第4章「蠢く敵の影」
「う、嘘?!ま、マジで、にっちゃんなの?!!」
「うん。私だよ。ごーちゃん。」
師匠とゴートンは、あの出来事の夜に、修行から戻って来た。
ゴートンは、今日はかなり厳しく修行させられ、へとへとな状態ではあったが、
二四が一気に成長したことに驚き、目を真ん丸にしたままだった。
俺は、二四に起こった出来事を、丁寧に師匠とゴートンにし、
それでも俺が説明しきれないところは、四四がしてくれた。
「本当に13冊目と言う本には、拙者も恐れ入る。二四の為を思い、
そこまで用意したとはな。
自分の身体を一部を、愛蔵本に仕込むなど、さぞ命がけであったことだろう。」
師匠は目を瞑り、13冊目の事を思いながら、話をした。
確かに、本喰人が、本体である、本の時に自分の身体の一部を切り離すと言うのは、
かなりの危険であり、自殺行為に近い。
切り離す場所が悪ければ、本として成り立たなくなり、存在が
急に消えることだってあるのだ。
でも、13冊目は、愛する二四の為に、それをやってのけたの
だから、俺も頭が上がらない。
「しかし、これで二四は、急には無理でも、いつか格上げになり、
13冊目になる時があるかもしれぬな。」
「え?私がですか?」
「そうだ。本喰人は、上の巻が下になることはないが、下が上の巻になることはある。
拙者も噂でしか聞いたことがないが、格上げする条件の中には、
自分よりも上の巻の身体の一部でもいいから、自分に取り込むと
言うものがあるらしい。」
「では、師匠。13冊目の奴は、それを狙って、今回、こんな騒動を起こしたと?」
「はっきりと言えぬが、その可能性が高いだろうな。二四を守る為ならば、
下巻でいさせるよりも、自分と同じ中巻に格上げさせた方が、
安全度が確実に上がるからな。」
「確かに、言われると一理ありますね。」
俺は13冊目の信念に、師匠と同じで本当に恐れ入った。
13冊目は、俺よりも優しい本だったが、本気で怒らせた時は、
誰よりも怖い本だったなーと言う事を俺は今になって思い出した。
あの18でさえ、ビビらせるほどに。
「今思えば、どのみち、13冊目の思いがあったのなら、2の奴の計画は、
別に2が思いついたわけじゃないってことか?もしかして、
13冊目の思惑に気づいていたから、18の奴を使って?
うーん・・・わからないな・・・」
「どうした?十二?」
「あ、いえ。師匠、後でお話します。」
俺は、小声でボソボソとつい自分の考えを言ってしまった。
そんな俺に師匠が心配してくれたので、自分の悩んでることを
後で師匠に話そうと思った。
二四の手前、13冊目の話は、あんまりしない方がいいと思ったのだが・・・
「十二先輩。もう、私は大丈夫ですよ。今後は、十三の事を話す時は、
私が居ても、遠慮なく話しをして下さい。」
「二四?!お前、本当にいいのか?!」
「はい。もう、私は子供ではありません。前のように、情けなく激昂したり、
誰かに八つ当たりもしません。絶対に誓います。四四にも、
誓いましたから。そんな、無様な醜態は今後二度と晒さないと。」
「二四。そうですね。誓ってくれましたね。」
二四と四四はお互いに微笑み合い、いい雰囲気であった。
これは、トワではないが、二四と四四は今後、本当に良い仲になるかもしれないな。
あの出来事のおかげで、互いに信頼が一気に出来たようだ。
「うん。私だよ。ごーちゃん。」
師匠とゴートンは、あの出来事の夜に、修行から戻って来た。
ゴートンは、今日はかなり厳しく修行させられ、へとへとな状態ではあったが、
二四が一気に成長したことに驚き、目を真ん丸にしたままだった。
俺は、二四に起こった出来事を、丁寧に師匠とゴートンにし、
それでも俺が説明しきれないところは、四四がしてくれた。
「本当に13冊目と言う本には、拙者も恐れ入る。二四の為を思い、
そこまで用意したとはな。
自分の身体を一部を、愛蔵本に仕込むなど、さぞ命がけであったことだろう。」
師匠は目を瞑り、13冊目の事を思いながら、話をした。
確かに、本喰人が、本体である、本の時に自分の身体の一部を切り離すと言うのは、
かなりの危険であり、自殺行為に近い。
切り離す場所が悪ければ、本として成り立たなくなり、存在が
急に消えることだってあるのだ。
でも、13冊目は、愛する二四の為に、それをやってのけたの
だから、俺も頭が上がらない。
「しかし、これで二四は、急には無理でも、いつか格上げになり、
13冊目になる時があるかもしれぬな。」
「え?私がですか?」
「そうだ。本喰人は、上の巻が下になることはないが、下が上の巻になることはある。
拙者も噂でしか聞いたことがないが、格上げする条件の中には、
自分よりも上の巻の身体の一部でもいいから、自分に取り込むと
言うものがあるらしい。」
「では、師匠。13冊目の奴は、それを狙って、今回、こんな騒動を起こしたと?」
「はっきりと言えぬが、その可能性が高いだろうな。二四を守る為ならば、
下巻でいさせるよりも、自分と同じ中巻に格上げさせた方が、
安全度が確実に上がるからな。」
「確かに、言われると一理ありますね。」
俺は13冊目の信念に、師匠と同じで本当に恐れ入った。
13冊目は、俺よりも優しい本だったが、本気で怒らせた時は、
誰よりも怖い本だったなーと言う事を俺は今になって思い出した。
あの18でさえ、ビビらせるほどに。
「今思えば、どのみち、13冊目の思いがあったのなら、2の奴の計画は、
別に2が思いついたわけじゃないってことか?もしかして、
13冊目の思惑に気づいていたから、18の奴を使って?
うーん・・・わからないな・・・」
「どうした?十二?」
「あ、いえ。師匠、後でお話します。」
俺は、小声でボソボソとつい自分の考えを言ってしまった。
そんな俺に師匠が心配してくれたので、自分の悩んでることを
後で師匠に話そうと思った。
二四の手前、13冊目の話は、あんまりしない方がいいと思ったのだが・・・
「十二先輩。もう、私は大丈夫ですよ。今後は、十三の事を話す時は、
私が居ても、遠慮なく話しをして下さい。」
「二四?!お前、本当にいいのか?!」
「はい。もう、私は子供ではありません。前のように、情けなく激昂したり、
誰かに八つ当たりもしません。絶対に誓います。四四にも、
誓いましたから。そんな、無様な醜態は今後二度と晒さないと。」
「二四。そうですね。誓ってくれましたね。」
二四と四四はお互いに微笑み合い、いい雰囲気であった。
これは、トワではないが、二四と四四は今後、本当に良い仲になるかもしれないな。
あの出来事のおかげで、互いに信頼が一気に出来たようだ。