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第1章「友情度0%」

「とりあえず、話を戻し、ルエートの基本的な属性は水のようだな。
貴様の側に水の精霊がいるからな。」
「本当だ!可愛い、こんな魚の姿をしているんだ♪」

私はリヴァイアサンの魔法陣の中で、初めて肉眼で自分の精霊を確認した。
水の精霊は、私に見られているのがわかると、恥ずかしそうにして、逃げ惑う。

「やれやれ、人間も人間なら、精霊も精霊か。余と同じ、水の精霊と
繋がりがありながら、これとはな・・・」
「うーん。確かに、これじゃ、酷いかも・・・」

私もリヴァイアサンの意見には同意した。自分の繋がりのある精霊が、
こんな態度で、私はよく魔法が使えたと思うわ。

「まずは対話してみるがよい。その精霊は貴様に嫌悪感は示してはおらぬ。
貴様の態度次第で、今の態度を改めよう。さ、試せ。」
「わかった!やってみるわ!」

私はリヴァイアサンの言われた通りに、気持ちを落ち着かせ、
逃げ惑う、私の水の精霊に声を掛けてみた。

「私の水の精霊さん、こんにちわ!そんなに逃げなくても大丈夫よ!
今日はね、お話したいから、こうして声を掛けたの!だから、
私の話を聞いてくれる?」

私が猫なで声に近い感じで話掛けると、私の水の精霊は、
びっくりしたような態度で、私をじっと見る。
そして、私の側にそーっと寄って来た。私は、言葉が通じたのだと感じた。

「おいでー♪何にも怖くないよ♪」

水の精霊は、じーっと私の顔を見ている。

「ほう。流石、カーバンクルに好かれし娘よ。水の精霊も、貴様の声に耳を傾けるか。」

あのリヴァイアサンが、私に感心を示している。珍しいわね。

「さ、もっと声を掛けよ。他の精霊とも話すのだ。ぐずぐすしてる時間などないぞ。」
「もっと声を掛けろって言われても・・・」

私はリヴァイアサンにそう急かされるが、何を言えばいいのかわからずに戸惑う。

「ルエ!日頃の感謝してみたら?」

ルビーが可愛い声で、私に助け舟を出してくれた。

「感謝?」
「うん♪ボク達は、いつも、そうしてるんだよ!精霊も同じ世界に
生きる存在だからね♪
仲間、友達?そう思っていると、良いことがあるよ♪」
「そうか!ルビーの言う通りよね。力を貸して貰うってことだもんね。」

私はルビーから、有難い助言を受けて、再度、自分の水の精霊に声を掛けた。

「いつも、私に力を貸してくれて、有難う!これからも、ずっと、私とお友達でいてね?」

私が少し不安な気持ちはあったけど、水の精霊に向かって言うと、
水の精霊は、私の周りをグルグルと飛び回った。
今度は逃げ惑っているのではなく、何かの意思を伝えている感じがする。

「どうやら、水の精霊は貴様の言葉に喜んでいるようだ。これで、水の精霊との
繋がりは前より格段に良くなったであろう。さて、次は貴様は、
何属性の魔法が得意だ?」

リヴァイアサンは、私にまた聞いてくる。私は悩んだ。
水の次は、風かな?得意って言うほどじゃないんだけどね。

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