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第4章「未来の賛同者」

私は、リヴァイアサンの更なる助力のおかげで、安心して、
水の神殿への使いの旅が出来るようになった。
それに、グランも一緒に来てくれるようになったのも大きい。
いつものメンバーで行動出来るって言うのは、やっぱり良いものよね♪安心感が違うもの。

「次に向かう場所は、村と言うよりは、水の小神殿だよね?」
「うん。今日は、そこで泊めて貰うつもりよ。水の小神殿の側にも、
村はあるとは思うけど、神殿に泊めさせて貰った方が、確実に安全だと思うからね。
流石に神殿で、私を拉致したり、暗殺しようとまでは、しないでしょ?」
「そうだね。僕が、王の勅令証を持って来たと言っても、まだ数日は、
用心するに越したことないからね。」

私はグランと、そう話ながら、少し溜息が出てしまった。
そこまで用心しなくてもと、私も思いたいところなんだけど、
もし私の命を狙っているのが、ガルラの親戚のあの大臣だったら、
それくらい用心した方がいいのよねぇ。

「メルード様じゃないといいね。ルエを拉致しようとしたの。」
「うん。私も今、それを考えていたわ。あの、おっさんも、
ガルラと同じでしつこいのよね・・・流石、親戚って感じよ。」
「まぁ・・・ルルシエ様が、悪い所も少しあるから、しょうがないとこもあるんだろうけどね。」
「そうね・・・そこは私も何も言えないわ。」

私はグランにメルードの名前を出されて、更にうんざりした気分になる。
お母様の仕事上で、一番のライバルと言った存在ね。メルード大臣は。
王に気に入られようと、いつも必死なんだけど、それをお母様に
邪魔されていると勘違いしているみたいで、いつからか、2人は険悪の仲になったらしい。
お母様は、実は、王と遠い親戚なのもあって、だから、魔法関係の相談役なんてことも
しているんだけど、小さい頃から、王もお母様に頼っていた部分があったようで、
それで頭が上がらないとこが、裏であるのよね。
だから、メルード大臣の意見よりも、お母様の意見を王が
聞いてしまうことが多かった所為で勘違いされたわけなんだけど。

「でも、考えたら、お母様が悪いんじゃなくて、今の王様が優柔不断だから悪いのよね。
王子様だって、3人も居て、それぞれに王子様達は立派なのに。
なんで、王様はあんな感じなのかしら?」
「うーん。やっぱり、王妃様が偉大だからなんじゃない?
今の王様は婿養子なわけだし・・・色々とご苦労はされてるはずだよ。」

そうだった、今の王様は婿養子だったわね。現在は亡国になってしまったんだっけ?
王妃様が、今の王様に激惚れしたのもあって、婿養子になって貰って、結婚したとか聞いたような。

「王妃様はルルシエ様とも大親友だから、尚の事、王様に強く言える立場だからね。
だから、それを面白く思わない貴族も多くなってしまうんだろうね。」
「確かに、そうね。けど、それを言ったら、クロムパパだって、
王様には結構、意見を言える立場じゃない?」
「父さんは、王様には、そんな意見言わないよ。
むしろ、王様の愚痴を聞くことの方が多いと思うよ。」

グランは、私の言葉を聞いて、苦笑いをしている。
男同士だからこそ、妻の愚痴を言い合ってるって感じなのかしら?
けど、クロムパパは、シルエママの事を心から愛してるわよね。
私が見たって、いつもラブラブですもの。私の両親とは大違い。
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