第4章「未来の賛同者」
「キリル神官、この子達の部屋への案内は俺がするよ。」
「え?ですが、いいのですか?ネレース様には用事があるのでは?」
「いいのーいいのー気にしないでくれ。俺も、今年の水の神殿の使いの子達と
少しは話がしてみたいしさ。いいだろう?」
ネレースは私達を見て、そう尋ねてくる。私とグランは静かに頷いて同意した。
それを見た、キリルと呼ばれた、私達の相手を最初にしてくれた神官は
「わかりました、お願いします。」と言い、私達に頭を下げて、別の仕事に戻った。
「さてと、最初に君達の部屋に案内してから、少しだけ、お話させて貰おうか?」
「はい。わかりました。ネレース様。」
グランがネレースの言葉に返事をして、私達は各自の部屋を案内して貰った後で、
水の小神殿の中にある、庭の端っこのテーブルで話をすることになった。
「噂には聞いていたけど、君がルエートか。君の父のセレン、先輩は元気かい?」
「え?お父様をご存じなんですか?」
私は開口一番にネレースに言われて、驚いてしまった。
まさか、お父様の事を知ってるなんて、意外だったわ。
「うん。知ってるよ。ちょっとした先輩、後輩の仲でね。
後、君の母のルルシア様とも顔馴染みさ。
ルルシア様は、俺よりは、おじい様と古い付き合いがあるけどな。」
「そうだったんですね。知りませんでした。」
私はネレースから、そう言われて、初めて知った。
そうね、私の両親なら、ネレースと知り合いでも、別に珍しくないかもしれないわね。
お父様と先輩、後輩の仲なのはよくわからないけど、
もしかしたら魔法学院の方で関係があるのかもしれないし、
お母様とは、最初にネレースが言ったように、水の神殿に用事なんて、
頻繁にあることだから、その行き来で知り合うなんて、何にも不思議じゃないわ。
「いやー先輩とルルシア様の子なら、この歳で水の神殿の使いをしても不思議じゃないな。
俺の水の精霊も君の水の精霊に大興奮してるくらいだし。」
「そ、そうなんですか?」
私は、いきなり水の精霊の話までされて、少しだけ動揺してしまった。
この言い方だと、もしかして、ネレースも自分の水の精霊が見えているのかしら?
「君達は凄いね。自分達の精霊が見えているのだろう?
それは、本当に才能があることだ。本来であれば、大変に喜ばしいことなんだけど、
今は時期が悪かったね。」
「時期が悪い・・・?どういうことでしょうか?」
ネレースの言葉に、グランは少し険しい顔で尋ねる。
ネレースは、私達に少し顔を近づけると小さい声で話を続けた。
「実はね、次期、水の大神官を誰にするか、揉めてるところなんだよ、今の水の神殿はね。
その所為で、今の水の神殿内は不穏なんだ。子供の君達に、
こんな話をするのは、気が引けるけど、ルエート達は赤の他人じゃないからね。ほっとけなくてね?」
ネレースは、少しだけ苦笑いをして、私達を見た。
水の神殿内でも、そんな貴族みたいな権力争いが起きてるって言うの?
信じられないわ。私はネレースの話を真剣に聞かなくては思った。
水神に仕えている神官達ですら、裏では権力争いしてるとか、
リヴァイアサンが聞いたら、凄く呆れそうね。
「え?ですが、いいのですか?ネレース様には用事があるのでは?」
「いいのーいいのー気にしないでくれ。俺も、今年の水の神殿の使いの子達と
少しは話がしてみたいしさ。いいだろう?」
ネレースは私達を見て、そう尋ねてくる。私とグランは静かに頷いて同意した。
それを見た、キリルと呼ばれた、私達の相手を最初にしてくれた神官は
「わかりました、お願いします。」と言い、私達に頭を下げて、別の仕事に戻った。
「さてと、最初に君達の部屋に案内してから、少しだけ、お話させて貰おうか?」
「はい。わかりました。ネレース様。」
グランがネレースの言葉に返事をして、私達は各自の部屋を案内して貰った後で、
水の小神殿の中にある、庭の端っこのテーブルで話をすることになった。
「噂には聞いていたけど、君がルエートか。君の父のセレン、先輩は元気かい?」
「え?お父様をご存じなんですか?」
私は開口一番にネレースに言われて、驚いてしまった。
まさか、お父様の事を知ってるなんて、意外だったわ。
「うん。知ってるよ。ちょっとした先輩、後輩の仲でね。
後、君の母のルルシア様とも顔馴染みさ。
ルルシア様は、俺よりは、おじい様と古い付き合いがあるけどな。」
「そうだったんですね。知りませんでした。」
私はネレースから、そう言われて、初めて知った。
そうね、私の両親なら、ネレースと知り合いでも、別に珍しくないかもしれないわね。
お父様と先輩、後輩の仲なのはよくわからないけど、
もしかしたら魔法学院の方で関係があるのかもしれないし、
お母様とは、最初にネレースが言ったように、水の神殿に用事なんて、
頻繁にあることだから、その行き来で知り合うなんて、何にも不思議じゃないわ。
「いやー先輩とルルシア様の子なら、この歳で水の神殿の使いをしても不思議じゃないな。
俺の水の精霊も君の水の精霊に大興奮してるくらいだし。」
「そ、そうなんですか?」
私は、いきなり水の精霊の話までされて、少しだけ動揺してしまった。
この言い方だと、もしかして、ネレースも自分の水の精霊が見えているのかしら?
「君達は凄いね。自分達の精霊が見えているのだろう?
それは、本当に才能があることだ。本来であれば、大変に喜ばしいことなんだけど、
今は時期が悪かったね。」
「時期が悪い・・・?どういうことでしょうか?」
ネレースの言葉に、グランは少し険しい顔で尋ねる。
ネレースは、私達に少し顔を近づけると小さい声で話を続けた。
「実はね、次期、水の大神官を誰にするか、揉めてるところなんだよ、今の水の神殿はね。
その所為で、今の水の神殿内は不穏なんだ。子供の君達に、
こんな話をするのは、気が引けるけど、ルエート達は赤の他人じゃないからね。ほっとけなくてね?」
ネレースは、少しだけ苦笑いをして、私達を見た。
水の神殿内でも、そんな貴族みたいな権力争いが起きてるって言うの?
信じられないわ。私はネレースの話を真剣に聞かなくては思った。
水神に仕えている神官達ですら、裏では権力争いしてるとか、
リヴァイアサンが聞いたら、凄く呆れそうね。