第3章「混濁するモノたち」
俺達は、どうして、今回大阪に来たのかを二四とゴートンに手短に話して、
二四に頼んでおいた車を借り、京都にある四四が目的としている古い寺に、
すぐ出発することにした。
ちなみに師匠はセアとデート中らしい。
師匠は絶対にデートだとは認めずに、買い物だと言い張るだろうが。
「悪いな!お前達には、事が済んだら、また再度ちゃんと説明するから。」
「はい。大丈夫ですよ。十二先輩。」
二四は、前よりも、もっとしっかりした顔つきになり、大人びいた表情で俺に答えた。
二四の修行の成果は表情からも伺えるほどいい感じのようだ。
その点、ゴートンは、ちょっと怪しいな。俺から見ても。
まぁ、そのうちに師匠が根性を叩き直しそうだが。
「では、出発するか!」
「うん♪」
「はい。」
俺達は元気よく、四四の言っている、古寺に向かう。
四四の目的にしている古寺は、少し山の中にある、威厳と歴史を
感じさせる雰囲気がある寺だった。
夜になったら、それはそれで、ホラー映画に出て来ても、
おかしくないくらいの感じがあるな。
「ようこそ!本部(もとべ)様!我が寺に!大変、お待ちしておりました!」
四四に厄払いを願った寺の住職は、まだ30代くらいの若いお坊さんだった。
四四が来てくれて、凄く喜んでいるのが、俺からでもわかる。
よっぽど、何かあったのだろう。
寺の住職は、俺達を例の清めて欲しい本がある部屋に、案内しながら、事情を話す。
人間にこれだけ影響を与える、「禁断の本」に出会うのは、俺も
かなり久しぶりかもしれない。
「電話でも話したのですが、とにかく、あの本の周りでは怪奇現象が酷くて、
本部様に郵送して頂いた、緊急用のお札を張った数日は良かったのですが、
昨日からは、また酷くなりまして。不気味な声まで聞こえてくる始末です。」
寺の住職は、顔を真っ青にし、とても冗談を言ってる様子ではなかった。
寺の住職だから、何とか留まっていると言った感じか。
そうでなければ、今すぐにでも逃げ出したがってるように見える。
けど、四四は怖がる様子もなく、寺の住職にあれこれと、事情を聞き出していた。
トワは、その話を聞き、怖そうな顔をして、俺にしがみついている。
だから、二四達のとこで留守番していれば良かったのに。
俺は、無理についてこなくてもいいんだぞ?と言ったが、
トワは絶対に一緒に行く!と言って聞かなかったのだ。
けどまぁー四四が居れば、もし俺達が本当の霊に憑かれても、
祓って貰えるだろうけどな。
四四は、実は、そういう心霊系の本が大好きな本で、主食にしてる本も、そういうのが多い。
それもあって、四四が主に仕事にしてるのが、祓い師なのだ。
人間相手よりは、物に宿った怨念とかを中心にしているみたいだが、
その中でも、本関係とかだった場合はすぐに引き受けるようにしていると聞いた。
四四は、その仕事が上手く行っているみたいで、その界隈では、
有名な存在になってるそうだ。
二四に頼んでおいた車を借り、京都にある四四が目的としている古い寺に、
すぐ出発することにした。
ちなみに師匠はセアとデート中らしい。
師匠は絶対にデートだとは認めずに、買い物だと言い張るだろうが。
「悪いな!お前達には、事が済んだら、また再度ちゃんと説明するから。」
「はい。大丈夫ですよ。十二先輩。」
二四は、前よりも、もっとしっかりした顔つきになり、大人びいた表情で俺に答えた。
二四の修行の成果は表情からも伺えるほどいい感じのようだ。
その点、ゴートンは、ちょっと怪しいな。俺から見ても。
まぁ、そのうちに師匠が根性を叩き直しそうだが。
「では、出発するか!」
「うん♪」
「はい。」
俺達は元気よく、四四の言っている、古寺に向かう。
四四の目的にしている古寺は、少し山の中にある、威厳と歴史を
感じさせる雰囲気がある寺だった。
夜になったら、それはそれで、ホラー映画に出て来ても、
おかしくないくらいの感じがあるな。
「ようこそ!本部(もとべ)様!我が寺に!大変、お待ちしておりました!」
四四に厄払いを願った寺の住職は、まだ30代くらいの若いお坊さんだった。
四四が来てくれて、凄く喜んでいるのが、俺からでもわかる。
よっぽど、何かあったのだろう。
寺の住職は、俺達を例の清めて欲しい本がある部屋に、案内しながら、事情を話す。
人間にこれだけ影響を与える、「禁断の本」に出会うのは、俺も
かなり久しぶりかもしれない。
「電話でも話したのですが、とにかく、あの本の周りでは怪奇現象が酷くて、
本部様に郵送して頂いた、緊急用のお札を張った数日は良かったのですが、
昨日からは、また酷くなりまして。不気味な声まで聞こえてくる始末です。」
寺の住職は、顔を真っ青にし、とても冗談を言ってる様子ではなかった。
寺の住職だから、何とか留まっていると言った感じか。
そうでなければ、今すぐにでも逃げ出したがってるように見える。
けど、四四は怖がる様子もなく、寺の住職にあれこれと、事情を聞き出していた。
トワは、その話を聞き、怖そうな顔をして、俺にしがみついている。
だから、二四達のとこで留守番していれば良かったのに。
俺は、無理についてこなくてもいいんだぞ?と言ったが、
トワは絶対に一緒に行く!と言って聞かなかったのだ。
けどまぁー四四が居れば、もし俺達が本当の霊に憑かれても、
祓って貰えるだろうけどな。
四四は、実は、そういう心霊系の本が大好きな本で、主食にしてる本も、そういうのが多い。
それもあって、四四が主に仕事にしてるのが、祓い師なのだ。
人間相手よりは、物に宿った怨念とかを中心にしているみたいだが、
その中でも、本関係とかだった場合はすぐに引き受けるようにしていると聞いた。
四四は、その仕事が上手く行っているみたいで、その界隈では、
有名な存在になってるそうだ。