第1章「下巻の奴等」
「十二(とうじ)!起きてよ!!」
「ん?何だよートワ。」
ソファーをベッド代わりに寝ていた俺はトワに起こされて、
トワを見る。トワは少し不機嫌そうにして、俺に言ってくる。
「こんな管理じゃ、駄目だよ!せっかくの美味しい本の鮮度が落ちるでしょ!」
「あーそれは、昨日買い取ったやつだけど、元から、それくらいだったぞ?」
「え?そうなの?なら・・・しょうがないか・・・」
トワは俺の言う事に、渋々と言った感じで納得する。
トワの面倒を見て、1か月は過ぎていたが、最初は3歳くらいの見た目の
幼女だったトワは、俺の家にあった「食事」も良かったおかげか、
10代の美少女くらいの外見になっていた。
あんな最初は無邪気に俺をパパと言って甘えてたのが嘘のように、
小うるさい女房の様にアレコレと言ってくるようになった。
ただ、最近は仕事の電話番や、家の片付けなどを率先して
やってくれるので、意外にも有難い存在になっていた。
のだが、性格だけは、俺の想像してない方向に育ってしまった。
「トワ。張り切って、色々してくれるのはいいけど、俺が寝てる時くらいは、
寝かせろ。昨日の買い取りは大変だったんだからな。」
俺は昨日の仕事を思い出して、うんざりした。
トワが探し出してくれた仕事ではあったのだが、その買い取りの本のほとんどが、
恋愛系に関するものばっかりだったのだ。
もちろん、どんな内容にしても、「特殊な本」は存在する。
俺も、別に恋愛系の本が悪いとは、言わない。
が、好き嫌いで言えば、苦手な部類ではある。
俺の感覚で言わせて貰えば、恋愛系の本の味は、人間の言うとこのスイーツに
似てる感じがする。俺は本喰人だから、実際のスイーツは食べたことがないが。
人間のスイーツを食べた時の感想と似ている部分が多いので、俺はそう思っている。
そして、そんなトワは、大の恋愛系の本を喰べるのが大好きだ。
「だってぇ・・・この本、鮮度が良かったら、絶対に
美味しかったと思うんだもん・・・」
と、この有様である。俺の眷属の癖に、逆にいい様に俺を使ってる程に成長した。
世間体では、トワは俺の従妹と言う事にしている。
最近までは、存在をずっと隠していたのだが、トワは人間の世界に興味が出たらしく、
一昨日くらいから、1階の古本屋の店番も、やってみたいと言うので試しにやらせてみた。
すると、トワの美貌に引き寄せられて、
「お前絶対に本に興味ねぇーだろ!」みたいな、男達が、ワラワラと現れては、
古本を買っていき、あっと言う間に、本が完売してしまった。
予想外な展開に俺が困惑していると、トワは嬉しそうな顔で、
俺に、私は使える女でしょ!とばかりの顔で俺を見ていた。
そんな事もあったので、俺は昨日、急遽、本を大量に仕入れる為に、頑張ったわけだ。
ジャンルに物凄く偏りが出来てしまったが。
それでも、俺やトワが喰べれる本も数点かあったので、上出来ではあった。
「ん?何だよートワ。」
ソファーをベッド代わりに寝ていた俺はトワに起こされて、
トワを見る。トワは少し不機嫌そうにして、俺に言ってくる。
「こんな管理じゃ、駄目だよ!せっかくの美味しい本の鮮度が落ちるでしょ!」
「あーそれは、昨日買い取ったやつだけど、元から、それくらいだったぞ?」
「え?そうなの?なら・・・しょうがないか・・・」
トワは俺の言う事に、渋々と言った感じで納得する。
トワの面倒を見て、1か月は過ぎていたが、最初は3歳くらいの見た目の
幼女だったトワは、俺の家にあった「食事」も良かったおかげか、
10代の美少女くらいの外見になっていた。
あんな最初は無邪気に俺をパパと言って甘えてたのが嘘のように、
小うるさい女房の様にアレコレと言ってくるようになった。
ただ、最近は仕事の電話番や、家の片付けなどを率先して
やってくれるので、意外にも有難い存在になっていた。
のだが、性格だけは、俺の想像してない方向に育ってしまった。
「トワ。張り切って、色々してくれるのはいいけど、俺が寝てる時くらいは、
寝かせろ。昨日の買い取りは大変だったんだからな。」
俺は昨日の仕事を思い出して、うんざりした。
トワが探し出してくれた仕事ではあったのだが、その買い取りの本のほとんどが、
恋愛系に関するものばっかりだったのだ。
もちろん、どんな内容にしても、「特殊な本」は存在する。
俺も、別に恋愛系の本が悪いとは、言わない。
が、好き嫌いで言えば、苦手な部類ではある。
俺の感覚で言わせて貰えば、恋愛系の本の味は、人間の言うとこのスイーツに
似てる感じがする。俺は本喰人だから、実際のスイーツは食べたことがないが。
人間のスイーツを食べた時の感想と似ている部分が多いので、俺はそう思っている。
そして、そんなトワは、大の恋愛系の本を喰べるのが大好きだ。
「だってぇ・・・この本、鮮度が良かったら、絶対に
美味しかったと思うんだもん・・・」
と、この有様である。俺の眷属の癖に、逆にいい様に俺を使ってる程に成長した。
世間体では、トワは俺の従妹と言う事にしている。
最近までは、存在をずっと隠していたのだが、トワは人間の世界に興味が出たらしく、
一昨日くらいから、1階の古本屋の店番も、やってみたいと言うので試しにやらせてみた。
すると、トワの美貌に引き寄せられて、
「お前絶対に本に興味ねぇーだろ!」みたいな、男達が、ワラワラと現れては、
古本を買っていき、あっと言う間に、本が完売してしまった。
予想外な展開に俺が困惑していると、トワは嬉しそうな顔で、
俺に、私は使える女でしょ!とばかりの顔で俺を見ていた。
そんな事もあったので、俺は昨日、急遽、本を大量に仕入れる為に、頑張ったわけだ。
ジャンルに物凄く偏りが出来てしまったが。
それでも、俺やトワが喰べれる本も数点かあったので、上出来ではあった。