第3章「混濁するモノたち」
「十二って、そういう話を信じるタイプだったの?」
トワは意外そうな顔で俺を見てくる。
「いや、そういうわけじゃないぞ。ただ、ここに来たら、
変な違和感を覚えたから、その話を思い出しただけだ。」
「え?嘘?それ本当?」
トワは急に、不安そうな顔をした。なんだ?その態度は。
トワの方が本当はそういうの信じているんじゃないのか?
俺はそんな気がしたが、どうせ言えば、トワは怒りそうなので言わないでおく。
「次はお客様の番です。先にお進み下さい。」
「あ、ごめんなさい。」
俺達は誘導員にそう言われ、乗り物に乗るように促された。
トワが代わりに謝罪し、俺達はこのアトラクションの乗り物に乗った。
「ねぇ?十二・・・」
「何だ?トワ?」
「私達、本喰人も、本物の幽霊に呪われたりするのかな?」
「どうだろうな?本喰人同士での戦いなら、能力を使って、呪いあうことはあるが、
自然的なもので、幽霊に呪われたりするのかは、わからないな。」
「そうなんだね・・・」
トワを俺の答えを聞いて、少し不安そうにしている。
こんな場所で、そんな話をすれば、この雰囲気は悪くないから、
怖い話が嫌いな奴からしたら最悪だろうな。
「そういうトワこそ、怖い話は平気だったのか?」
「私?私は平気だよ!最近、怖い話の本も食べたりしたもん!」
「ふーん・・・」
トワがそう言った瞬間に、アトラクションの演出で、女の悲鳴が聞こえる。
トワは、驚いた顔をして、俺にしがみついてきた。
「これが・・・平気ね・・・」
「な、ちょっと驚いただけだもん!!!」
俺が呆れてトワを見ていると、トワはちょっとだけ怒った。
まぁ、トワはまだ子供だからな。しょうがないか。
俺がそう思いながら、アトラクションの演出を見ていると、
演出にしては、随分と変わった動きをする本に気づいた。
「最近のアトラクションの演出って凄いんだな。」
「え?なんで?」
「だって、見てみろよ?あんなに本物のように本が元気よく飛んでるぞ?」
「本当だ!なんか、凄いね?」
俺達が感心していると、その本が俺達の方に向かって飛んでくる。
そして、俺の足元に落ちて来たかと思うと、声を掛けてくるではないか!
「久しぶりだね。12冊目。」
「え?これは、どういうこと?」
トワはこの光景に顔が真っ青になっている。俺だって状況がさっぱりだ。
ただ、こんなことが出来るのは、俺達と同じ本喰人しかいないだろう。
俺達は、その本の姿の本喰人を上手く隠して、アトラクションが
終わってすぐに出て、人気がない場所まで移動した。
「お前は何冊目だ?どうして、俺達に声を掛けたんだ?」
俺は本の姿のままのそいつに聞いた。敵じゃなければいいがと、
俺は心配していた。
もし敵なら最悪な状態だ。トワがいるのだから。
トワは意外そうな顔で俺を見てくる。
「いや、そういうわけじゃないぞ。ただ、ここに来たら、
変な違和感を覚えたから、その話を思い出しただけだ。」
「え?嘘?それ本当?」
トワは急に、不安そうな顔をした。なんだ?その態度は。
トワの方が本当はそういうの信じているんじゃないのか?
俺はそんな気がしたが、どうせ言えば、トワは怒りそうなので言わないでおく。
「次はお客様の番です。先にお進み下さい。」
「あ、ごめんなさい。」
俺達は誘導員にそう言われ、乗り物に乗るように促された。
トワが代わりに謝罪し、俺達はこのアトラクションの乗り物に乗った。
「ねぇ?十二・・・」
「何だ?トワ?」
「私達、本喰人も、本物の幽霊に呪われたりするのかな?」
「どうだろうな?本喰人同士での戦いなら、能力を使って、呪いあうことはあるが、
自然的なもので、幽霊に呪われたりするのかは、わからないな。」
「そうなんだね・・・」
トワを俺の答えを聞いて、少し不安そうにしている。
こんな場所で、そんな話をすれば、この雰囲気は悪くないから、
怖い話が嫌いな奴からしたら最悪だろうな。
「そういうトワこそ、怖い話は平気だったのか?」
「私?私は平気だよ!最近、怖い話の本も食べたりしたもん!」
「ふーん・・・」
トワがそう言った瞬間に、アトラクションの演出で、女の悲鳴が聞こえる。
トワは、驚いた顔をして、俺にしがみついてきた。
「これが・・・平気ね・・・」
「な、ちょっと驚いただけだもん!!!」
俺が呆れてトワを見ていると、トワはちょっとだけ怒った。
まぁ、トワはまだ子供だからな。しょうがないか。
俺がそう思いながら、アトラクションの演出を見ていると、
演出にしては、随分と変わった動きをする本に気づいた。
「最近のアトラクションの演出って凄いんだな。」
「え?なんで?」
「だって、見てみろよ?あんなに本物のように本が元気よく飛んでるぞ?」
「本当だ!なんか、凄いね?」
俺達が感心していると、その本が俺達の方に向かって飛んでくる。
そして、俺の足元に落ちて来たかと思うと、声を掛けてくるではないか!
「久しぶりだね。12冊目。」
「え?これは、どういうこと?」
トワはこの光景に顔が真っ青になっている。俺だって状況がさっぱりだ。
ただ、こんなことが出来るのは、俺達と同じ本喰人しかいないだろう。
俺達は、その本の姿の本喰人を上手く隠して、アトラクションが
終わってすぐに出て、人気がない場所まで移動した。
「お前は何冊目だ?どうして、俺達に声を掛けたんだ?」
俺は本の姿のままのそいつに聞いた。敵じゃなければいいがと、
俺は心配していた。
もし敵なら最悪な状態だ。トワがいるのだから。