帯でゲームしすぎたら充電無くなっちゃってさ。
あ、でね!お祖父ちゃんがお兄ちゃんのこと呼んでるよ?
何時に家に帰って来るんだって?」
「ま、マジか?」
「うん。」
「祖父ちゃん、何か怒ってる感じか?」
「ううん。別に普通だよ?何で?何か怒らせるようなことしたの?」
「いや、そうじゃないけど。お前に頼んでまで電話させてるからさ。」
俺は気持ちがドキドキしながら、妹と会話した。
祖父ちゃんに直接怒られるよりも俺は気まずい感じがした。
「急いでないなら、夕飯前には帰るけど、それで良いか聞いてくれ。」
「わかった。ちょっと待ってって・・・お祖父ちゃーん!お兄ちゃんが夕食前には帰るって!!!
うんうん・・・わかった!そう伝えておくね!」
妹は耳から受話器を離すと、大きな声で祖父ちゃんにそう聞く。
そしてすぐに俺に返事した。
「夕食前に帰って来るならいいってさ。」
「そうか。じゃあ、夕食前に帰るよ。じゃな。」
「はーい。」
妹は用件を済ませるとさっさと俺との電話を切った。
俺は携帯の通話ボタンを切って、複雑な気持ちになる。
昨日のことを陽一に話して、怒られなきゃいいんだが・・・
祖父ちゃんも祖母ちゃんも、家の事を他人に話すとすぐに気づくからなぁ・・・
「まぁ・・・な・・・」
俺は陽一の家に着いて、少し違う話で軽く雑談してから、昨日自分が体験した話をした。
自分の体験した話ではあるが、俺自身も半信半疑な気持ちで陽一に話してる。
俺が話している間は、陽一は変に俺を茶化すことはなく、真面目な顔で聞いていた。
陽一は普段はふざけた態度で俺の話を聞くことが多いが、
仕事モードの祖父ちゃんと祖母ちゃんが話に絡んでくると、急に真面目な態度になったりする。
まぁ、陽一はある意味では経験者とも言えなくないからな。
この手の話を頭ごなしに否定したりはしない。
っつか、当人が聞きたがってるんだから、否定してたら話にならないとも言えるが。
「にしてもさ、今まではそんな経験なかったんだろ?幽体離脱してまで、
お前の祖父ちゃんが仕事中なのに、仕事部屋に行くなんてさ。」
「ああ。それに関しては今回は初めてだな。」
「と言う事は、お前の祖父ちゃんはお前に何か理由があって、
そんな事をしたかもしれないって感じか?」
「まぁ・・・そうかもしれないし、そうじゃないかもしれないって感じだな。
肝心の祖父ちゃんから何も聞いてないからなぁ。
今の現状だとはっきりしたことは言えんわ。」
俺は陽一にそう言って、買って来たチョコ菓子をつまんだ。
陽一も俺からの話を聞いて、何かを悩む。
はっきりしたことがわからないのであれば、今はただ考察するしかないんだよな。
そのうち、祖父ちゃんは昨日のことを俺に話してくれるとは
思いたいとこだが。
「んーどんなに悩んでも、他人の俺じゃわかりっこないよな。
一、何かまたわかったら俺に教えてくれよ。」
「ああ。話して大丈夫そうなら、また話すよ。」
陽一も変に難しく考えるのを止めて、俺が食べてるチョコ菓子に手を伸ばして、
一緒に食べ始めた。
それから黙って食べていたかと思うと、俺の携帯が鳴った。
「ん?家の人から電話か?」
「そうみたいだ・・・妹の番号じゃないな・・・家からか・・・
悪い、ちょっと出るな。」
「ああ、気にせず電話しろよ。俺は漫画でも読むわ。」
陽一は俺から少し離れて、自分のベットに行くと漫画を取って、ごろりと寝そべり、
漫画を読み始めた。
俺は家から掛かってきた電話を取る。
「あ!お兄ちゃん?今どこにいんの?」
「え?清香か?何で自分の携帯使わないんだよ?」
俺は電話の相手が妹で驚きつつも、内心はホッとした。
祖父ちゃんだったら、凄く気まずいと思ったのだ。
陽一に昨日の話をしたばっかりだったから。
「ちょっと携帯でゲームしすぎたら充電無くなっちゃってさ。
あ、でね!お祖父ちゃんがお兄ちゃんのこと呼んでるよ?
何時に家に帰って来るんだって?」
「ま、マジか?」
「うん。」
「祖父ちゃん、何か怒ってる感じか?」
「ううん。別に普通だよ?何で?何か怒らせるようなことしたの?」
「いや、そうじゃないけど。お前に頼んでまで電話させてるからさ。」
俺は気持ちがドキドキしながら、妹と会話した。
祖父ちゃんに直接怒られるよりも俺は気まずい感じがした。
「急いでないなら、夕飯前には帰るけど、それで良いか聞いてくれ。」
「わかった。ちょっと待ってって・・・お祖父ちゃーん!お兄ちゃんが夕食前には帰るって!!!
うんうん・・・わかった!そう伝えておくね!」
妹は耳から受話器を離すと、大きな声で祖父ちゃんにそう聞く。
そしてすぐに俺に返事した。
「夕食前に帰って来るならいいってさ。」
「そうか。じゃあ、夕食前に帰るよ。じゃな。」
「はーい。」
妹は用件を済ませるとさっさと俺との電話を切った。
俺は携帯の通話ボタンを切って、複雑な気持ちになる。
昨日のことを陽一に話して、怒られなきゃいいんだが・・・
祖父ちゃんも祖母ちゃんも、家の事を他人に話すとすぐに気づくからなぁ・・・