第3章「捻じ曲げる悪い大人」
私達は、朝にあんな騒ぎがあったけども、何とか次の目的地にしていた村に
夜も近くになって、もうすぐで着きそうだった。
はずなんだけども、ルビーが今日は村に泊まるべきではないと、急に言い出した。
「どうしたの?ルビー?あの村に何かあるの?」
私は、普段穏やかなルビーが、凄く警戒していたので、
これは冗談ではなく、本気だとすぐにわかった。
ルビーは険しい顔で私と、リヴァイアサンの水の精霊に言う。
「あの村に、ルエに危害を加えようとしてる人間が数人、潜んでる。
もう、村に1つしかない宿屋の人も買収して、ルエが泊まったら、
夜にルエを拉致しようと企ててるみたい。」
「なんと言う事でしょうか。今日の朝もあんなことがあったかと思えば、
夜も近くなって、こんな事になるなんて・・・」
「本当に、困ったわね。早速、貴族に恨みを買ってしまった感じかしら?」
「けど、朝にルエに、絡んだガルラとは違う貴族かもしれない。
ボクの風の精霊が言うには、ガルラよりも、もう少し身分が上そうだって。」
「本当?ルビー?」
「うん。ルエを拉致しようとしてる人間のうちの一人は、
王宮から出て来たって言ってる。」
「まさか・・・そんな・・・」
私はルビーの言葉を聞いて、冷や汗がドッと出た。
王宮から出て来たって・・・確実に王の側で仕える、身分の高い貴族の誰かじゃない?!
お願いだから、あのガルラの親族でもある、あの大臣だけはやめてよ?!
あの大臣は、我が国の第3王子に取り入って、自分の勢力を
作ってるくらいのヤバい貴族だからねぇ・・・
あっち側の貴族と揉めたら、私の人生に重い足枷がつくのは間違いがない。
そうでなくても、お母様の娘ってだけで普段から睨まれてるのに・・・
「ルエ・・・大丈夫?」
ルビーは心配そうに私の顔を覗き込んでいる。
私はルビーを心配させないようにしようと思ったのだが、
どうしても笑顔にはなれなかった。やっぱり恐怖心が出てしまう。
困ったわね・・・ルビーの言う通りに、この村には立ち寄らない方がいいか・・・
「ごめんね・・・ルビー。私の事を思って、言ってくれたのに。
私、今、どうしたらいいのか・・・」
「そうだよね。ルエ・・・怖いよね。ボクこそ、ごめんね。
でも、怖がらせるつもりで言ったんじゃないんだ・・・」
「うん!それはわかってる!ルビーはいつも私の事を大事に
してくれてるもの・・・ルビー今回も有難う。大好きよ。」
「ルエ!大丈夫だよ!ルエは1人じゃないからね!」
「うん!」
私は小さい子供の頃のように戻って、ルビーを抱きしめた。
それだけ、気分が大分落ち着く。それにしても、今回の水の神殿の使いで、
貴族の抗争に巻き込まれそうになるかもだなんて、
流石に考えがつかなかったな・・・
まだ14歳の私を殺すことでメリットがある、貴族の家柄が
あるってことよね?
そう考えると生きた心地がしないわ。私なんか、真面目に
魔法で頑張って生きてきただけなのに。
夜も近くになって、もうすぐで着きそうだった。
はずなんだけども、ルビーが今日は村に泊まるべきではないと、急に言い出した。
「どうしたの?ルビー?あの村に何かあるの?」
私は、普段穏やかなルビーが、凄く警戒していたので、
これは冗談ではなく、本気だとすぐにわかった。
ルビーは険しい顔で私と、リヴァイアサンの水の精霊に言う。
「あの村に、ルエに危害を加えようとしてる人間が数人、潜んでる。
もう、村に1つしかない宿屋の人も買収して、ルエが泊まったら、
夜にルエを拉致しようと企ててるみたい。」
「なんと言う事でしょうか。今日の朝もあんなことがあったかと思えば、
夜も近くなって、こんな事になるなんて・・・」
「本当に、困ったわね。早速、貴族に恨みを買ってしまった感じかしら?」
「けど、朝にルエに、絡んだガルラとは違う貴族かもしれない。
ボクの風の精霊が言うには、ガルラよりも、もう少し身分が上そうだって。」
「本当?ルビー?」
「うん。ルエを拉致しようとしてる人間のうちの一人は、
王宮から出て来たって言ってる。」
「まさか・・・そんな・・・」
私はルビーの言葉を聞いて、冷や汗がドッと出た。
王宮から出て来たって・・・確実に王の側で仕える、身分の高い貴族の誰かじゃない?!
お願いだから、あのガルラの親族でもある、あの大臣だけはやめてよ?!
あの大臣は、我が国の第3王子に取り入って、自分の勢力を
作ってるくらいのヤバい貴族だからねぇ・・・
あっち側の貴族と揉めたら、私の人生に重い足枷がつくのは間違いがない。
そうでなくても、お母様の娘ってだけで普段から睨まれてるのに・・・
「ルエ・・・大丈夫?」
ルビーは心配そうに私の顔を覗き込んでいる。
私はルビーを心配させないようにしようと思ったのだが、
どうしても笑顔にはなれなかった。やっぱり恐怖心が出てしまう。
困ったわね・・・ルビーの言う通りに、この村には立ち寄らない方がいいか・・・
「ごめんね・・・ルビー。私の事を思って、言ってくれたのに。
私、今、どうしたらいいのか・・・」
「そうだよね。ルエ・・・怖いよね。ボクこそ、ごめんね。
でも、怖がらせるつもりで言ったんじゃないんだ・・・」
「うん!それはわかってる!ルビーはいつも私の事を大事に
してくれてるもの・・・ルビー今回も有難う。大好きよ。」
「ルエ!大丈夫だよ!ルエは1人じゃないからね!」
「うん!」
私は小さい子供の頃のように戻って、ルビーを抱きしめた。
それだけ、気分が大分落ち着く。それにしても、今回の水の神殿の使いで、
貴族の抗争に巻き込まれそうになるかもだなんて、
流石に考えがつかなかったな・・・
まだ14歳の私を殺すことでメリットがある、貴族の家柄が
あるってことよね?
そう考えると生きた心地がしないわ。私なんか、真面目に
魔法で頑張って生きてきただけなのに。