第3章「混濁するモノたち」
二四達は自宅に帰り、師匠もホテルに行く前にしたいことが
あるというので、俺の本拠地から出て行った。
今の時間は、まだ朝の8時だったので、俺はトワの部屋をノックした。
「トワ。起きてるか?」
「うん・・・。起きてるけど、もう皆、帰ったの?」
「ああ。それで、お前にも話したいことあるから、出てこれるか?」
「わかった・・・今行く。」
トワは、元気がなさそうな声で、俺に答える。
これは、いじけてるな・・・
「とりあえず、ただいま。トワ。」
「おかえり・・・十二。」
「ごめんな。お前も話に参加させてやりたかったんだが、6冊目は、女が苦手な本でな。」
「そうだったの?」
「ああ、そんで、キュアートの娘のセアって子が居ただろう?」
「うん。6冊目に監禁されてるかもしれないって子でしょ?
無事に助かったの?」
「無事も何も、監禁なんかされてなかったんだよ。セアが、
6冊目が好きで起こした、自業自得の事件だったんだよ。」
「えー?何、それ?」
トワが、興味深々そうな顔で俺に聞いてくるので、俺は、
トワが喜びそうな感じに話を聞かせてやった。
俺の予想通りに、トワは嬉しそうに俺の話を聞く。
それから、その件の所為で、6冊目がピリピリしてたから、
余計にトワに話し合いに参加させなかったことを念を押して言った。
決して除け者にしたのではないと。
「へぇーそんなことだったんだ。キュアートお姉様も心配してた分、
かなり怒っただろうね。」
「あーめちゃくちゃ怒ってたな。激おこってやつだ。」
「にしても、いいなぁー船とか海とか・・・」
「いつか、絶対に連れて行ってやるよ。そうだなぁ・・・
東京でも、船は乗れなくないから、今度、近いうちに連れて行くよ。
最近、留守番ばっかりさせてたからな。」
俺は、トワのご機嫌を取るために、そう言ってやった。
トワは、ますます嬉しそうな顔で、俺に腕組みをしてきた。
「やったー♪トワ、十二のそういう好き♪」
「おいおい・・・現金なやつだなぁ。」
俺はトワが機嫌を直してくれて、良かったと思った。
これで、また10時には、キュアートのとこに行ってくるなんて言ったら、
ますます機嫌を損ねて、トワに数時間愚痴を言われ続けたことだろう。
全く、困った娘だ。それでも、俺には大事なパートナーなんだが。
「なんかお腹空いたな。トワ、朝飯は食べたか?」
「ううん。まだだよ。」
「じゃあ、一緒に食べるぞ。今日は特別に5階から、飯出していいぞ。」
「ええ?!本当?!!」
「ああ、けど、1、2冊までな。高額な本ばっかりだからな。」
「はーい♥やったー♪」
「俺には、哲学書系頼むな。」
「わかった♪」
トワは、元気よく5階に駆け上がっていった。相当、嬉しいようだ。
ちょっと、甘やかしすぎただろうか?
「まぁ・・・たまにはいいか。キュアートとも師匠とも、
無事に再会出来て、協力体制は取れたし・・・後は、他の本喰人の状況か・・・」
俺は、他の本が、18のように、2の奴と組まないことを願った。
2が孤立するのが、一番の理想だ。
そうすれば、下手にこっちに手出し出来なくなるはずだと。
俺は、この時の自分の甘い考えに煮え湯を飲まされることになった。
あるというので、俺の本拠地から出て行った。
今の時間は、まだ朝の8時だったので、俺はトワの部屋をノックした。
「トワ。起きてるか?」
「うん・・・。起きてるけど、もう皆、帰ったの?」
「ああ。それで、お前にも話したいことあるから、出てこれるか?」
「わかった・・・今行く。」
トワは、元気がなさそうな声で、俺に答える。
これは、いじけてるな・・・
「とりあえず、ただいま。トワ。」
「おかえり・・・十二。」
「ごめんな。お前も話に参加させてやりたかったんだが、6冊目は、女が苦手な本でな。」
「そうだったの?」
「ああ、そんで、キュアートの娘のセアって子が居ただろう?」
「うん。6冊目に監禁されてるかもしれないって子でしょ?
無事に助かったの?」
「無事も何も、監禁なんかされてなかったんだよ。セアが、
6冊目が好きで起こした、自業自得の事件だったんだよ。」
「えー?何、それ?」
トワが、興味深々そうな顔で俺に聞いてくるので、俺は、
トワが喜びそうな感じに話を聞かせてやった。
俺の予想通りに、トワは嬉しそうに俺の話を聞く。
それから、その件の所為で、6冊目がピリピリしてたから、
余計にトワに話し合いに参加させなかったことを念を押して言った。
決して除け者にしたのではないと。
「へぇーそんなことだったんだ。キュアートお姉様も心配してた分、
かなり怒っただろうね。」
「あーめちゃくちゃ怒ってたな。激おこってやつだ。」
「にしても、いいなぁー船とか海とか・・・」
「いつか、絶対に連れて行ってやるよ。そうだなぁ・・・
東京でも、船は乗れなくないから、今度、近いうちに連れて行くよ。
最近、留守番ばっかりさせてたからな。」
俺は、トワのご機嫌を取るために、そう言ってやった。
トワは、ますます嬉しそうな顔で、俺に腕組みをしてきた。
「やったー♪トワ、十二のそういう好き♪」
「おいおい・・・現金なやつだなぁ。」
俺はトワが機嫌を直してくれて、良かったと思った。
これで、また10時には、キュアートのとこに行ってくるなんて言ったら、
ますます機嫌を損ねて、トワに数時間愚痴を言われ続けたことだろう。
全く、困った娘だ。それでも、俺には大事なパートナーなんだが。
「なんかお腹空いたな。トワ、朝飯は食べたか?」
「ううん。まだだよ。」
「じゃあ、一緒に食べるぞ。今日は特別に5階から、飯出していいぞ。」
「ええ?!本当?!!」
「ああ、けど、1、2冊までな。高額な本ばっかりだからな。」
「はーい♥やったー♪」
「俺には、哲学書系頼むな。」
「わかった♪」
トワは、元気よく5階に駆け上がっていった。相当、嬉しいようだ。
ちょっと、甘やかしすぎただろうか?
「まぁ・・・たまにはいいか。キュアートとも師匠とも、
無事に再会出来て、協力体制は取れたし・・・後は、他の本喰人の状況か・・・」
俺は、他の本が、18のように、2の奴と組まないことを願った。
2が孤立するのが、一番の理想だ。
そうすれば、下手にこっちに手出し出来なくなるはずだと。
俺は、この時の自分の甘い考えに煮え湯を飲まされることになった。