第4章「蠢く敵の影」
「どうしたんだ?四四?何でそんなことを、二四に言うんだ?」
俺は、驚いて少し動揺している二四の代わりに四四に聞いた。
四四も、突然にこんな話をして、申し訳なさそうな顔はしているものの、
どうしても話しておきたい事らしい。
「あの・・・悪気があって言うんじゃないですが・・・」
「大丈夫です。四四。どうか、訳を話して下さい。」
二四は、自分の気持ちを落ち着かせて、四四と向き合った。
師匠との修行は、こうした面でも役立っているな。と
俺は、今の二四を見て改めて実感した。
「貴方も大事にされてる本であると、私も重々承知で言うのですが、
その本は、貴方に喰べたがられています。貴方の力になりたいと。
そう訴えているんです・・・今後の敵との戦いの為にもと・・・」
「そんな・・・そんなことが?」
二四は、四四の言葉に、また動揺してしまう。
二四自身は、そんな雰囲気など、全く感じ取れてはいないだろう。
これは、やっぱり四四だから、感じ取れるものなのだ。
俺は、動揺している二四に、言うのは辛かったが、口を挟んだ。
「二四。四四の言ってることは、本当だ。四四には、そうした能力あるんだ。
物、特に本に宿る、残留思念とか、怨念とか、そういうのを感じて、
相手に伝えたり、怨念なら、消すことも出来るんだ。」
「そう・・・なんですね・・・」
二四は体を震わせながら、四四と俺の言葉を何とか聞いている。
二四にとって、13冊目の話題は、若干タブーなとこがあった。
特に、13冊目の為の仇討ちの話なんかは、気を付けて話さないと、
場合によっては、激昂してしまうほどだ。
師匠が修行に入る前に、それで二四を、誤って激怒させてしまったらしい。
ゴートンがその時は、本当にどうなるかと心配したと言う。
「二四・・・いきなりで悪いが、13冊目の愛蔵本を、
ここに持って来てくれないか?頼む。」
「あ、はい・・・。少し、お待ち下さい・・・。」
二四は、何とか立ち上がって、俺の言葉に従ってくれた。
数分後に、大事そうに13冊目の形見の本を抱きかかえ、
二四は戻って来た。
この様子では、この本から、喰べて欲しいと、言われていると
言われても、二四は喰べないだろう。
一生、大事に所持をしていくんだ!と強い信念を今でも感じるほどだ。
四四も、二四の姿を見て、辛そうにする。
「大事な本ですよね・・・?」
「はい。私には、自分の命と同じほどに大事な本です。」
「でも、その本は貴方の力になりたがってます。貴方を守りたいと・・・」
「さっきから、その話ばっかりですね。正直、気持ちがよくありません。
四四は、私に、どうしても、この本を喰べて貰いたいみたいですね。
虫唾が走る。貴女がそんな本だなんて、思いませんでした。」
「おい。二四。そんな言い方はないだろう!四四はな、相手を
理由もなく不愉快させるような本じゃないぞ!謝れ!」
「・・・・・・」
俺は、二四の態度に、つい怒鳴ってしまった。
二四も、本当はわかっているのだ。四四は悪意があって、話している話ではないのだと。
けれど、13冊目の愛蔵本は、それだけ、二四には、心の支えなののだ。
当人が言うように、自分の命と同じくらいの大事な。
俺は、驚いて少し動揺している二四の代わりに四四に聞いた。
四四も、突然にこんな話をして、申し訳なさそうな顔はしているものの、
どうしても話しておきたい事らしい。
「あの・・・悪気があって言うんじゃないですが・・・」
「大丈夫です。四四。どうか、訳を話して下さい。」
二四は、自分の気持ちを落ち着かせて、四四と向き合った。
師匠との修行は、こうした面でも役立っているな。と
俺は、今の二四を見て改めて実感した。
「貴方も大事にされてる本であると、私も重々承知で言うのですが、
その本は、貴方に喰べたがられています。貴方の力になりたいと。
そう訴えているんです・・・今後の敵との戦いの為にもと・・・」
「そんな・・・そんなことが?」
二四は、四四の言葉に、また動揺してしまう。
二四自身は、そんな雰囲気など、全く感じ取れてはいないだろう。
これは、やっぱり四四だから、感じ取れるものなのだ。
俺は、動揺している二四に、言うのは辛かったが、口を挟んだ。
「二四。四四の言ってることは、本当だ。四四には、そうした能力あるんだ。
物、特に本に宿る、残留思念とか、怨念とか、そういうのを感じて、
相手に伝えたり、怨念なら、消すことも出来るんだ。」
「そう・・・なんですね・・・」
二四は体を震わせながら、四四と俺の言葉を何とか聞いている。
二四にとって、13冊目の話題は、若干タブーなとこがあった。
特に、13冊目の為の仇討ちの話なんかは、気を付けて話さないと、
場合によっては、激昂してしまうほどだ。
師匠が修行に入る前に、それで二四を、誤って激怒させてしまったらしい。
ゴートンがその時は、本当にどうなるかと心配したと言う。
「二四・・・いきなりで悪いが、13冊目の愛蔵本を、
ここに持って来てくれないか?頼む。」
「あ、はい・・・。少し、お待ち下さい・・・。」
二四は、何とか立ち上がって、俺の言葉に従ってくれた。
数分後に、大事そうに13冊目の形見の本を抱きかかえ、
二四は戻って来た。
この様子では、この本から、喰べて欲しいと、言われていると
言われても、二四は喰べないだろう。
一生、大事に所持をしていくんだ!と強い信念を今でも感じるほどだ。
四四も、二四の姿を見て、辛そうにする。
「大事な本ですよね・・・?」
「はい。私には、自分の命と同じほどに大事な本です。」
「でも、その本は貴方の力になりたがってます。貴方を守りたいと・・・」
「さっきから、その話ばっかりですね。正直、気持ちがよくありません。
四四は、私に、どうしても、この本を喰べて貰いたいみたいですね。
虫唾が走る。貴女がそんな本だなんて、思いませんでした。」
「おい。二四。そんな言い方はないだろう!四四はな、相手を
理由もなく不愉快させるような本じゃないぞ!謝れ!」
「・・・・・・」
俺は、二四の態度に、つい怒鳴ってしまった。
二四も、本当はわかっているのだ。四四は悪意があって、話している話ではないのだと。
けれど、13冊目の愛蔵本は、それだけ、二四には、心の支えなののだ。
当人が言うように、自分の命と同じくらいの大事な。