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第1章「友情度0%」

私がリヴァイアサンに三元素を使えるようにして貰い、グランも同じように、
土と水の精霊と縁を結んだ。グランは大魔導士にはなれなくても、
土と水の魔法なら、学院の教員レベルにはなれるだろう。
本人は、そこまでの自覚がないでしょうけどね。グランだから。

「余がまさか、人間の子にこんな事を教えてやろうとはな。
気前が良すぎたかもしれんな。」

リヴァイアサンは、自分から私と精霊の繋がりを見ると言った癖に、
こんな事を言っている。
もう、遅いもんね!ここまできてしまったら。
忘れろと言われたって無理よ!

「しかし、これで良かったかもしれんな。ルエートのような、
若い世代の人間達が、今一度、精霊との繋がりを考え直すのは、
人間界にとってはマイナスになるまい。」
「うんうんーそうだよ!リヴァイアサン!ボクも無駄じゃないと思うな♪」

リヴァイアサンの意見に、ルビーも嬉しそうに賛成する。
ルビーが嬉しいことなら、私も何だか嬉しいわ。
それに、私もリヴァイアサンに教えられて、改めて実感したわ。
人間だけでなくて、他の存在との繋がりも大事だってことを。

「ねぇ?リヴァイアサン?」
「何だ?」
「今日、貴方に教わった事を、私の同級生に、貴方の存在は
ちゃんと隠した上でなら、話してもいいかしら?」

私は、リヴァイアサンにそう提案してみた。今日、教えて貰った事を
私やグランだけのモノにしておくのは、勿体無い気がしたのだ。
それに、リヴァイアサンも、今の人間と精霊の関係を嘆いているのなら、
意外にも許してくれそうな気もした。

「うーん。そうであるな。確かに、余は今回の貴様と精霊の関係を見て、
人間界の将来を少し不安には思いはしたが・・・」

リヴァイアサンは、私の提案を慎重に考えていた。
そこにルビーがまた助けてくれる。

「大丈夫だよ!リヴァイアサン!ボクが、ちゃんとルエの行動を見守っているから!」
「あ、リヴァイアサン様。僕もルエの事は監視しますので!」
「グラン!あんたね!」

私はグランの言い様に、ちょっと腹が立った。監視しますって何よ!
私は別に悪いことをしようとしてるわけじゃないんだから。
それに、もしこの事を同級生に話すなら、私の方が絶対に、説明も上手なはずだし。
私がグランを睨んでいると、リヴァイアサンは笑った。

「カーバンクルにグランも、ルエートの行動を見ていると言うのなら、構わぬか。
ならば、許そう。ルエートよ。貴様で、誤った魔法の使い方をしている人間達を改めさせよ。
だが、注意はしろ?余が今日、教えた方法は、あくまでも、
幻獣が貴様に教えたものだ。それを快く思わぬ人間を必ずおる。
そうした者に目をつけられると、困るのは貴様だ。良いな?」
「そうね。わかったわ。そこは絶対に気を付けるわ。」
「うむ。グラン、お前もだぞ?今日で精霊と繋がりが深くなったと言え、
強力な魔法をいきなり使うでないぞ?」
「はい。リヴァイアサン様。ご忠告、有難うございます。」

グランは恭しく、リヴァイアサンに頭を下げている。
私も、調子に乗って、学院や親の前で、火属性の魔法は使わないようにしなきゃ!
三元素が使えるなんて知られたら、それも大騒ぎだもんね!
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