第5章「水の神殿の底の」
「いやーまさか、女の子の叫び声が聞こえるから、誰だろうと
思って、助けに駆け込んだら、ルエートだったとはね。
まさに運命だとは思わないかい?ルエート?」
「また、アルヴェルド王子は、そんな冗談を言うんですから。
こんな時にまで、やめて下さい。」
「あはは。酷いな。そこは、惚れてくれたっていい場面だと思うんだけどな。」
私は、私を助けてくれた人物を軽く睨み、冗談を言うのを止めさせた。
こんな時であっても、この人は相変わらずなんだから困る。
彼は、アルヴェルド王子。私の国、ロヴァール国の第一王子である。
つまりは、次期国王様なわけで、本来であるなら、こんな深夜に、
城から、それなりに離れた、この水の小神殿に、いるべき存在ではない。
はずなんだけどね・・・だから、私も、あの時は驚きすぎて、
すぐに立ち上がれなかったわよ。
アルヴェルド王子は、そんな私が、面白かったのか、起き上がるのを
笑顔で助けてはくれたけど。
「どうして、アルヴェルド王子が、こんな深夜に、こちらにいらしたんですか?」
「ん?それは、もちろんルエートに会いたk」
「もう!そういう冗談はいいですから!ちゃんと教えて下さい!」
私はアルヴェルド王子の言葉に恥ずかしくなり、少し控えめに怒鳴った。
全く、この王子様ときたら、毎度、会う度に私をからかうのが好きなんだから。
大体、この王子が本当に好きなのは、私のお母様なのよね・・・
なのに、お母様と結婚が無理なら、娘の私としてもいいとか、
わけのわからないことを言い出す。私からしたら変態王子よ。
だから、周りからは、切れ者と恐れられていると同時に、
変わり者扱いもされている王子である。外見は王子様らしく、
美形ではあるのに・・・勿体無い。
「あながち冗談でもないんだけどな。わかった、わかった。ちゃんと話すよ。
実はね、急ぎで水の神殿に行こうと、部下を少数連れて、強引に移動してたんだ。
それで、流石に時間が時間だから、この水の小神殿で、部下を休まさせる為に、
寝床だけでも借りようかって、訪れたら、あの騒ぎだったわけさ。」
「そうだったのですね・・・」
私は、アルヴェルド王子の話を聞き、そんな偶然ってある?と、
疑いたくなった。
けど、アルヴェルド王子の登場は、私達には、大いなる助けであるのも事実だ。
アルヴェルド王子は、私のお母様が好きなだけあって、
お母様側の味方であるのは間違いない。
だから、必然的にネフル様やネレースの味方にもなるわけね。
私が王子と、王子の護衛1人で、水の小神殿の広めの部屋で、
話し込んでいると、そこにグランとキリアも合流して、
この小神殿で悪事を働いていた、悪い神官達の証拠を全部綺麗に
揃えて、アルヴェルド王子の前に出した。
これには、流石の王子も驚き、グラン達と一緒に合流した王子の部下達も
感心した声を出していた。
「ははははは!流石だよ、ルエート!こんなにも、見事に証拠を、
かき集めるとはね!」
「アルヴェルド王子。この証拠は私だけが集めたのではありません。
そちらのグランと、神官見習いのキリアの助けもあってです。」
私はすぐに、王子の言葉にグラン達を追加した。
王子も、私に頷き、グランとキリアにも声を掛ける。
ふぅ・・・危なかった。あのままじゃ、私だけがやったみたいな話になっちゃうじゃない。
それだけは、今後が困るからやめて欲しいわ。
「グラン。そして、キリア。お前達も良くやってくれた。
ミーマーにある、水の小神殿の悪い噂は、前々聞いてはいたのだ。
しかし、私はただの一介の王子に過ぎない。一部の水の神殿の不正に、
頭を悩ませはしても、なかなか行動には移せなかった。
けど、今回のお前達が集めてくれた、この証拠のおかげで、
王と一緒に、少しは水の神殿の腐敗も取り除けよう。感謝する。」
「有難きお言葉でございます。アルヴェルド王子様。」
「こ、こんな私に、お、恐れ多いことでございます。」
グランと、キリアは、対照的な感じで、王子の言葉に返事をしていた。
キリアは、もう少し、自信を持って、しゃきっとするべきね。
逆にグランが、堂々とし過ぎてるのかしら?
にしてもよ!アルヴェルド王子ときたら!何が一介の王子に過ぎないよ。
嘘つきにもほどがあるでしょう!
確実に、王子側には企みがあって、この時間に、この小神殿に来たに違いないわ。
うーん・・・もしかして、お母様の指示?
