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第3章「捻じ曲げる悪い大人」

私達は最初の目的地である、ソモの村に無事に辿り着いた。
特にモンスターと戦うとか、何かの謎解きをするとか、なんか、
こう冒険してる!と言った体験をすることもなく、
のんびりと散歩しながら、村に辿り着いてしまったので、
私としては、ちょっと物足りない感じだ。本当はそんな贅沢を
言ってはいけないのだけどね。平和が一番なわけだし。

「今日は、すんなりと村に辿り着いたし、順調な滑り出しかな?」
「そうみたいだね。でも、城下町から近い村だから、今は道も
整備されてるんでしょ?」
「うん。だから、今後は、どんどん道も悪くなるし、
モンスターとかも出て来て、戦うことになるかもね。」

私達は夕方になる少し前に、村に着いて、すぐに宿屋をとって、
今日はもう無理をせずに、体力を温存することにした。
お母様からも、女の子だから、極力、夜中に動き回るのは駄目よ!と、
厳しく言われてるからね。
お父様も、その点は同意らしくて、だから、宿屋に泊まれる時は
遠慮なく泊まれと、宿屋のお金も気にしなくていいと言ってくれたっけ?

「後、いずれは、野宿しなきゃいけない日も数日は出てくるわね。」
「野宿かーボク達はそんな苦じゃないけど、でも、今のルエなら、
野宿の準備も心配ないかもね!」
「そうかな?」
「うん!だって、リヴァイアサンの水の精霊もいるから、
水関係の問題は、ほとんどないし、ルエは火の精霊も使えるから、焚火も
すぐ出来て、料理もすぐ作れるからね♪」
「ルビーにそう言われると、確かに私はあんまり野宿に困らないかも?」
「それに、夜中はボクの風の精霊が見守ってくれるから、敵の心配もないよ♪」
「ルビーって本当に優秀ね♪」

私はルビーを褒めてあげると、ルビーはドヤ!と言った可愛い顔をしていた。
本当に、その顔とポーズが可愛いんだけど♪この旅でも、
ルビーは私の大事な癒しだわ。

「あ、そうだ!ルエ!せっかく、リヴァイアサンの水の精霊がいるなら、
自分の水の精霊とも仲良くさせてあげたらいいよ♪」
「私の水の精霊さんとも?」
「うん♪格上の同族の精霊は、その精霊にとって良き先輩になってくれたりするんだよ♪
そうすることで、ルエの水の精霊も、きっと強くなると思うんだ♪」
「へぇーそうなのね。」

私はルビーの提案を聞き入れて、自分の水の精霊を呼び出し、
リヴァイアサンの水の精霊も呼んでみた。

「あのね、この水の精霊が、私の水の精霊さんなの。
良かったら、仲良くしてあげて欲しいなぁーと思って。」
「そうなのですね。ルエート様の水の精霊は、良い素質を持ってますね!」
「本当?!」
「はい。ルエート様次第ですが、今後は私の様にしゃべれるように
なるかもしれません。」
「ええ?!私の水の精霊さんもこんな風に会話出来るようになれるの?!」
「はい。いきなりは無理でも、いずれは。私でよければ、お手伝いしますよ!」
「わーい♪ぜひ、お願いするわ♪」

私はルビーの提案を受けて良かったと心から思った。
精霊が見えるだけでも、凄いと思ってきたのに、今後はしゃべれるようにもなれたら最高よね!
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