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第4章「未来の賛同者」

私達は今日は無理に動くことをやめた。今日は、ゆっくりと身体を
休め、今後に備えて、出来る限りの準備をこの村でしながら、
作戦会議をしつつ、この村にもう一泊することにした。
私はルビーに、久しぶりに風の魔法結石を作ってあげた。

「わーい♪ルエの作ってくれる魔法結石だ♪ありがとうー♪」

ルビーは嬉しそうな顔で、私が作った風の魔法結石をバリバリと頬張って食べる。
魔法で作られる石とは言え、可愛い姿のルビーがバリバリと音を
出しながら食べると、不思議な光景よね。
それでも可愛いんだけどさ。

「水の神殿へは、この調子なら、3日もかからないで行けそうではありますが・・・
敵もなかなかどうして、しつこいみたいですね。」
「そんなに?」
「はい。ルエート様を探し出そうと必死みたいです。この村にも、
探しに来たみたいですが、カーバンクル様の機転のおかげで、
ルエート様だと思わずに、見逃したみたいですね。
なので、この村はもう安全だと思います。」
「はぁー良かった。じゃあ、今夜もここで安全に寝れるわね。」
「そうなりますね♪」

私は、リヴァイアサンの水の精霊と今後のことを相談しながら、
お母様にある書類を頼んでおけば良かったと後悔した。
いや、もし頼んでも、確実に貰えるものかは、不明だけど・・・

「ルエート様。失礼なのを承知で聞きますが、水の神殿への使いをすると言う事は
本来は名誉な事なんですよね?」
「うん。名誉な事で、私の国の人間なら誰もが憧れる使命よ。」
「なのに、敵は、同じ自国民である、ルエート様をしつこく狙い、
危害を加えようとするのは何故なのでしょうか?
私達、水の精霊では、その辺の人間の複雑な事情がよくわからないのですが、
お手数だと思うのですが、教えておいて貰えないでしょうか?
今後、ルエート様をお守りする際に必要な事だと思うのです。
幸い、今日は時間も沢山ありますし!」

リヴァイアサンの水の精霊は、私にその辺の説明を求めてきた。
私も自分の頭の中を整理するのに、話しておくべきよね。
私は、自分が知る限りの事をリヴァイアサンの水の精霊に話した。
私の一族と、一部の貴族とで、因縁があること。
お母様と今の王は、実は遠い親戚にあたること。
お父様の学院でも、実は貴族と確執があること等々。
自分で、言うのも何だけど、もう思い当たる節がありすぎて、
本当に誰が、私の命を本気で狙っているのかわからないわね。

「ルエート様は、まだ14歳なのに、そこまで複雑なご事情があったんですね。
通りで、14歳とは思えない程の度量と、気質をお持ちだと思いました。」

私の話を聞いて、リヴァイアサンの水の精霊は、物凄く感心していた。
なんか、そこに感心されても嬉しくないなぁ・・・
私だって、本当は14歳らしく、友達と日々をワイワイ楽しんで、
学院で、のんびりと勉強したかった。
後は例えば、憧れの先輩に恋心抱いたりとかしたりね・・・
そういう青春を送れる人生が良かったかなぁ・・・
けど、私の家柄がそれを許さない家柄だったから、しょうがないけど。
ただ、救いなのは、グランの両親が私に普通の女の子としての生活を
させてくれたことと、やっぱりルビーに出会えたことよね。
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