私は、問題が解決したはずなのに、この王子の出現で、すっきりと
した気持ちになれなかった。
その後、私達と王子一行は、お昼近くまで、このミーマーの水の小神殿に、留まる事になった。
思って、助けに駆け込んだら、ルエートだったとはね。
まさに運命だとは思わないかい?ルエート?」
「また、アルヴェルド王子は、そんな冗談を言うんですから。
こんな時にまで、やめて下さい。」
「あはは。酷いな。そこは、惚れてくれたっていい場面だと思うんだけどな。」
私は、私を助けてくれた人物を軽く睨み、冗談を言うのを止めさせた。
こんな時であっても、この人は相変わらずなんだから困る。
彼は、アルヴェルド王子。私の国、ロヴァール国の第一王子である。
つまりは、次期国王様なわけで、本来であるなら、こんな深夜に、
城から、それなりに離れた、この水の小神殿に、いるべき存在ではない。
はずなんだけどね・・・だから、私も、あの時は驚きすぎて、
すぐに立ち上がれなかったわよ。
アルヴェルド王子は、そんな私が、面白かったのか、起き上がるのを
笑顔で助けてはくれたけど。
「どうして、アルヴェルド王子が、こんな深夜に、こちらにいらしたんですか?」
「ん?それは、もちろんルエートに会いたk」
「もう!そういう冗談はいいですから!ちゃんと教えて下さい!」
私はアルヴェルド王子の言葉に恥ずかしくなり、少し控えめに怒鳴った。
全く、この王子様ときたら、毎度、会う度に私をからかうのが好きなんだから。
大体、この王子が本当に好きなのは、私のお母様なのよね・・・
なのに、お母様と結婚が無理なら、娘の私としてもいいとか、
わけのわからないことを言い出す。私からしたら変態王子よ。
だから、周りからは、切れ者と恐れられていると同時に、
変わり者扱いもされている王子である。外見は王子様らしく、
美形ではあるのに・・・勿体無い。
「あながち冗談でもないんだけどな。わかった、わかった。ちゃんと話すよ。
実はね、急ぎで水の神殿に行こうと、部下を少数連れて、強引に移動してたんだ。
それで、流石に時間が時間だから、この水の小神殿で、部下を休まさせる為に、
寝床だけでも借りようかって、訪れたら、あの騒ぎだったわけさ。」
「そうだったのですね・・・」
私は、アルヴェルド王子の話を聞き、そんな偶然ってある?と、
疑いたくなった。
けど、アルヴェルド王子の登場は、私達には、大いなる助けであるのも事実だ。
アルヴェルド王子は、私のお母様が好きなだけあって、
お母様側の味方であるのは間違いない。
だから、必然的にネフル様やネレースの味方にもなるわけね。
私が王子と、王子の護衛1人で、水の小神殿の広めの部屋で、
話し込んでいると、そこにグランとキリアも合流して、
この小神殿で悪事を働いていた、悪い神官達の証拠を全部綺麗に
揃えて、アルヴェルド王子の前に出した。
これには、流石の王子も驚き、グラン達と一緒に合流した王子の部下達も
感心した声を出していた。
「ははははは!流石だよ、ルエート!こんなにも、見事に証拠を、
かき集めるとはね!」
「アルヴェルド王子。この証拠は私だけが集めたのではありません。
そちらのグランと、神官見習いのキリアの助けもあってです。」
私はすぐに、王子の言葉にグラン達を追加した。
王子も、私に頷き、グランとキリアにも声を掛ける。
ふぅ・・・危なかった。あのままじゃ、私だけがやったみたいな話になっちゃうじゃない。
それだけは、今後が困るからやめて欲しいわ。
「グラン。そして、キリア。お前達も良くやってくれた。
ミーマーにある、水の小神殿の悪い噂は、前々聞いてはいたのだ。
しかし、私はただの一介の王子に過ぎない。一部の水の神殿の不正に、
頭を悩ませはしても、なかなか行動には移せなかった。
けど、今回のお前達が集めてくれた、この証拠のおかげで、
王と一緒に、少しは水の神殿の腐敗も取り除けよう。感謝する。」
「有難きお言葉でございます。アルヴェルド王子様。」
「こ、こんな私に、お、恐れ多いことでございます。」
グランと、キリアは、対照的な感じで、王子の言葉に返事をしていた。
キリアは、もう少し、自信を持って、しゃきっとするべきね。
逆にグランが、堂々とし過ぎてるのかしら?
にしてもよ!アルヴェルド王子ときたら!何が一介の王子に過ぎないよ。
嘘つきにもほどがあるでしょう!
確実に、王子側には企みがあって、この時間に、この小神殿に来たに違いないわ。
うーん・・・もしかして、お母様の指示?
私は、問題が解決したはずなのに、この王子の出現で、すっきりと
した気持ちになれなかった。
その後、私達と王子一行は、お昼近くまで、このミーマーの水の小神殿に、留まる事になった。