プロローグ
魔法学院に着いて、すぐに学長室に向かう私達。
その途中で、同じクラスの子に会ったりして、からかわれたりもしながら、
急ぎ足で、学長室に進む。
そして、すでに学長室に入る前から、嫌なオーラが部屋から漏れ出していた。
私も、グランも、これにはたじろぐ。
「相当怒ってるかもね・・・これ・・・」
「そうね・・・最悪だわ・・・」
私とグランが、ドアの前でひそひそと話しをしていると、
そこにいるのはわかっているんだぞ!とばかりに咳をする父の声がした。
これは、諦めて素直に、部屋に入るしかない。
私は、そっとドアを開けて、大人しく部屋に入った。
「ふぅ・・・またグランを連れて来たか。私の親友の息子に、
こんなにも甘えるなど感心せんな。え?ルエート?」
私の父、学長のセレンは、そう言いながら、私を睨みつける。
そう言ったって、グランがいないと、どんなお説教されるか、
わかったもんじゃないんだもの。そりゃー保険も欲しくなるわよ。
「まぁまぁ、セレン様。ルエートは逃げ出さずに、ちゃんと僕が
連れて来ましたから。」
「いつも済まないな。グラン。ところで、母のシルエの様子は
どうだ?大丈夫か?」
「はい。母はいつもの発作が出ただけみたいですから。
すぐに薬を飲んで落ち着きました。」
「そうか、なら良かった。グラン、何かあれば、すぐに私に言え。
授業の免除などは、私がすぐにしてやるからな。」
「あはは、セレン様。いつもお心遣い有難うございます。」
むぅ・・・お父様はグランには、いつもあんなに優しいのに。
私には、鬼の様に厳しいんだから。嫉妬しちゃうわ。
「で、だ。ルエート。お前は、最近は授業に出ないどころか、
あの大滝の洞窟に出入りしているそうだな?」
「そ、それは・・・」
「あそこは、神聖な場所であって、遊び場ではないと、子供の頃から、
散々言ってきたはずだぞ?なのに、何用で行くのだ?ちゃんと話しなさい。」
「えっと・・・」
言わるわけがない。あの幻獣のリヴァイアサンと、日々、口論しているなんて。
仮に本当の理由を話したとしても、信じるわけない。
父は幻獣を未知なるものとして嫌ってすらいるのだから。
「何故、理由が言えないのだ?まさかと思うが、やましいことを
しているのではあるまいな?」
父の顔が、どんどん険しくなっていく。これはヤバい。
早く、どうにか言い訳をしないと、せっかくの私の生活が、
勉強漬けの日々に戻されてしまうわ!
「セレン様、ルエートはあの洞窟で精神修行してるんですよ。」
「何?そうなのか?ルエート?」
グランのナイスな助け舟に、私は笑顔で飛びついた!
流石、グラン!幼馴染なだけのことはあるわ♪
「ええ!そうです!お父様!あそこは、確かに神聖な場所。
だからこそ、精神を統一させる修行の場には最高なんです!」
「うーん・・・そうなのか・・・?」
父は、私がはっきりとそう言っても、何やら疑っている。
自分の娘の言葉を信じられないんですか!この父親は!
