第3章「混濁するモノたち」
「6冊目。今日は話があって来ました。」
「なんだ?また、鍛えて欲しいのか?」
「違います。9冊目の子供を返して欲しいんです。」
「お前は、そっちの用件で来たのか・・・」
6冊目が残念そうな顔で俺を見る。
「6冊目は、9冊目の子供を監禁しているのですか?」
俺は、率直に6冊目に聞いた。すると、6冊目は、目を丸くした顔で俺を見る。
なんだと?と言わんばかりの顔だ。
「どうして、そうなる?拙者は、ただ、ここで修行をしているだけだ。
セア殿は、勝手にここにいるだけだぞ?」
「え?そうなんですか?」
「ああ。まぁ、確かに最初は、9冊目に自分の子とは言え、
女子1人で旅をさせていたのに、拙者が頭にきたので、娘を返して欲しかったから、
使いの者を寄こして、一緒に帰らせようとしたがな。」
「・・・・・・」
俺は、6冊目の話を聞いて、唖然とするしかなかった。
色々と違和感を感じていた俺だったが、今はっきりとわかった。
6冊目のあまりの言葉の足りなさに、キュアートが、違う方向に
勘違いしたのだと言う事に。
それに加えて、セアはまた余計な事をしたに違いない。
俺は、事の次第を6冊目に、すぐに話をした。
「何故、そのような誤解をする?全く、理解が出来ん。」
「いや、6冊目が言葉が足りなさ過ぎたのもあると思います。」
「どうしてだ!そうは言ったが、その後は、セア殿は、
連絡を取ろうと思えば、いつでも取れたはずだ。なのに、拙者が、
監禁しているなどと、誤解も甚だしい!」
6冊目は、案の定、激怒している。けど、俺は、そんな6冊目を見て、安心した。
6冊目は、やっぱり、昔と変わらない本であったのだ。
「まぁまぁ、6冊目。それは、セアからも話を聞けば、
どうしてそうなったか、わかると思いますよ?」
「何?セア殿からか?」
6冊目は、何が何だかわからないと言う顔で言った。
俺は、今回のこの事件が、どうしてこんなに複雑な感じに
なったのか、察しはついていた。間違いなく、セアの所為だ。
セアが、ちゃんとキュアートに連絡さえすれば、6冊目は、
監禁してるなどと誤解されることも、なかったはずだ。
「セアの奴・・・成長しても、性格は変わらないのか・・・」
俺は、過去のセアの事も思い出して、急に会うのが嫌になった。
だが、セアに会わなければ、この件も解決しない。
俺は6冊目と一緒に、セアがいる場所に向かった。
セアは、神社が経営している、宿坊にいるらしい。
なら、先に二四達は無事に会えているはずだろう。
けど、あのキュアートに甘やかされて育てられた娘だ。
きっと、無事に会えても、また一波乱ありそうではあった。
俺は6冊目と敵対しないで済んだことには、安堵したが、
セアと対峙しなければいけないことには、胃が痛くなりそうだった。
頼むから、変な我が儘だけは勘弁して欲しい。
「なんだ?また、鍛えて欲しいのか?」
「違います。9冊目の子供を返して欲しいんです。」
「お前は、そっちの用件で来たのか・・・」
6冊目が残念そうな顔で俺を見る。
「6冊目は、9冊目の子供を監禁しているのですか?」
俺は、率直に6冊目に聞いた。すると、6冊目は、目を丸くした顔で俺を見る。
なんだと?と言わんばかりの顔だ。
「どうして、そうなる?拙者は、ただ、ここで修行をしているだけだ。
セア殿は、勝手にここにいるだけだぞ?」
「え?そうなんですか?」
「ああ。まぁ、確かに最初は、9冊目に自分の子とは言え、
女子1人で旅をさせていたのに、拙者が頭にきたので、娘を返して欲しかったから、
使いの者を寄こして、一緒に帰らせようとしたがな。」
「・・・・・・」
俺は、6冊目の話を聞いて、唖然とするしかなかった。
色々と違和感を感じていた俺だったが、今はっきりとわかった。
6冊目のあまりの言葉の足りなさに、キュアートが、違う方向に
勘違いしたのだと言う事に。
それに加えて、セアはまた余計な事をしたに違いない。
俺は、事の次第を6冊目に、すぐに話をした。
「何故、そのような誤解をする?全く、理解が出来ん。」
「いや、6冊目が言葉が足りなさ過ぎたのもあると思います。」
「どうしてだ!そうは言ったが、その後は、セア殿は、
連絡を取ろうと思えば、いつでも取れたはずだ。なのに、拙者が、
監禁しているなどと、誤解も甚だしい!」
6冊目は、案の定、激怒している。けど、俺は、そんな6冊目を見て、安心した。
6冊目は、やっぱり、昔と変わらない本であったのだ。
「まぁまぁ、6冊目。それは、セアからも話を聞けば、
どうしてそうなったか、わかると思いますよ?」
「何?セア殿からか?」
6冊目は、何が何だかわからないと言う顔で言った。
俺は、今回のこの事件が、どうしてこんなに複雑な感じに
なったのか、察しはついていた。間違いなく、セアの所為だ。
セアが、ちゃんとキュアートに連絡さえすれば、6冊目は、
監禁してるなどと誤解されることも、なかったはずだ。
「セアの奴・・・成長しても、性格は変わらないのか・・・」
俺は、過去のセアの事も思い出して、急に会うのが嫌になった。
だが、セアに会わなければ、この件も解決しない。
俺は6冊目と一緒に、セアがいる場所に向かった。
セアは、神社が経営している、宿坊にいるらしい。
なら、先に二四達は無事に会えているはずだろう。
けど、あのキュアートに甘やかされて育てられた娘だ。
きっと、無事に会えても、また一波乱ありそうではあった。
俺は6冊目と敵対しないで済んだことには、安堵したが、
セアと対峙しなければいけないことには、胃が痛くなりそうだった。
頼むから、変な我が儘だけは勘弁して欲しい。