しばらく、考える父ではあったが、その場は仕方なく、
納得したのか、私の言葉を信じた。
「そう言うのであれば、信じよう。グランもそう言う事だしな。」
あーやっぱり、グランが居てくれて良かったわ。どうせ、最後の
決め手は、いつもグランだもんね。
「だが、火曜日の午前の魔法の実技訓練の授業には絶対に出なさい。
お前がいないと、練習相手に不足すると、ミライア先生が言うのでな。」
「ちぇ・・・はーい。」
私も、仕方がなく、父に返事した。それくらいは参加しないと、
父が本気で学院に戻そうとして来たら、リヴァイアサンの説得が
出来なくなってしまう。
リヴァイアサンが、今の洞窟にずっと居続ける保証はないのだ。
「では、今回はもう帰って良い。グラン、いつも済まないな。」
「いえ。お役に立てているならそれで。」
「ルエート。お前はグランにこれ以上迷惑かけるでないぞ。」
「はいはい!わかってます!」
こうして、父との毎度変わらないやり取りを終えて、私とグランは、私の自宅へ帰宅した。
その後、すぐにグランの宿題を手伝いながら、私はリヴァイアサンを
うまく説得出来る方法はないかと思案していた。
その途中で、同じクラスの子に会ったりして、からかわれたりもしながら、
急ぎ足で、学長室に進む。
そして、すでに学長室に入る前から、嫌なオーラが部屋から漏れ出していた。
私も、グランも、これにはたじろぐ。
「相当怒ってるかもね・・・これ・・・」
「そうね・・・最悪だわ・・・」
私とグランが、ドアの前でひそひそと話しをしていると、
そこにいるのはわかっているんだぞ!とばかりに咳をする父の声がした。
これは、諦めて素直に、部屋に入るしかない。
私は、そっとドアを開けて、大人しく部屋に入った。
「ふぅ・・・またグランを連れて来たか。私の親友の息子に、
こんなにも甘えるなど感心せんな。え?ルエート?」
私の父、学長のセレンは、そう言いながら、私を睨みつける。
そう言ったって、グランがいないと、どんなお説教されるか、
わかったもんじゃないんだもの。そりゃー保険も欲しくなるわよ。
「まぁまぁ、セレン様。ルエートは逃げ出さずに、ちゃんと僕が
連れて来ましたから。」
「いつも済まないな。グラン。ところで、母のシルエの様子は
どうだ?大丈夫か?」
「はい。母はいつもの発作が出ただけみたいですから。
すぐに薬を飲んで落ち着きました。」
「そうか、なら良かった。グラン、何かあれば、すぐに私に言え。
授業の免除などは、私がすぐにしてやるからな。」
「あはは、セレン様。いつもお心遣い有難うございます。」
むぅ・・・お父様はグランには、いつもあんなに優しいのに。
私には、鬼の様に厳しいんだから。嫉妬しちゃうわ。
「で、だ。ルエート。お前は、最近は授業に出ないどころか、
あの大滝の洞窟に出入りしているそうだな?」
「そ、それは・・・」
「あそこは、神聖な場所であって、遊び場ではないと、子供の頃から、
散々言ってきたはずだぞ?なのに、何用で行くのだ?ちゃんと話しなさい。」
「えっと・・・」
言わるわけがない。あの幻獣のリヴァイアサンと、日々、口論しているなんて。
仮に本当の理由を話したとしても、信じるわけない。
父は幻獣を未知なるものとして嫌ってすらいるのだから。
「何故、理由が言えないのだ?まさかと思うが、やましいことを
しているのではあるまいな?」
父の顔が、どんどん険しくなっていく。これはヤバい。
早く、どうにか言い訳をしないと、せっかくの私の生活が、
勉強漬けの日々に戻されてしまうわ!
「セレン様、ルエートはあの洞窟で精神修行してるんですよ。」
「何?そうなのか?ルエート?」
グランのナイスな助け舟に、私は笑顔で飛びついた!
流石、グラン!幼馴染なだけのことはあるわ♪
「ええ!そうです!お父様!あそこは、確かに神聖な場所。
だからこそ、精神を統一させる修行の場には最高なんです!」
「うーん・・・そうなのか・・・?」
父は、私がはっきりとそう言っても、何やら疑っている。
自分の娘の言葉を信じられないんですか!この父親は!
しばらく、考える父ではあったが、その場は仕方なく、
納得したのか、私の言葉を信じた。
「そう言うのであれば、信じよう。グランもそう言う事だしな。」
あーやっぱり、グランが居てくれて良かったわ。どうせ、最後の
決め手は、いつもグランだもんね。
「だが、火曜日の午前の魔法の実技訓練の授業には絶対に出なさい。
お前がいないと、練習相手に不足すると、ミライア先生が言うのでな。」
「ちぇ・・・はーい。」
私も、仕方がなく、父に返事した。それくらいは参加しないと、
父が本気で学院に戻そうとして来たら、リヴァイアサンの説得が
出来なくなってしまう。
リヴァイアサンが、今の洞窟にずっと居続ける保証はないのだ。
「では、今回はもう帰って良い。グラン、いつも済まないな。」
「いえ。お役に立てているならそれで。」
「ルエート。お前はグランにこれ以上迷惑かけるでないぞ。」
「はいはい!わかってます!」
こうして、父との毎度変わらないやり取りを終えて、私とグランは、私の自宅へ帰宅した。
その後、すぐにグランの宿題を手伝いながら、私はリヴァイアサンを
うまく説得出来る方法はないかと思案していた。